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Dream World Online  作者: 藤見 紅桜
第2話 仲間
10/30

真相

「リオッ!ドロップキックはダメだろぉ!」


続けてもう一人も声を出す。


「痛くないけどさ〜なんかいやじゃん〜蹴られるの〜」


その内容はあまりにも意外だった。

どういう訳か二人組が白髪の人物の事を知っているようだった。

どうやら名前はリオと言うようだ、しかしなぜ二人がリオを知っているのか。

その声にリオが答える。


「んもー! りょーへいもカイセイもぜんっぜんっだめ!」

「カイセイは演技上手すぎで怖がらせすぎ!」

「りょーへいは普通に演技下手!」


「だって……リオが本当っぽく演じろって言うし……それと……一年生が思った以上に可愛かったし……」


「怖い人の演技とかわからないよ〜ぼく怖い人と会ったことないし〜」


困惑する蓮をよそに口論が繰り広げられる。

もっともドロドロとしたものは感じない。

どちらかと言えば子供の口喧嘩のようだ。

どこか微笑ましくも見える。

最終的にはバカとアホの小学生のような暴言の応酬になっていく。

蓮はどういう事かリオに尋ねる。


「あの、すいませんこれはどういう……?」


リオは口喧嘩を一旦止め、蓮に向かって状況を説明する。


「実はあの二人にはボクが頼んでナンパをするよう頼んでたんだ!」

「でも男の子だったんだね! ボク勝手に女の子だと思っちゃってたから……」

「それと、怖い思いさせてごめん!」


リオが手を合わせ膝を地面につけ謝る。

その姿から申し訳ないという感情が溢れ出る。

気にしていないような素振りを見せる。

そこから更に蓮は疑問をリオに尋ねる。


「しかし……なぜこのような事を?」


すぐに返答を返す。


「監督に頼まれてっ!」

「新入りの対応力が見たいって……!」

「でも、これで何が分かるんだろうね……」


多少監督のマネを入り交えながら説明する。

再現度は60%ぐらいだろうか。


「監督って変わってますね……」


蓮がやや呆れながら返答し、リオも微笑み首を縦に振る。

そして、一言追加する。


「だけど、世界で最も好きな監督だ……」


(そう、キミと会ってボクは変われたんだ……!)


その顔と声からしてリオが監督の事を信頼していることは間違いないようだ。

心のなかでは普段は言えない監督への感謝を伝える。


平和な会話を繰り広げていると二人組が蓮の前に現れ、頭をつき申し訳無さそうに土下座する。


「ごめん! 怖がらせてごめん!」

「ほんとうにナンパするつもりはなかったんだよぉ〜」


「って事で……二人とボクを許してあげてっ」


リオも一緒に謝罪に加わる、少し軽めな態度で謝罪する。

蓮はあえてちょっとムッと表情を見せ三人にちょっとしたちょっかいをかけつつもすぐに頷いた。


「そうだっ、バタバタしてて自己紹介忘れてたっ!」

「ボクはリオっ!ちなみに名前の由来はサッカー選手っ!」


「俺はカイセイ! こう見えてキャプテン!」


「ぼくはりょうへい〜漫画がすきだよー」


「ちなみにボクらは全員3年生っ!」


一通り落ち着いた所で三人が自己紹介をする。

リオは明るく大きな声で、カイセイは聞き取りやすいはっきりとした声で、りょうへいは少し適当そうな声で自己紹介をする。

蓮はこのとき微かに感じ取っていた。

リオという人物に強者の雰囲気がすることを。


「レンです! 兄ちゃんから誘われてVRゲームを始めてみました!」


リオはうんうんと頷き笑顔を見せる。


そして満面の笑みで三人に話しかけた。


「それじゃ、ダイキくんのお家にレッツゴー!」


飛び跳ねながら腕を振り上げる。

しかし、興奮のあまり着地に失敗してしまう。


「うわっ!?」


「大丈夫ですか!」


蓮は思わず叫びながら駆け寄る。

リオは立ち上がると苦笑いを浮かべ大丈夫だよというジェスチャーをする。


「このゲーム痛みがないからねっ! 転んでもだいじょーぶ!」


練は安堵する表情を見せるとやや虚ろ気な表情に変わる。

やはり過去をまだ振り切れていない。

リオが着地を失敗した様子を見てあの日の記憶が一瞬

よぎる。

痛みと憎しみに埋もれた記憶を……。

名前 リオ(本名はまだ未公開)

身長 169cm

血液型 A型

誕生日 6月24日

好きな事 推しの配信を見る! 猫とイチャつく!

好きな食べ物 甘いショートケーキっ!

嫌いな食べ物 サツマイモ 熱いから! 猫舌にはきついっ!

最近嬉しかったこと VRのときのアバターで踊ってみたをやったら万バズいったことっ!

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