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第207甲殻魔導小隊  作者: 光 寿寿
第一章 ヘルズヘイム召喚
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王都サルム

 四人は自転車で林道を駆けていた。


 異界の地を探索できると胸を踊らせながら、しかし、はやる気持ちと速度を抑えゆっくりとペダルを漕いでいく。


 木々の隙間から射し込む日の光が心地よく絶好のサイクリング日和と言える。


「こうくんとたけしゃんはどこ行くのー!」


 華ははやる気持ちを抑えきれていないのか少し声が張り笑みがこぼれているような気がする。


「俺は西区にある図書館へ行こうと思っている、ヴァルさんに聞いてみたんだが持ち出しは出来ないが基本的には誰でも自由に読むことはできるみたいだからな」


「たけしゃんはホントに本が好きだねー、こうくんはー?」


「俺はてきとうかなー、取り敢えず中央広場見て回ってそれから西区か東区に行くか決めるよ、二人は勿論一緒に行動するだろ?予定決めてるの?」


「とーぜん一緒だよ、うちらも中央広場にお店とか色々あるみたいだからその辺見て回ってそれから決めようかなって思ってるー」


 王都サルムは都市の周囲を城壁で囲む城郭都市じょうかくとしとして発展していた。

 

 北に正門を構え、北西と北東の水門から中心地である中央広場へ水路を伸ばし、中央広場から南西と南東へと水を逃がし途中に多くの枝分かれした地下水路を都市全体に張り巡らせ水の供給をしている。


 そして水路を隔てて扇状に四つの区画に分かれている。

 

 北門が存在しドワーフ工房やレイチェルの工場のある森林地帯、周囲の衛星都市から届く農産物の仕分け場などが存在している北区。


 魔法やあらゆる学問、兵士や騎士を育てる訓練校等が多く存在する西区。勿論商店などもあるが主に学生や訓練生が利用する事が多い。


 そして東区には多くの商店や鍛冶屋、魔導具と魔道具を揃える店が建ち並び商売の地区として栄えている。


 南区には中央に王城がそびえ立ち周囲には貴族の邸宅が建ち並ぶ貴族の為の区画になっていて、基本的には貴族やその使用人や警備の騎士以外は立ち入りを許可されていない。



 そして四人が今向かっている中央広場には中心に大きな噴水があり、多くの屋台や出店等が建ち並び庶民の憩いの場となっている。ここからすべての区画へと通路が延びているため王都サルムではもっとも賑わっている場所となっている。


 

 四人は林を抜け自転車を走らせやがて中央広場へと到着する。


「じゃあ俺はこのまま西区へ行ってくる、三人とも暗くなる前には帰るんだぞ?」


「たけしゃんからみたらうちら子供かもしれないけどそこまで子供じゃないよー!」


 武はそのまま自転車をゆっくりとこぎ西区へと向かっていく。


「じゃ俺も行くわー」


「気を付けて……ね」


 綱一も真弓と華に見送られそのまま中央広場へと走っていく。


「うちらも行こっか!」


「うん!」


 真弓と華も笑顔をほころばせながら自転車で中央広場へと走っていく。



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