一話 創造神に会った
マイペースに不定期に投稿していきたいと思います。初心者の中の初心者なので、とにかく頑張ります。
今日も今日とて、普通の一日。起きて、仕事をして、食って、寝る。それの繰り返しだと思っていたのに……
「やあ。目覚めたかね。」
誰かに声をかけられた。少しずつ意識が覚醒していく中、目の前には何とも例えがたい、というかまぶしい老人がいる。髪がないわけではなく、本当にまぶしい。オーラがあふれている感じ。
「いやはや、本当にすまないね。少し、親子げんかに巻き込んでしまって。記憶は決してないからもうしばらくすれば、何が起きたのか分かると思うが……。一言で言うと、お主は死んでしまったのだ。正しくは、親子げんかのとばっちりを受けた。」
(てへぺろ)
と状況が呑み込めないまま、話がドンドン進んで行ってしまう。ひとまずは、ここに来た経緯を整理しよう。確か、俺は普通の一日を過ごしていた……
――――
俺の名前は、新井海斗。確か、今年で36で、いまだに童貞なので友達にはよくからかわれたが、必要性も感じていなかったし、私生活にも十分に満足していた。というわけで、一人暮らしのアパートから出て、会社に向かう途中突然天気が崩れ始めた。
「今日はついてないな。でも、天気予報では大丈夫だったはずなのに……」
と独り言をつぶやきながら、12年通っている道を通っているとき。
目の前に赤い閃光が落ちてきた。次に、青い閃光が落ちたと思ったら、緑色、黄色、黒色……と閃光がドンドン降り注いできた。空を見上げると今までのとは比較にならないほど大きな閃光、ここまで来たらレーザー光線が落ちてくるのを確認した直後、意識が途切れた。
――――
と回想を終え、きょろきょろしていると、オーラの凄い老人の人が再び話しかけてきた。
「やっと、意識が鮮明になったようじゃな。儂の名は、特にこれといってないが、創造神であるとなのっておこう。お主の名はなんという。」
「俺は、新井海斗といいます。ところで、ここはどこですか。俺は、死んだはずだから天国もしくはそれに似た場所という認識でいいんですか。」
「あ~。ここは、儂の私室というか、私世界みたいなものじゃよ。簡単によると、儂だけの世界だ。」
今思い返すと、俺すごいことになってない?
まずは、死んだ。 ←オッケーじゃないけどまだまし。
つぎに、神様にあった。 ←無神論が否定された瞬間である。
そして、なにこの白いというか神々しい空間。 ←ちなみに、いまここ。
つぎは、チートスキルもらって異世界無双。 ←これ、希望。
でも、今この世界には私とあなただけ。 ←パスで。
「すいません。僕は女の子しか愛せません。」
「ハハハ。儂に対してそのような人がいるとはな。儂とて、既婚者じゃし、かわいい子しか愛せぬ。」
では、ここはどこなんだ。
「この世界は私の私室のような感じではあるが、あと300年ほどすれば神なら誰でも入れるようになってしまう。鍵をかけておくのにも、制限があるというイメージじゃ。」
ふむふむ。つまり、あと300年は使える、可愛い子にあんなことやこんなことをしてもバレない部屋か。
「だから、既婚者だと言ったじゃろう。」
「一ついいですか。神様って人の心を読むこととかできるんですか。」
「条件が、厳しいがここならできなくはない。ただ、直前に思ったことだけだがな。」
それは、いいとして俺はなぜここにいるんだ。
「お主には、頼みたいことがこの世界に来てもらった。儂の子供たちをボコボコにしてくれないか。」
はぁ~。いやいやちょっと待てよ。この人の子供ということは、最低でも半神半人。第二の人生を謳歌する前に生贄いきが決定した瞬間だ。(パチパチパチ)
すこし、落ち着こう。ここは、出来るだけこの神に媚を売っておこう。
「あの~。肩とか凝っていませんか。お揉みしましょうか。」
「いや、大丈夫だ。神だしな。お主、心の声が駄々洩れの事忘れておらぬか。」
あ、やっば。
「そんなに心配することはない。お主には儂からスキルと加護をプレゼントしよう。あと、一つぐらいはかなえられるぞ。」
<新たなスキルを得ました。>
<創造神の加護をうけました。>
頭の中で無機質な女の声が響いた。
「無事に得られたようじゃな。ステータスオープンと唱えてみろ。」
「《ステータス・オープン》」
《ステータス》
名前:カイ (新井海斗)
性別:男
レベル:1
状態:健康
HP:0/100
MP:300/300
STR:G AGI:G
VIT:G DEF:G
MDF:G DEX:G
INT:G
スキル:創造神の加護(不老、創造魔法)、成長限界突破、裏切らぬ努力、絆な魔法
称号:創造神の使徒、努力する者
「創造神さん、ステータスというのは、ゲームのあれと同じ意味ですか。」
「あ~。それで間違いない。この世界には魔法も魔物も出てくるようにできるからのう。」
つまり、ファンタジーな世界やったぜ。
と喜ぶ前に、俺HP0になってない?俺の第二の人生終わり?
「おっと、すまぬ。お主今、魂だけの状態になっているから、体を作ってやろう。《クリエイト・人族》」
すると、創造神の前に小さな光の粉みたいなものが集まり始める、少し経つと、18歳ぐらいの黒髪の男が浮かび上がってきた。
「ふう~。これが、創造魔法じゃ。お主も努力次第では、使えるようになる。では、魂を体に移すぞ抵抗すると消えることもあるから気をつけるのじゃよ。」
すると突然、体が自分の意思に関係なく動き始める。次の瞬間、体に勢いよくぶつかったかと思いとっさに目を閉じたが、待っていた衝撃が来なかった。代わりに、体がすごく重くなり立っているのがやっとだった。
「魂を移すこと自体は、成功したが体にまだ馴染んでいないんだろう。三日もすれば、慣れるだろう。」
確かに、さっきより明確に地面に足をつけている感覚はあるし、体になじめば動かせるようになるだろう。
「今日は、もう休むといい。特別に、ニホンじゃったかの伝統的な家を直々に作ってやろう。」
すると、また光が集まりだし、30秒ほどで出来上がった。温泉旅館みたいな感じだ。
「儂も、この後予定が入っているので失礼するぞ。三日後にまた来る。それまでに準備した本でも読んでおいてくれ。ゆっくりしてくとよい。」
すると、創造神が光の粒子?になって消えてしまった。転移魔法かなにかだろうか。
ともかく今日は、布団に入ってすぐに寝ることにした。