新たなる魔王
投稿できなかった事、本当にすみませんでした。
謝罪しておいてこんな事書くのも変な気がしますが、
ルナのユニークスキル【魔王】と、今回初登場の魔王のユニークスキル【魔王】が、何の王なのか区別が付かない為、ルナの方を【魔法の王】へ、今回初登場の魔王を【魔物の王】へと変更させて頂きました。
「はぁ……」
ため息をつきながら渋々と家に帰る。
「ピュウ……」
「ごめん?大丈夫だよ、技量はその内つくでしょ」
「ピュウ?」
そお?だって?そうだよスラさん、まあちょっと残念に思ってるのは確かだけど……。
「お帰りルナちゃん」
がばっと後ろから私を持ち上げて頬擦りをするミスティさん。
「……」
半目でされるがままになっている私。
「はっ!いい事思いついた」
……抱き上げていた私を放す程の事だからとんでもないか、呆れるような事の二択だな。
「……」
あ、神界に帰った……あの顔は悪戯するときの顔じゃないから私が呆れるような事を思い付いたんだろうな。
うーん……校長にチェーンソード持って行こう、何か言われそうだけど無言の威圧でやり過ごそう。
―バタン!―
「こーちょー、魔道具作ったよー」
ってあれ?誰か知らない人がいる……。
「なんじゃい、ルナよ。ロクなものではない気がするがちょいと見せてみぃ」
ロクなものじゃないって何よ、ロクなものじゃないって。
「……はい」
「「……」」
校長と喋っていた知らない人もボーゼンとしている。
「……ルナ、このキツイ臭いの物体は何じゃ?」
あ、さっきゾンビぶった切ってそのまま仕舞ったから付いたままだった……鼻つまんでおこう。
「絶死大陸のロンビの肉片れす」
鼻をつまんでいる所為で声が少し可笑しくなっている。
「「絶死大陸!?」」
もうゾンビの事はどうでもいいのか、二人で絶死大陸の事、私の事で話し合っている。
……あの、魔道具渡したらちょっともう行きたいんだけど……それに、なんか嫌な予感がする。
「ルナさん!是非とも我が国家研究員へ来てみませんか!」
うっへぇ……お偉いさんに目を付けられそうで嫌だな……。
「いや、やめておきます」
「えっ……な、なぜですか!?」
「私はどこかに付く気はないし、縛られたくもない、自由にしていたいから」
よし!なんかそれっぽい事言えたぞ!これで諦めてくれればいいんだけど……。
「そうですか……では、気が変わったらいつでも行ってください!我々は南部の一番大きな建物にいますから!」
うぅ~ん、諦めてはいないみたいだけど、この場は退いてくれるみたいだ。
それと心の中だけで言っておく、気が変わる事なんて天と地がひっくり返ってもないと思う。
あの人が去ったあと、私と校長は思い出した。
「「臭っ!」」
急いで空気を浄化する魔法をかける。
校長が頭と鼻を抑えているので、どうしようかと思っていると上に乗っているスラさんがチェーンソードに飛びついた。
ゾンビの肉片はこの後スラさんのおやつになりました。
スラさん、お腹壊さないでね?壊すお腹も無い気がするけど……。
「じゃあね、校長!」
校長がどんな顔をしていたのかは知らない、だって直ぐに校長室出て行ったから。
今は授業中だけど学園の教室を覗き見している。
小学校みたいな六学年じゃなくて、四年なんだよね、大学みたい……行ける年齢じゃなかったけど……。
千里眼を使って目の前の教室の後ろ部分に視点を移動する。
千里眼の無駄使い?知らんな、スキルは使ってナンボなのだ!
四年の教室を覗き見している時、それは起きた。
『やあ、愚かな人族共。僕はこの全種族が手を取り合うなんてバカな協定には飽き飽きした。全種族の頂点に立つのは僕等吸血鬼だって事を教えてあげるよ。この僕、魔王が君らの世界を支配してあげるよ、そうだね……先ずは色々と進んでいる王国から侵略してあげるよ。精々震えて自分たちが敗れるのを待っているんだね』
……ハァ、魔王か……サリィさんだな、ミスティさんがこの前魔王作ってるみたいって言ってたからな……そもそも何で最初がここなんだよ……まあ叩きのめすから、ありがたいっちゃありがたいんだけどさ……いや、まずモニター付きで広域への念話とか何考えてるの?自分を上回る存在が居ないとでも思っているのかね……いや、魔王っていう職になって、その街か村で負け知らずになったなら増長するのも分かるよ、でもさ、上には上がいるっていうの知らないと地面にキスする事になるよ?大恥だよ?何?バカなの?アホなの?死ぬの?
吸血鬼だから死なないんだろうけどさ、それある意味死ぬより辛いよ?
さっき飛び出して来たけど、校長と話す必要がありそうだ。
「こーちょー……」
「ルナよ!さっきのは聞いたかの?まだ実力は分からぬが、この世界へと侵略……いや、全種族の協定を無視するような輩じゃ、強い事は間違いないであろうな……」
……ちょっと視察に行ってみようかな、視察に。
「聞きましたけど、こちらに来るのは少なくとも5日先だと思いますよ」
だって随分前の私が世界を渡ろうとしたら1週間なのだ、少し過大評価していても損はないと思う。
「……そうか、早すぎるが5日ならば何とかなりそうじゃの……よし、聞こえたのはワシだけではない事は確認出来た、国王に言い、他国に加勢してくれるかどうか聞こう」
校長はそう言ってすぐさま準備をし、出て言った。
さて、私は視察に行った後ナナとお買い物しに行かなきゃいけないからさっさと終わらせよう。
転移魔法の『転移』ではなく、『次元転移』を使う。
『転移』では次元は超える事が出来ないため、次元を超える事専用の『次元転移』を使う。
念のため、気配から生命力まで全てを隠蔽する、もしかしたら察知されるかもしれないからね、しかも吸血鬼は生命力に敏感だ。
私が見た光景は、さっきまで居た世界と余り変わらない 森だった。
一瞬失敗したのかとも思ったが、それはないと否定する。
何故かというと、都合よく真後ろにそれっぽい建物があったからだ。
……まさかとは思うが、入ってみる。
中は赤い絨毯にここの主人が悪趣味な事を見せつけるかのような、人族に吸血鬼の手が刺さっている石像が2つ並んで居た。
執事服、メイド服を着た吸血鬼達が洗礼された動きで歩いている。
悔しいがこれは年齢の差だろう、吸血鬼は大体見た目よりジジババが多い。
玄関の入って直ぐの階段を上がる。
一階は応接室のようなもので、二階は使用人の部屋のようだ。
三階は倉庫、血なのかワインなのかわからない液体が入っている瓶がいっぱいあった。
4回は書斎と……無駄に大きい両開きの扉だった。
実はこれ、見つかるかもしれない焦りと知らない場所を探索する好奇心でドキドキしているのだ。
バレないように両開きの大きら扉を開けずに、千里眼で見てから時空魔法で転移する。
『転移』は見た場所、行った事のある場所にしか行けない。
だから全然知らない場所に飛ばされる事は魔力の操作がダメダメな人以外居ないのだ。
先ずは鑑定してみよう。
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グリム・ヴィ・フィラー 240歳 レベル62
種族・吸血鬼(真祖)
職業・魔王
ステータス
体力 15700/15700
魔力 16940/16940
攻撃力 2890
防御力 2890
精神力 2890
素早さ 2890
運 90
スキル
【吸血・聖級】【擬似不死・王級】【武器術・聖級】
【強靭・上級】【配下生成・聖級】【闇魔法・聖級】
【火魔法・上級】【水魔法・上級】【風魔法・上級】
【土魔法・上級】【超再生・聖級】
ユニークスキル
【吸血魔神】【宵闇の宴】【魔物の王】
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ふむ……【吸血魔神】と【宵闇の宴】っていうのが気になるな、それにしても、ステータスが随分と低い、大抵が聖級だから、警戒しなきゃいけないけれど負ける気はしないな。
それと【擬似不死】って、私の【不死】とは違うのかな?
……あの魔王には悪いが、侵略してきた時がアイツの命が尽きる時だろう。
頑張って更新します!ᕦ(ò_óˇ)ᕤ
(なるべくなんて言えない……)
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