魔法使える様になったよ!
不定期ですが、一週間以内に投稿はしたいです。
2歳になって、歩けるし、言葉は喋れる様になったが、まだ幼くて呂律が回らない。
「おはようございます、とうさま」
そして、俺は家族のことについても分かった事があった。
俺の名は、ルナ・アートステントと言い、前が名で、後ろが苗字と言う、友達に見せてもらったらのべ?で異世界の事を見せてもらったが、俺には正直楽しさが良く分からなかったやつだ。
話を戻すが、父親がセリオス・アートステント。
母親がアメリア・アートステント。
双子の兄がソラ・アートステント。
アートステント家の長女という訳だ。
メイドさんは、ちょっとしか居ない、大体10人だ。
それで、父親は優しい人で、いつもニコニコしている。
母親も、おっとりとした人で、温和な性格の人だ。
そして、兄は犬耳の黒髪黒目だ。
だが、俺に対抗意識を燃やしているらしい、俺が早く喋れるようになったからだろうか?
で、家は貴族だ、貴族なのだが、その中でも貧乏貴族として有名らしい。
ただ、アートステント家も領地は持っているが、他の領地と違って、税を殆んど取らないので、領地の人達からは信頼されていて、領地にはいい人が集まっている。
貧乏貴族と言っても、貴族から見てなので、本当に貧しい訳ではない。
食費はあるし、雇うお金もあるし、領地の維持費もあるが、最低限だ。
早く自由に体を動かせる様になって、稼いで親孝行をしてあげたい。
……母さん、元気かな?俺が居なくなって悲しんでるんだろうな……でも、俺は死んだ、風切楓としての俺は死んで、ルナ・アートステントとして今を生きている。
でも、だからと言って綺麗に前世の事を切り捨てられる訳ではないが、ウジウジ悩んでても仕方がないので、記憶の隅に追いやった。
トテトテと歩いていると、母親が縫い物をしていた。
「かあさま、来たよ〜」
針が刺さらないタイミングで母親に飛び込んだ。
「あらあら、ルナは甘えん坊さんね」
机に縫い物を置き、俺を優しく包む様に撫でてくれる。
中学生がこんな事いうのはどうなんだと思うが、正直言ってとても気持ちが良いし、安心出来る。
まだ幼いせいか、眠気が襲ってきた。
「んぅう……」
撫でられていると、段々と眠くなるので、抵抗できずに眠ってしまう。
「ふあぁ……よくねた」
そうだ、あと、こんな事にも気づいた。
この世界には魔法があり、それぞれ、火水風土の四大属性があり、取得が難しい氷雷光闇がある。
その他には、治療魔法とか、時空魔法とか、召喚魔法とか、死霊魔法があったりする。
基本的に死霊魔法は取得できる者はおらず、喪失魔法に分類される。
何故俺がこの事を知っているのかと言うと、この前母様が魔法を使っている所を目撃し、興味が湧いたので尋ねてみると、色々と教えてくれた。
例えば、人によって得意不得意の属性が違う事、稀にその属性だけだが、凄い才能を持った子がいる事、魔法の発動には、詠唱と魔力が必要不可欠と言う事、魔方陣を使って発動も出来る。
無詠唱は出来たら超人だそうだ、賢者という奴も無詠唱は出来ないらしいしな。
魔方陣を使うには、何かに書かなければいけないが、魔力さえ流せば持続型ならいつまでも発動出来るらしい。
俺はもう魔力を感じ取る事が出来るので、魔力操作だけならかなり高い方へ行っている。
ん?何で魔力操作だけなんだって?魔法は本を読むとか、魔術士に師事をお願いするしか取得方法がないんだよ……俺としては、早くこの体で運動がしたい。
とまあ、最近気づいたのはこのくらいだ。
まあ、今でも風切流体術は使えるが、それでもかなり見劣りするのが分かっている、試しに庭でやってみたからだ。
誰にも見られていない。
最近は、俺より3つ程上の専属メイドさんが付けられたくらいだ。
クリクリしたオレンジ色の瞳に、亜麻色のストレートにした髪が特徴の子だ。
最初に会ったときは、
「ナナです!よ、よろしくお願いしましゅ!」
思いっ切り噛んでた。
それがおかしくて、クスクスと笑ってしまった。
それからというもの、着替えや髪の手入れなど、多くをやってもらっているが、手伝おうとしたら、
「お嬢様はメイドである私を頼って頂ければいいのです!」
と言って聞かず、それでもやろうとすると、涙目になって止めにくる。
流石にそこまでされてはこちらも渋々引き下がるしかないので、もう手伝おうとは考えない様にした。
日に日に、ナナとは対等な関係になっていき、もうお友達と言っても過言ではない程になり、偶に耳を触ってくる。
で、自分でも恥ずかしいので余り言いたくないが、一人称を私にする事にした。
だって、女の子が俺とか言うのおかしいじゃん?腹を括ったよ、俺……私は……。
また半年経った頃、私……は本をよく読む様になった。
魔法も体術に組み込んだら更なる高みへ登れる気がしたからだ。
今読んでいる本は、『みんなのための魔法入門』入門だが、かなり詳しく書いてあり、わかりやすいのだ。
最初に、火魔法、水魔法、風魔法、土魔法を試したが、出来るのは風魔法だけだった。
念のため、氷魔法、雷魔法、光魔法、闇魔法も試したら、雷魔法が使える様だ。
他の魔法も試したが、治療魔法だけが使えた。
俺の使える属性は、風、雷、治療の3つだ。
流石に雷は危ないので、風魔法で風を発生させ、ちょっと指を切ってみる。
と言っても、擦り傷だ、紙で偶に切っちゃう程度。
それを治療魔法で治してみる。
むむ?何かおかしい…………あーっ!!俺!無詠唱で魔法使えたよ!やった!やった!
無詠唱は、大まかなイメージと原理が掴めていれば、誰でも使える様だ。
ヒュー……
風が使えるぞー!傷も治せるぞー!今度庭に出た時雷でも使ってみようかな。
風を自分の周りに発生させて……お?何だか体が軽くなった様な……ちょっと飛んでみよう。
「せーのっ!」
ーゴンッ!ー
「いったあ!」
精々ジャンプしても下半身より少し上くらいだったのに、風を発生させて飛んだら、天井にぶつかった。
音を聞きつけてやって来たのか、ナナが心配した様子で駆けつけて来た。
ちょっと角に頭をぶつけただけだといったら、治療魔法の初級、ヒールを勿論詠唱付きで掛けてくれた。
はあ、これは風纏と名付けよう。
疲れたました。(( _ _ ))..zzzZZ
((((;゜Д゜)))))))ハッ!寝そうだった……危ない危ない。




