初戦は善戦?
はい。どうも、ただのラノベ好きです。
誤字脱字等がありましたら遠慮なく申し付けください。
では、どうぞ!
さてと、現在ボクが居る所は、門前です。
つまり、このバカでかい門を越えたら冒険の世界というわけだよ。
さて…、行きますか!
門を開けてもらって、飛び出す。
それだけの行為なのにものすごく感動的だな。
目の前に草原が広がる。
よっしゃー!モンスターハントの始まりだー!
「フンフフンフーン♪モンスター♪モンスター♪」
鼻歌を歌いながら軽快にステップをしているとふとあることに気付いた。
ゴブリンってどこに居るの?
KI☆KU☆NO☆WA☆SU☆RE☆TA。
どうしてこんなに抜けてるんだボクはああああああああ!
ふ、ふふ。もういいよ。もう自力で探しますよ。ふふふ。
ってあれ?
「見つけた!」
案外身近にいましたね!こんちくせう!
しかも群れで!…五匹か…。
距離は…大体、1kmくらいかな?
それよりも。
ゴブリンの外見の方を伝えてしんぜよう。
全体的に緑色の、人型だけどどうみても人じゃない顔に、猫背の体。
身長は…140cmくらいかな。
どこで手に入れたか分からない腰巾着を身につけてて、ナイフを手に持ってる。
まあ、典型的なゴブリンだね。
ともあれ…、
「戦じゃあああああああああい!」
叫びながらボクはゴブリンの群れに向かって走り出した!
は、速い!1kmの距離が一瞬で!?
ゴブリンがこっちに気付く前に、
「おりゃああああああああああ!」
ボクは腰のホルダーからツヴァイハンダーを引き抜いて群れの内の一匹を切りつけた!
すると、ゴブリンは豆腐のように真っ二つになった。
「ギグアアアアアア!?」
ブッシャアアア!
少し遅れて真っ二つになったゴブリンの体からものすごい量の血が溢れ出してきた。
えええ!?き、切れ味すご!?
ボクが血まみれになって驚いていると、
「ギギ!?」
残りの四匹がボクに気付いた。
「ギ!」
だけどそこはモンスター。戦闘のプロ。
すぐさまみんな一斉にナイフを構えた。
「しかし…、遅い!」
ボクはものすごい速さで神器を横薙ぎした。
すると、
「グギイイイイ!?」
二匹のゴブリンの首が飛んだ。
ピュー!
血が噴水のように噴出した。
…やっぱ切れ味ありすぎやしませんかねぇ?
「グ、ギイ!」
おっと、ゴブリンもナイフでボクと同じ様に横薙ぎしてきた。
「ふっ、遅おおお!?」
ナイフの軌道を確認してから避けようとしたけど、全然見えなかった。
余裕ぶっこいていたボクは当たりそうなギリギリな所で慌ててしゃがんだ。
「あ、ぶないなあ!」
内心かなりビビってることを隠しながら下から上へ神器を振り上げた。
「グガアアアアアアアア!?」
もちろん真っ二つ。
また一匹、儚い命が散った…。
なんてね。
さて、あと一匹。
「せりゃあああああ!」
しゃがんだ姿勢から立ち上がって、神器を右斜めに切りかかる!
しかし、このゴブリンはかなりの手練れらしく、ナイフでガードしてきた。
ガキーン!
瞬間、火花が散り、ゴブリンのナイフがボクの神器を受け止めた…と、思ったら。
スパッズバシュ!
ナイフが一瞬で真っ二つに切れ、そのままゴブリンの体を切り裂いた!
「グギャアアアア!?」
肩から斜めにかけて傷がゴブリン体についた。
「は!?」
金属切ったよこの神器!?
と、とりあえず、討伐完了!あと何をすればいいのか分からないけどとりあえず帰ろう。
「テレポーおおうわあ!?」
テレポートで帰ろうとしたら、足元から炎が立ち上がった。
とっさに後ろへ飛びのいたボク。あっぶな!
前を見てみると、ローブみたいなのを着たゴブリンが、何かの杖を持って佇んでいた。
こ、これは、RPGでお馴染みの強敵、ウィッチ・ゴブリン!?
ビュンビュン!
ちょ、あいつ、どんどん炎の球体を創り出してこっちに投げてきてる!
うわ、おっと、おわあ!?
ちょ、ちょっと待って!?
!?や、やばいコケた!
は、速く立ち上がらなくては…、って目の前に居る!?
そして、火の玉を創り出し始めた。
あ、オワタ。もうこれ助からないわ。もう諦めるしかないわこれ。
さようなら、異世界。ハルカンロードさんありがとう。少しでも楽しめたし、もう未練はないよ。
ものすごい熱気が肌を撫でる。
ボクは思わず目を閉じた。
すると、
「フリーズフロスト!」
遠くからかわいらしい声が聞こえた。
思わず目を開けるとそこには、
氷漬けになったウィッチゴブリンがいた。
「おうわあ!?」
急な展開にびっくりしてると、遠くから美少女が駆け寄ってきた。
「大丈夫!?怪我とかしてない?」
天使のようなその少女はボクに手を差しのべて来た。
「う、うん。大丈夫。なんともないよ」
差しのべられた手を取りながら、ボクは答えた。
「そっか、それはよかったよ」
その子はえらくかわいらしい笑顔でボクを見つめて来た。かわいい。
立ち上がったボクはある事に気づいたので聞いてみた。
「「もしかして、キミは日本人?」」
相手も同じことを考えていたようで、同じことを同時に言った。
まあ、これでこの子は日本人確定だね。
「ということは、キミも転生者かい?」
「うん。…あ、ボクは小野時雨。元高校一年生の十六歳だよ。キミは?」
「あ、僕の名前は涼夜鈴。元高校二年生の十七歳だよ。よろしくね」
先輩!?先輩だったの!?ボクより小さかったから大きくて小学中学年くらいかと思った。
「んー?今失礼なこと考えた?」
「い、いや考えてないよ」
「うっそだー。考えたでしょー」
「だから考えてないって」
「そー?ならいーんだけど」
「と、とりあえず、僕はもう帰るね」
「あ、待って、僕も一緒に帰る。いーい?」
「ん?別にいいよ」
「やったー!わーいわーい!」
かわいい。先輩のはずなのに、何でこんなに子供っぽいんだろ。
「じゃーさ、街に戻ったらさ、特典とかそこら辺話そーよ」
「うん。オッケー」
「うん。じゃー帰ろっか」
といって、鈴ちゃんは歩きだした。
「あ、ちょっと待って。ボクテレポート持ってる」
「え?おー、時雨君ナイス!じゃー、頼んでいーかな?」
「うん!」
待てよ、テレポートって他人を巻き込めるのかな?
そう考えてると、
『オ困リデスカ?』
と、頭の中に声が。
ガイダンス的なものかな?と思ってたら、
『ハイ。私ハステータス・ガイダンスデス。オ困リデシタラナンナリト』
『じゃあ、テレポートは他人を巻き込めるの?』
『ハイ。テレポートハ、使用者ノ魔力ノ数値ニヨッテ選べる範囲ガ変ワリマス。現在ノアナタノ魔力デハ人一人、ソレモ、範囲ハ体ヲ密接サセナケレバ巻キ込メナイホド狭イデス』
『そっか。ありがとう』
『イエイエ。デハ、マタノゴ利用ヲオ待チシテイマス』
よし、終わりっと。
さてと…、密接かあ。
少し恥ずかしいけど…、仕方ないか。
「今、テレポートの範囲を調べたよ」
「おー、範囲とかあるんだ。それでどれくらい?」
「…体を密接させなければいけないぐらいだって」
やっぱり、年頃の女の子だし、嫌だよね。
「そっかー。じゃあ、キミをギュ~ッてすればいーんだね!」
あれ?変な反応。
「じゃあ早速移動しよーよ。早く早く」
「う、うん。それじゃあボクにしがみついて」
「うん!」
鈴ちゃんはボクを後ろから抱き締めた。
すると、
ムニュウ
と、背中に大きい柔らかいものが押し付けられた。
「!?」
「ん?どーしたの?それより、ほらほら出発出発!」
そんなものは知らないとばかりに、笑顔で急かす鈴ちゃん。
「う、うん」
ボクは赤面しながら、
「テレポート・<フリームギルド>!」
テレポートを使った。
…鈴ちゃんってものすごく着痩せするタイプなんだね。
いかがだったでしょうか。
ちなみに鈴ちゃんは見た目はまんまロリです。
ではまた。
さよなら~!