仕事
さてそろそろ私も、ポイント稼がなくっちゃ。
辺りをキョロキョロと見渡していると、その様子を見ていた鬼爺さんが声を掛けてきた。
「お若いの、少し頼まれてくれんかのう」
さっき必殺技を決めた鬼婆さんより、すこし若い鬼爺さんが立っていた。
人間で言うと75歳くらいかな?
「なんでしょうか?お爺さん」
ポイントを貰えるチャンスかも。
「すまんが、コンサートのチケットを買って来てくれんかのぅ?」
コンサート!?地獄でもコンサートなんかやってるの?
チケットを買いに行くのか・・・・
チケットを買うくらい簡単よね?
「いいですよ。任してください」
気持ち良く、返事をする。
「ありがたや、では鬼 島三郎の三列目より前で頼みます」
そう言って、銀色のメダルを渡された。
「あのー私、ここに来たばっかりなので、チケットを買う場所を教えてもらえると、ありがたいんですけど・・・・」
このあとチケットの売り場を教えてもらい、チケット売り場へと移動した。
チケットは、小さな小屋で売っており、小屋には実直そうな若い鬼が受付をしていた。
「あのー鬼島三郎のコンサートチケットを、欲しいのですけど・・・・」
そう言い終える前に「売り切れました」と、即答されてしまった。
困っちゃったなー「任してください」って、大見得切っちゃったのに・・・
ええい。駄目元で頼んでみるか。
「とても欲しいので、何とか買うことできませんかしら?」
相手は若そうな鬼だし、ちょっぴり色気を込めた口調で、お願いしてみる。
「駄目です。お引き取りください」
顔色一つ変えずに、無表情で返答されてしまった。
んまーなんて冷たいお断りの言葉なの。
その冷たい口調につい、ご老公の印籠を出してしまう。
「じゃあこれで何とかなりません?」
ペンダントの威力は絶大で、無表情だった鬼も眉毛をぴくんと動かし「まっそういうことでしたら」とチケットを売ってくれた。
結局、ペンダント使っちゃったな・・・
別に減るもんじゃないし、いいんだけど。
閻魔さんの力を借りないと、自分で何もできないのかな?
ペンダントの使いすぎに、ちょっぴり後悔する明日香ちゃん。
けど良く考えると、閻魔さんが私のポイントを勝手に使ったからこうなったのよね。
うん。そうだ、今は閻魔さんのカリを、返してもらってるのよね。
立ち直りの早い明日香ちゃんであった。
「お爺さーん。チケット買って来たよー」
先ほどのおじいさんを見つけ、チケットを渡した。
「うぉっほーこの席、一列目のど真ん中じゃ。すごいのーお主」
お爺さんはチケットを受け取ると、飛ぶように喜んでいる。
あっそういえば三列目より前って、言われてたんだ。
一列目のど真ん中を用意してくれるなんて、やっぱりこのペンダントってすごいねー。
「良くやってくれた。これはお駄賃じゃ。良い席じゃったし奮発しといたからの」
そう言って、鬼爺さんは銅メダルを3枚くれた。
「ありがとうお爺さん」
私がお礼を言うと、鬼爺さんは鼻歌を歌いながら、歩いていった。
わーい、初めてポイント貰っちゃった。
うーん。これお金の代わりなんだよね?
そうだ!
さっきのお茶屋さんに行って、おダンゴ代を払おう。
またペンダント使っちゃったし、これで帳消しって事で・・・
こんかい、あまり面白いところがないので申し訳ないです。