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一撃

「しょうがないわね、かかって来ちゃいなさい」

私の言葉を合図にごつい男は殴りかかってきた。

普通であれば男性と女性が戦えば、男性の圧勝で終わるであろう。

しかし、男は怒りにより冷静さが欠けていた。

男は大きく振りかぶると、力任せにコブシを振り下ろす。

当たれば威力は相当なものであるが、力任せの大振りのパンチは軌道が簡単に読めることができ、格闘経験の無い明日香でも何とか避けることが出来た。

男はパンチが当たらない事に苛立ち、さらに大振りのパンチを放つが当たらない。

一方明日香はパンチを避けたことが自信となり、徐々に冷静になっていった。


こんな大振りのパンチなら何とか避けれるわ

けど逃げてばかりじゃ勝てないし、何とか攻撃しないと・・・・・・・・・・・・・・・

そういえば、ボクサーのお客さんが言ってたわね

明日香はパンチを避けたあと身構えた。

女の子でも一撃で男を倒す方法は・・・・・・・・・・・・・

男が続けてコブシを振り上げる。

あごを狙って・・・・・・・・・・・

コブシが明日香に向かって振り下ろされた。

揺らすように打ち抜くっ

スピードでは男の大振りのパンチより、明日香の右フックの方が勝っていたようで、男のコブシが届く前に明日香のパンチがあごを捕らえ、脳を激しく揺さぶった。

揺らされた脳は一瞬で思考能力を停止させる。

脳からの指令を失った体は、糸が切れたマリオネットのように崩れ落ちていった。


あっらー

ホントに一撃で倒しちゃったよ・・・・・・・・・・・

「きゃーお嬢様、素敵よ

さあここで気の利いた決め台詞を言ってあげなさい!!」

「え・・・・あ・・・うん・・・・・・じゃあ・・・・・・・・・・・・・・・

お前はもう死んでいる?!」

「きゃーギャグのセンスまでばっちりよ!!」

注文どおり一撃で倒したことで、ケルちゃんが歓喜をあげて抱きついてきた。

「すごいですわーさすがは私のご主人様っ」

「わっ・・・・・ちょっと・・・・耳が当たってこそばい」

「あんなごつい男を倒せなんて冗談でしたのに・・・・・・・・・・・・・ホントに倒しちゃうなんてっ!!」

「は・・・・はは・・・・・・」

冗談で殺されそうになった私っていったい・・・・・・・


「リキちゃんしっかりして、リキちゃん!!」

相方が横で呼びかけるが、倒された男はまだ白目を向いたままで、気絶してしまっている。

「畜生、覚えてろよっ」

相方はこの場での回復を諦めたようで、捨て台詞を吐くと男を引きずって逃げていった。

うーん暴力で解決するのは好きじゃないんだけど、この場合しょうがないか・・・・・・

あいつらも弱い者いじめしてきたみたいだし、天罰天罰

2人が去った後、地面を見るとなにやら光るものが見えた。

「これ・・・・・・・・・・・・・メダルよね?」

数えてみると、銀のメダルが2枚に銅のメダルが3枚で、13ポイントも落ちてあった。

「どうしよう・・・・・・・・・・・・・・」

私が悩んでいると、ケルちゃんが助け舟を出してくれた。

「貰っちゃいましょう、どうせ置いてても誰かが拾うだけなんだし」

「そうよねー」

良かった『主たるもの落ちてるものは拾ってはいけない』なんて言われるかと思った

本当はポイント欲しかったんだよねー

「とりあえずポイントも手に入ったし、なにか食べよっか」

「そうですわね、スーちゃんにもお菓子をあげませんとね」

そっか・・・・・忘れてた・・・・・・・・・・・・・・

「スーちゃんを怒らせると怖いですわよ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「そうだね、怪我しても治して貰えなくなるしね

じゃあお店探してレッツゴー」

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