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自転車の話

自転車が壊れる話。

高校三年の秋の話だ。


僕はいつものように悪友の家でご飯を食べていた。

彼女はわりと家庭的な面があり、料理や裁縫などが得意であった。

「美味しいかい?」

そう茶化しながら聞いてくるがここで美味しくない等と言ったら最後、死の恐怖とはどのようなものか思い知ることになる。

たいてい、彼女の料理はそこそこ美味しいので問題は無いのだが。

四角いテーブルに僕と彼女。

対面に座って髪を気にしながら食事をとる彼女に少しドキドキしつつ完食したころ。

「食事も終わったし、どこか出かけようか」

そうだな、腹ごなしにバイクじゃなくて自転車でも出そう。

「え」

え。

なにかまずいのか。

「いやー、はは、まぁ見てみなよ。そのうち見せるつもりだったんだ」

そう言いながら、彼女は押し入れを開ける。

すると出てきたのは、ぐしゃぐしゃに丸められたママチャリだった。

大体男性の肩幅程度まで丸められている。

一体、どんなことをすればこんなことが、いや、人間には無理だろ。

「なんか朝起きたらこうなってたんだよねー、2週間くらい前かな」

マジかよ。ヤバイだろこれは。

「それがさ、全く何も感じないんだよね。霊の残滓すら、なにもねー」

は。だったら。

「これは人間の仕業だね」

そっちの方が余程怖いのだが。

その後、そんな事は2度と起こらなかったため、結局真相は謎のままだ。

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