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感染者の沈黙  作者: 原案・文章:岡田健八郎 キャラクターアイディア:岡田健八郎の兄 
番外編:その他の人物の運命
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ブロブ

ブロブ

戦闘力★★★★★


 ブロブは彷徨っていた。

 さっき殺しかけ、邪魔が入り、失敗した眼鏡の少女――――坂本真希を探した。

 自分が殺すと決めた人物は、殺すまで追いかける。それがブロブの誇りだった。そして唯一残された感情だった。

 そう、殺したいと思った相手を殺した瞬間の快感と達成感。それは理性を奪われた怪物の唯一の娯楽だった。殺人。

 そして、左手で首を絞め、今まさに殺そうとした瞬間の邪魔。そして逃げられる。

 ブロブにとって、あれほどしぶといのは初めてだった。そして殺そうと決めた獲物の中でも真希ほど長生きした人物はいない。

 ブロブの僅かな理性が興奮する。

 獲物を取り逃がした怒り、獲物を捜索するスリリング、獲物を見つけたときの興奮。それはブロブに力を与える。

 ブロブは、真希をどう殺そうか決めている。

 初めはあっさり殺すはずだったが、向こうが思ったより抵抗するため、今度は自分の手で殺したいと思った。

 そして、今は思いっきり苦しめたいと思っている。そうしないと怒りが消えないからだ。

 ブロブは雨の中、真希の匂いを探る。真希のいい香りをすでに覚えていた。雨のせいで匂いが消えている。

 いや、近くで匂う。

 振り向けば、そこにはマンションが建っていた。

 中から真希やその他数名の匂いを感じ取った。

 ブロブは興奮する。

 楽しみがたくさんあるわけだ。

 まずは真希からだ。

 ブロブはマンションに入る。

 真希は上にいる。

 ブロブは真希の顔を思い浮かべて、階段を上がった。有刺鉄線のような触手をくねらせて

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