表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
感染者の沈黙  作者: 原案・文章:岡田健八郎 キャラクターアイディア:岡田健八郎の兄 
番外編:その他の人物の運命
68/84

石川紀子

石川紀子

運動神経:★★★☆☆

学習能力:★★★★☆ ※取材を優先するため

生存本能:★☆☆☆☆

オタク度:異常

情報収集能力:抜群

視力:両目0.3未満

 紀子は、水が溜まっている道路のど真ん中で、目を覚ました。

「あれ、私、何してるの?」

 手持ちのビデオカメラの無事を確認し、録画を開始する。

「私は今、道路の上で目を覚ましました。最後の記憶は自衛隊のヘリの中にいたことですが、その後の記憶はありません」

 彼女が録画するのには理由がある。

 彼女は、この東京の惨劇の事実を隠蔽させるつもりは無かった。無論、彼女が新聞記者に情報を売っても信憑性は低い。だが、ビデオカメラは嘘をつかない。この映像を<YouTube>かニコニコ動画などに投稿する気で居た。視聴者にメッセージを残さないと。

「ここで映像が途絶えたら、私の身に何かあったと思ってください」

 しかし、1人だと何か寂しかった。あの、無能ながら頼れる真人、最強の生徒会長の真希、静かな実力者の真斗、正義の剣士の五右衛門と奈々子、謎の転校生信二と立花、オタク集団「狐狩り」メンバーに会いたいと強くながった。1人だとあまりに無力に感じられた。もしかしたら、もう地球上最後の人類かも知れないとまで考えた。

 突然、落雷を爆発と勘違いした。

 ここで考えるより、行動だ。

 そう思い、当ても無く歩いた。

 道路は悲惨な状況だった。ありとあらゆる車が乗り捨てられ、そこらじゅう血だらけだった。

 すると、立ち止まる。

 目の前に影が現れた。

 始めは感染者だと思ったが、違った。

 それはバグもどきだった。蜘蛛と蟹を組み合わせたような外見で、蟹と酷似した8本の脚を持ち、くちばしには乱杭歯のような無数の牙が無数に生え、無数の黒い目があった。

 そのバグもどきは、ゴキブリを連想する素早さで紀子に向かって走った。紀子は、近くの車に置いたあった金属バットを取り出し、バグもどきを殴った。

 鈍い金属音とともに、それは倒れたが、生きていた。紀子は何度も殴ったが、皮膚は外骨格なのか、とても硬かった。

 バット程度では死なないと判断した紀子は、倒れている今がチャンスだと、走って逃げた。

 紀子には、あれが何か検討はついていた。

 きっと生物兵器だ。遺伝子操作で生まれた殺人兵器だ。きっと量産機だ。名前をつけよう。後で付きよう。

 紀子は途中で何度も転んだが、とにかく遠くへ走った。


 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ