猫野良太
猫野良太
運動神経:★★★☆☆
学習能力:☆☆☆☆☆
生存本能:★★☆☆☆
オタク度:測定不能
射撃能力:神
猫野は頭痛を感じながら、立ち上がった。
激しい豪雨の中、猫野は叫ぶ。
「おい、誰かいないか!」
しかし、返事は無かった。
猫野は長い階段を上り始めた。すると、上で物音が聞こえた。
そこには、2人の男女が争っていた。見るからに、女性の方は感染者だった。
「やめろ!やめてくれ!」
感染者は悲願する男性に向かって、非常にも血を吹きかけた。そして立ち去る。
男性はもがき始めた。両目から、血の涙を流し、苦しむように喉を押さえる。
すると、自我がなくなったように、男性は立ち上がり、近くのつるはしを持って、近くのコンクリートの壁を叩き始めた。
猫野は、隙を見て、音を立てないように進み、近くにあった工場からシャベルを取り、ゆっくりと男に近寄る。
男は気づいていない。チャンスだ!。猫野は大きく振り上げ、男の後頭部をシャベルで殴る。
男は痙攣を起こしたように、倒れ、振るえ、白目をむいた。そんな男に猫野は、もう1度シャベルを振り下げる。男は動かなくなった。
猫野はシャベルを捨て、つるはしを拾った。
そして、狭い道を進むと、近くの小さな薬局にあの女性――感染者が猫野に背を向け、突っ立っていた。猫野はさっき拾ったつるはしを構え、女に近寄る。
だが、女は突然振り返り、飛び掛ってきた。猫野は反応し切れなかった。
猫野は女に組み付かれ、大袈裟に倒れこんだ。女は猫野に噛み付こうと、顔を近づける。猫野はそんな女に1発殴り、更にもう1発殴ったが、女は話そうとしない。
「すまないな、手荒なマネをさせてもらうよ、レディー!」
猫野は女の両目に親指を押し込んだ。目潰しだ。両目から大量の血が流れ、女は苦しげな奇声を上げるが、猫野は容赦なく押し込む。
やがて、女は、動かなくなった。
猫野は女をどかせ、つるはしを拾い、コートを直した。
「TATA、このアバズレ」
そう言って、薬局に入ったが、やはり暗い。
すると、突然意識が遠退く。
朦朧とする意識の中、猫野は、女の人影が見えた。
この、アバズレ――
そう呟いた瞬間、意識が途絶えた。