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感染者の沈黙  作者: 原案・文章:岡田健八郎 キャラクターアイディア:岡田健八郎の兄 
感染
39/84

急速

どうも、作者です。

旅行に行っていたため、更新が遅れました。

本当にすいません。


〔登場発狂者〕

チェーンソー男|(麻袋男)

麻袋を被ってチェーンソーを振り回す男。


巨漢

平均男性よりも大柄な男。凄まじい筋肉を誇り、プロレスラーのような男。

 不愉快なチェーンソーを回転させながら麻袋を被った男が階段を駆け上がった。

 真希は廊下の奥の扉に入った。そこは物置なのか、沢山の物がホコリだらけで置かれたいた。

部屋は狭く、人一人がやっと通れるスペースがあった。スペースを通ってみると。窓があった。

チェーンソー男がチェーンソーで扉を壊し、中に侵入した。真希はすかさず、近くのタンスの中に隠れた。男が部屋を見渡した。

「何処だ?出て来い!返せ!殺してやる!返せエ!」

真希はさっきから思っていた。返せ?まるで意味が分からない。初対面の男に何を返せばいいのか…

 チェーンソー男は真希のタンスの前に立った。真希はタンスの扉と扉の間から覗いていた。

チェーンソー男が近くの布切れに被った物を見た。それは人型だった。

「見つけたぞ!」

男は布切れを取った。そこにはマネキンが立っていた。男は苛立ちの声を発し、チェーンソーでマネキンの首を切った。

「糞ったれが!あの雌豚が!どこ行った!」

雌豚と言われて平気な女性は中々居ない。真希はむっと来たが、今ここで出たら間違いなく殺される。

「待てよ?このタンスはどうだ?」

男はタンスに近づいた。

まずいと真希は思った。何かないかなとタンスの中を探していると、上に物を掛けるための横棒があった。真希は棒を両手で握った。

男がタンスを空けた瞬間、真希は棒を握った両腕に力を入れ、自身の体を持ち上げ、両足で男の顔を蹴った。男は倒れこんだ。チェーンソーのエンジンは止まっていた。真希は男に乗っかり、顔を右手で殴った。男は悲鳴を上げた。

河豚雄ふぐお!助けろ!」

男が叫んだ数秒後、巨漢の男がやって来た。

「河豚雄!この雌豚を殺せ!」

巨漢は突進してきた。まずいと思ったときには遅く、真希は巨漢の突進をまともに食らった。

真希の体は軽々と吹き飛ばされ、窓を割って外に出された。

幸い、落下地点は柔らかい地面だった。またあの庭だった。柔らかい地面に落ちたが、衝撃は防ぎきれなかった。

「いてててっ!」

落下の衝撃がまだ体に響いていた。弱弱しく立ち上がると、あの巨漢が飛び降りてきた。

巨漢は見事に着地し、変態のような息遣いをしながら、また突進してきた。

だが、今回は軽々と避けられた。

「同じ手は効かないよ!」

巨漢はスピード落とすことなく、コンクリート製の塀にぶつかった。信じられないことに塀にひびが入った。

「嘘っ!」

巨漢は振り返り、また突進してきた。真希は縁側から家に入った。居間のようだ。

すると、階段からチェーンソー男がやって来た。

「この雌豚め!返せ!」

「何を返せばいいのよ!」

いい加減にしろ間抜けと言おうとしたが、殺されるからやめた。だが、どの道このままでは殺されてしまう。

「落ち着いてください、いいですか?あなたは何を返してほしいですか?」

なるべく優しく丁寧に言った。男はチェーンソーを下ろした。

「返してくれるのか?」

「まず何を返してほしいのか、教えてください」

男はしばらく黙り込んだ。

「俺の娘だ。娘を返せ」

「娘さんの名前は?」

「あゆみ、川原あゆみだ」

絶句した。川原は死んだと言ってしまったら、たぶん天国行きになる。

「あいつの妹は死んだ。妻も死んだ。母さんも死んだ。俺には、親友の河豚雄とあいつしか居ない」

ますます娘の死を伝えられなくなってしまった。

 どうしよう…死んだって言えばこっちが殺される。でも、このまま黙っててもやばい。知らないと言ってもやばい。どうしよう…一緒に探そうって言おうかな?

「えっと、何とおっしゃればいいのでしょうか…その…」

「娘は死んだのか!」

「い、いえ!まだそんなこと…」

「おのれ!娘を殺しやがって!」

男はチェーンソーに再びエンジンを掛けた。あの、チェーンソー独特の回転音が響いた。

「河豚雄!殺すぞ!」

巨漢が縁側の窓を割って入ってきた。そう言えば、あの巨漢は一言も言葉を発してない。もしかして知能障害者かな?そう考えているうちに、2人が真希に向かって走った。

真希は右側に飛んだ。

2人は正面衝突した。男のチェーンソーが巨漢の腹を引き裂いた。巨漢の切り口から腸が飛び出し、大量の出血をした。

「河豚雄!おのれ雌豚め!」

「逆切れとはこういう男のことを言う」真希はそう呟いた。

男はチェーンソーを振りかざした。真希は避け、男の急所に出せるだけの力を振り絞って右足で蹴りつけた。男は絶叫を上げた。あそこを抑えながら、男は倒れこんだ。

真希は男のベルトから鍵を奪った。

「じゃ、貰っていくね」

そう吐き捨てて信二達の閉じ込められている2階の部屋に向かった。

 2階の鍵を開けた。中に入る全員が出てきた。

「大丈夫か真希?」真人は真っ先に聞いた。

「まあ、大丈夫だね」

「糞!狐狩り幹部がこんな失態を!」須田は悔しそうに言った。

「くくく…お前生きて出てきたら、幹部に介入させてやろう」猫野は髭を整えながら言った。

「結構です」真希はきっぱり断った。

 その時、チェーンソー音が聞こえた。

「糞!殺してなかったのか?」猫野は拳銃を構えた。だが、何かが切り裂かれる音がした。

すると、それは現れた。

人の皮で出来たエプロンらしいものを腰に纏っており、肌は白く、血管は吹き上がっている。頭には、巨大な鉄製兜を被っている。筋肉は異常くらい発達し、ジャイアント馬場を連想する身長を誇っていた。大勢のゴキブリを率いて、右手に大鉈を引きずってやって来た。先の処刑人とは別の異様さを誇っていた。体の筋肉は、この人型の怪物の怪力と不死性を強調していた。

怪物は信二達を見つけたか否か、階段を上がり始めた。

「皆逃げろ!」

信二が叫ぶと同時に全員奥の物置室に向かった。

だが行き止まりだった。

「どうするんだ?」真人は怒鳴った。

「飛び降りるんだ!」

「本気か!」

「私が大丈夫だったから、きっと大丈夫だよ」

真希はさり気なく言った。信二は茜をしっかりと背負って飛び降りた。

「皆!大丈夫だ!」

「クレイジーだぜ」真人はそう言いながら飛び降りた。

須田が弓を構えた。真希が飛び降りた。同時にあの怪人がやって来た。

須田は矢を放った。矢は怪人の右肩に当たった。だが、発達した筋肉のせいか、そんなに貫通しなかった。真斗が飛び降りた。

「猫野!先に行け!」

「レディーファーストさ」猫野は拳銃を撃った。弾丸は怪人の右胸に炸裂したが、大して効いていなかった。

「2人でいこう」猫野は強引に須田を引っ張った。

「お、おい…!」猫野は須田と共に飛び降りた。

怪人は雄たけびを上げた。


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