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元伝説の聖女のたった1年の学生生活  作者: びわ
1章−静かな学期−
7/16

(6)学園への帰宅

10分後

 (まだかな〜)

 暇だったので、他の転移の魔道具をこっそりポケットに入れた。今クラノストが持っているものよりは使えないが、決まった場所には転移できるから結構使い勝手がいい。

 そうしていると、クラノストがやっと顔を上げた。ものすっごい笑顔で。

「これほど素晴らしい魔道具はない!!最低限のマナで転移するようになっているし……魔石がある所なら好きに場所を設定できるようになってるし、それに……」

 呆気に取られている私とは対照的に、クラノストはそのまま話し続ける。よくそこまで分かったと関心すらした。だってクラノストが言ってる事はだいたい合っている。さすがにそこまで使い方を理解されるなんて思わなかった。構造は分解しないとわかんないけど、この調子だからきっと理解するだろう。

「でな、……」

「クラノスト様!!えっと帰れるってことですよね。」

「あっああ、そうだな。オルゴールを回せばできるようだ。」

 10分でここまで理解するんだ。クラノストは間違いなく、()()()()()()だろう。きっと前世の私をも超える魔道具は創れるだろう。未来の彼に期待が膨らむ。

「きっと皆が心配している。帰らなくちゃな。」

「はい!」

 ゆっくりとオルゴールを回しだす。

  パアッ

 オルゴールーのマナが展開してゆく。私はビックとして目をつぶる。そうしている間に学園に着いていたようだった。

「セピノール、ミレズム嬢。どこにいたんだ!」

 学園に着いたらすぐに先生に大声で言われた。もう11時半を過ぎていたようだ。そしてずっと探してくれたらしい。

「えっとなぜか変な森に飛ばされて……」

「はぁ?」

 先生は何を言ってるかという顔をしていた。

「まあいい、とりあえず皆解散だ!セピノール、ミレズム嬢、後日また話します。」

「「は〜い」」

 そう言ってぞろぞろと皆は寮に帰っていった。


「……あり得ない。彼女は…キャエル様……」

誰かのつぶやきは、誰にも届かなかった。



「サンティ!何処行ってたのよ!」

 寮に帰る時キャロリゼータがそう言って抱きついてきた。心配されてしまった。罪悪感でいっぱいだ。

「ごめんね。私もピンと来なくて……?」

 ゆっくりキャロリゼータの背中を撫でる。そうしているうちに落ち着いてきたようだ。

「まあいいわ。食道行きましょう?」

「ええ、行きましょう。」

 寮から出て食堂に行くと人が思ったよりもいた。

「私、席取ってくるからサンティが買ってきて。私はクリームシチューね。」

「は〜いわかりましたよ。」

 列に並んでいると、クラノストが話しかけてきた。

「サンティ嬢、ちょっといいか?」

 クラノストは私の後ろにそっと並んでいった。いきなりだったから少々驚いたがすぐに息を整える。

「どうしましたか?昼食の約束をしてるので、手短にお願いします。」

 クラノストはゆっくり頷いた。その後口を開くと思っていた道理の言葉が出てきた。

「今日の魔道具、今僕のところにあるんだが、今度調べないか?」

「……わかりました。明日は予定があるので明後日で良いですか?」

「ああ、問題ない。」

 そう言ってる間に私の番になった。

「嬢ちゃん、何がいいかい?」

「では、オムライスにクリームシチューで。」

注文するとすぐに奥に戻って、すぐに用意して持ってきた。

「は〜い。オムライスとクリームシチューだね。どうぞ」

「ありがとうございます。……では」

「ああ。」

 クラノストに少し頭を下げるその場を足早に去る。

「キャロリゼータ〜何処〜。っあ」

「ここよここ、ありがとね。サンティ」

 キャロリゼータが座っている席のテーブルにクリームシチューを置くと自分も向かいに座った。

「サンティ。明日空いてる?」

「ううん。どうしたの?」

「いやね、友達がサンティに会いたいんだって。」

「へ〜。モグモグ」

 聞き流しながら、私になんのようがあるのか考える。正直学園で知り合いもいないし、私なんかに会ってなにするんだろう?

「そういえば、今年は400年に一度の星祭りだね。」

「よく残るよね。そんな伝統。あといきなり何?」

 首をかしげていると、キャロリゼータは目を押さえ、悶え出した。

「だっ大丈夫?」

「うん問題ない。ちょっと萌えただけ。」

 何言ってるんだろうか。この人は。呆れてため息をつく。そしたらキャロリゼータが何やら回復したようで口を開く。

「明日ってなんか星祭りの影響で満月が12日前倒しになるでしょ?だから思い出したの。」

「……そう?確かにそうだったわね。星祭りは11月なのにおかしな話ね。」

 他愛ない話をして、そのまま寮に帰った。そうして、夕飯を食べる前に寝てしまった。



「……」

 次の日、私は前世で一番大きかった、王都の教会があった場所まで向かった。どこに立っていたさえ分からないのはやはりおかしい。

 私はカバンから昨日持ち去った転移の魔道具を取り出す。

 このタイプの魔道具は、詠唱しなくちゃなくちゃいけないのが難点だ。

「空間を制する精霊よ、我に力を分けたまえ」

 魔道具は普通の詠唱とは全く違うのだ。マナを自分ではなく、魔道具に宿さないといけない。

 この技術は現代では伝わっていない。

「我を助けたまえメタセシ−オルガムニス−」

 そうして当時の教会があった場所に着いた時、私は目の前の光景には森と……家があった。

「……へ?」

誤字修正しました。

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