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元伝説の聖女のたった1年の学生生活  作者: びわ
1章−静かな学期−
3/17

(2)初めての友達-学園説明-

  部屋に入ると、水色ふわふわの髪、メガネをしているものの、優しそうなタレ目かつ、くすみピンクの瞳。そんな可愛い女の子が椅子に座っていた。そんな彼女は、私と目が合った瞬間立ち上がった。

 ―ガタン―

「ミレズム嬢!ご機嫌よう。」

 椅子が倒れることも気にもとめず、彼女は綺麗なお辞儀を見せてくれた。

「ご機嫌よう。ご挨拶ありがとうございます。すいませんが、私は、名乗りましたでしょうか?」

 同じようにお辞儀しながらそう尋ねると、彼女は急に顔を赤くした。

「すっすいません!あの…個人的に知っていただけで…私、ドルネゾ・キャロリゼータといいます。」

 そう言う彼女は、そう口ずさむ。少しオドオドしつつも優しそうな彼女に、密かに安心する。

 ドルネゾと言うと、伯爵家だったか。由緒正しい家で悪い噂も無く、次期伯爵は、有能で安泰だと聞いた事がある。本来なら、私よりも身分的に上なのだが、妙に態度が、敬う様だったのが気になる。

 (……)

 何だか私のへの視線を感じ、ドキッとした。私に怯えているようにも見えてしまう。

 (何かやってあったかしら…?)

 私の不安に気づいたように、彼女は声を上げる。

「そっその、近くで見ると、ずっとお綺麗だった者で…緊張してしまいました。美しくいらっしゃる。」

 照れながら笑うその姿に心打たれてしまった。少し赤くなっていて、愛おしい。

 (かわいい〜♡)

「私からすると、貴方の方が可愛いですよ!!本当に!」

 そう、念を押すと、あわあわしながらもっと照れる。

 正直言って、サンティ程の美少女に、『可愛い』と言われても、嫌味にしか聞こえない。しかし、彼女の本気の目に、照れないでいられる人は、果たしているのでしょうか?

「その…ドルネゾ嬢!あの、キャロリゼータと、呼んでもいいですか?私も、サンティで良いので」

 友達になりたいと思い、照れているキャロリゼータに、聞いてみる。普通に考えて、子爵令嬢が、伯爵令嬢に聞いていいものかと言うと、どうかと思うが、今言わなければ、ずっと言えないと思った。

「!」

 キャロリゼータは、思っても見なかったという様な顔をした。でも、少し嬉しそうな顔をしながら、笑顔で返してくれた。

「っその、是非!あのお友達になってください!」

 少し、大きめの声でそう言うと、上目遣いで、こちらを見てくる。

「あと、その…良ければ、キャローゼと、呼んでください。」

「ええ、これからよろしく、キャローゼ!」

 早速、可愛らしい友達が出来て、これからが楽しみだ。


 ♢♢◆♢♢


 翌日、教室に入ると、すでに何人か席に座っていた。これまた成績順のようだ。

「キャロリーゼ、また後でね。」

 クラス自体は、同じながら席が離れている。心細さもありながら、一番前の席で座っておく。成績が高い人から前に座っていくようだ。

 昨日の今日でキャロリゼータとは、とても仲良くなったと思う。一晩中話していたのも相まって、すっかり敬語もお互いに消えた。

 少しすると、クラノストが入ってきて私の隣に座った。

「セピノール様、おはようございます。」

 私が挨拶すると、ため息をつきながら、本を読み出した。態度が悪いと思っていると、後ろから女性陣の嫉妬の視線が刺さる。彼は、確かに美しい見た目をしている。それは認めよう。すでに学園の中では、すでに有名人の様子だった。しかし、本人はこの状況が嫌なのは、分かりやすく、ため息をつきながら周りから目を背けている。

 私からしたらいい迷惑だ。

 ―ガラガラ―

 先生が、中には入ってきた。もうすぐ時間なのだろう。先生が前に立つと、立っていた他の生徒が、いそいそと元の席に戻る。

「コホン。改めまして、このクラス、1年α()組の担任になります。へスライド・フィルメジーと申します。主に、歴史の授業を担当します。」

 黒髪にメガネの先生が、自己紹介をする。初日の先生が、担当らしい。髪が長く、メガネもあるので顔が見えにくいが、整っていて糸目が印象的だっが、優しそうな雰囲気の中では、少々くえない印象を持った。

「今日は、まだ授業を行いません。なので主に、学園の説明や、案内などを、行います。いつもより早く終わりますので、終わり次第各自好きになさってください。」

 そう言うと、プリント配りだした。最後まで配り終えると、プリントの中身を説明し始める。

「昨日のうちに、知っているとは思いますが、この学園は全寮制と、なっております。男子寮と、女子寮に分かれており、間にある食堂と、中庭以外で、それぞれが合うことは、ありません。

 授業は1日で4時間目分あり授業の内容は主に、魔法、生物、古語、歴史、数学、隣国のメルチャーディ王国語、後は男女別で、剣術と刺繍の授業をいたします。魔法と古語は、毎日やるという認識で、お願いします。」

 そう言い切ると、昨日渡した入学のしおりを出すよう言われた。

「次に、生徒会の制度について話します。13ページを開いてください。」

 この時、クラノストが嫌な顔をしたのは、言うまでもないだろう。

「この学園において、生徒会は生徒の中で、極めて優秀な生徒が、選ばれます。まった、生徒会長の推薦などで、生徒会に入れます。

 生徒会は、生徒同士での争い事や、行事、規則の制作、そしてこの後はお話しいたしますが、団体活動に必要な費用などの処理が仕事となっています。」

 そう言って、27ページを開くよう言う。

「続いて団体活動についてです。団体活動は、『()()()()』と呼ばれています。まあ理由は謎なんですがね〜。」

 そう笑いながら続ける。

「クリオブは、魔法研究、剣術、社交、演劇、最後に魔具研究と魔生物研究の、6つです。入らないのは自由ですが、基本的には入ってもらうようにしてください。皆さん1年生は、1週間の体験期間がありますので、まだ今度お話いたします。」

 ―タララッタタラー―

 何か音が聞こえると、へスライド先生が話を終える。授業終了のお知らせらしい。

「今から15分休憩です。次からは、学園の案内なので、時間までに席に座っておくように。」

 そう言うとへスライド先生は教室から出ていった。


「サンティ。クリオブ何だけど、気になったのあった?」

 キャロリゼータが、すぐに話しかけてきた。

「うーん魔生物が少し気になったわ。いろんな意味で。」

「あぁ。確かにそんな危険なクリオブがあるのは意外よね。」

「……」

 魔生物。魔物は、人間にとって不安の対象でしかない。前世でも、それは変わらない。だからこそ結界ができたことにより、皆が聖女キャエルを崇めたのだから。

「キャロリーゼもうそろそろ時間よ。戻ったら?」

 そう言うと慌てて戻っていった。

 ―ラタタッララタター―

 時間になったらしく、へスライド先生が教室に入ってきた。

「皆さん。廊下に出て、2列に並んでください」

少々手直ししました。

2025/12/26、手直ししました。

2025/12/29、数学を教科に入れて手直ししました。

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