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元伝説の聖女のたった1年の学生生活  作者: びわ
1章−静かな学期−
11/17

(10)委員ぎめ

「……う〜んきゃろりぜーた、おはよ」

 寝ぼけて目をこすり、体を起こす。キャロリゼータ

「おはよ。うわ〜朝から美しすぎ」

 変なことを言われた気がするがそこは無視して髪をクシでとかし、身なりを整える。

「キャロリゼータ、今6時50分だからもう朝ごはん食べに行く?」

「早いよ〜行くから待ってて。」

「は〜い」

 待っている間にキャロリゼータを観察していると、やはり可愛い。メガネのせいで少々野暮ったくなってしまっているのは多少気になるものの、きっちり制服に着替え、共に食堂へと向かう。


「思ったよりも人いないね〜」

 見回すところ、10人かそこらでびっくりした。「今7時10分よ?食堂あいてからまだ10分はこのくらいでしょ。」

「へ〜」

 前世では学園とか無かったのでそうゆう所がさっぱりである。授業は8時から出し張り切りすぎたかと、実感した。


 ◆◇◆


「「ごちそうさまでした。」」

 朝食を食べ終わって7時25分、まだまだ授業まで時間があって持て余す。

「ねえ、このあとなにする?」

 キャロリゼータは少し考えたあと、読書を提案した。

「ああ、いいわねそれ。」

 幸い昨日図書室で借りた本が何冊かある。じっくり読んでいればすぐに時間など過ぎるだろう。

「キャロリゼータ、どれがいいかな?」

「え?う〜んとね、この小説は?『夢の魔法』ってやつ。」

 キャロリゼータが選んだを読んでいると、すぐに10分前になった。まだ10ページにも達していないのに。


 ◆◇◆


 ガラガラ

「おはようございます。」

 と、言ってみたもののまだ半数も来ていない。確か20人学級だったはずだがまだ7人程度だった。どうせ誰も返してくれないのは分かっていたのですぐに席に座る。

 しかしまだ人はそれほど居なく、また本を読み、時間を潰すことにした。目立たずに平和に学園生活を送るには、人と関わりすぎるのも、大変だろう。

(え〜と『最弱魔法、草魔法の道』?)

 魔法書だったが、面倒なことに古語でその本は、書かれていた。しかし、私には問題ない。古語と言っても前世、400年前の文字を古語と言っている以上、普通に読めるのだ。

 (こういう時は便利よね♪)

 そういえば前世に草属性の知り合いがいたなと、思い返す。

 (私を尊敬してくれるいい子だったな〜)

 それほど読む時間も無いので、ペラペラとササっと読んでいく。

 (…魔法界で最弱の草魔法は最も……)

 ―ラタタッララタター―

 チャイムが鳴り、本をしまう。いつの間にか、皆席についていた。

「クラノスト様、おはようございます。」

「ああ、おはよう。」

 クラノストはいきなりの挨拶にビクッとした。とりあえず、ノートとペンを置いておき、先生が来るのを待つ。

 ガラガラ

「は〜いみなさーん。おはようございます。」

 陽気にへスライド先生は入ってくる。トコトコと、教団の前に立つ。

「え〜今日は、皆さんに、学級委員を決めてもらいたいと、思いまーす」

 てっきり早速授業があると思っていらのに、先生から出た言葉は予想に反していた。

「学級委員?」

 何をする人なのかすらよく知らない。学園生活での何かなのだろうけど、実際何をするのかわからない。

「先生、学級委員は主に何をするのでしょうか?」

 手を挙げ質問する。

「ん?そうだな〜クラスのまとめ役かね?後我等教員がいない時に前に立ってもらうんだよ。ってことで誰かやりたい人いますかね〜」

「はい!」

ほとんどの人が手を挙げない中、後ろから威勢のよい声がした。 

「ではえ〜と、フロガ以外いないかな?ではフロガでいいかな?」

「「意義ナーシ」」

 まとめ役だから皆やりたくないのだろう。一瞬でフロガに決まった。

 (フロガって騎士の家系の人だよね?)

 前世からある名門の家、確か侯爵家でうちのクラスで一番位が高い人だ。

「え〜では、学級委員も決まったし、ほかの委員会ぎめは、学級委員に頼んで僕はサボろうなね。」

 そう聞き捨てならぬことを言い、フロガにバトンタッチする。

「えーでは、へスライド教員が渡してきた資料によると、図書委員、飼育委員、美化委員それと薬品管理委員と風紀委員の4つ。あとは実行委員を4つだな。実行委員は被ってもいいそうだ。」

 威勢のよい先ほどの声とは対照的に、偉そうで、横柄な態度に戸惑う。

「10分間でやりたいのを決めろ。」

 そう言い捨て、苛立ちを見せる。

 (態度悪いな〜)

「クラノスト様、何します?」

「そうだな、僕は……」

「そこ!話さない!」

「えっ」

 話しちゃダメなんて聞いていない。理不尽だと思いつつ、ここでは引き下がる。でも下でに出てはいけない。前世で十分と分かっている。

 (さすがあの性悪の子孫)

 フロガ侯爵家には前世、一人知り合いがいた。見た目は良いが、性格が死んでる令嬢、男性の前では、甘〜い声で話すくせに、下の身分を見下しているような人だった。

 (え〜まあ、今はうるさくした私が悪いかもだし……)

 そう自分に言い訳しつつ奥歯を噛み締める。

「はい、じゃあ図書委員から、やりたいやつ手をあげろ。」

「はっはい」

 キャロリゼータが手を挙げ、めんどくさそうに黒板に書く。

「え〜と、ドルネゾ嬢が図書委員な、次は飼育委員だ。」

「はい」

 飼育委員、よく分からないが、動物などの世話だろう。超やりたい。

「……誰もいないのか?」

「はい!」

 さらっと無視された。きっ気のせいだよね。さすがにそれは……

「……ミレズム嬢だっけ?ううん……まあ元平民が家畜の世話と言うならいいか。」

 途中から小声になっていたがはっきり聞こえた。彼は背を向け、黒板に書く。

 (何言ってるんだこいつ!?)

「……それはないわね」

「ああ?」

 地獄耳が。小声で言ったのをしっかりキャッチされた。ああ、もう無理やもしれない。この人、無理過ぎる。

この度学級委員になったフロガくんは、「約束の結果は」に出てくる侯爵令嬢の子孫であります!

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