(9)研究開始
「サンティ嬢!人が集まってどうした……ってなんだその本の山は。」
クラノストがやってきたと思うとリオルトとおんなじ用な反応をされてさすが兄弟だと感心した。
「何って、魔道具の資料を探していまして……」
「こんなにあったらどれだけ時間がかかるか……」
クラノストは額に手を当て唸っている。お節介してしまったとしょげていると自分の態度にフォローする。
「いや、怒ってないんだ。ただ量があっていいとも限らなくてな……」
慌てながら言い訳を並べる。慌てている彼にくすっと笑ってしまう。
「それなら大丈夫です!一通り確認しましたので」
「はぁ!?この量を?10分程度で?」
「あっはい。」
クラノストは唖然として動かない。やっと動いたと思うとアワアワしている。ここもリオルトとおんなじ。遺伝とゆうのは不思議だ。
「おすすめはこれとこれ。」
私は[空間魔法の呪文]と……[大聖女時代の魔道具の魔法陣]を手渡した。
「こんなにあるのにこれだけかい?」
クラノストは不思議そうに首を傾げる。
「ええ。他にも色々あったけど誇張とかなさそうだったのはその2つだったから。」
へ〜とペラペラめくる。でも読んでいる感じではなかった。
「まあいい。この2冊借りればいいんだよな?」
「ええ。」
私の言葉を聞いて即秘書さんに借りる手続きを頼んでいた。
(なんか犬っぽいんだよな〜昔飼ってた犬!)
前世に飼ってた犬を思い出した。
(あの子も私の作っていた魔道具に興味津々だったな〜)
待っている時間も惜しく思えてきて、自分用の本も5冊ほど借りる。小説と魔導書と歴史書でバラバラだが……
そうしている間にクラノストが本を借りて戻ってきた。
「ちょっ止まっててください。」
ササッと本を借り、クラノストの所へ向かう。
そこで1つ疑問が浮かぶ。
「そういえば何処で魔道具分解するんです?」
「先生に許可は取っている。」
いつの間にかクラノストは色々考えていたらしい。
「へ〜いつの間に……」
聞くに学園の魔道具研究室を貸してくれるらしい……
「でもそんな所使えるの?」
「ああ。どうにもクリオブ用に作ったらしいけど……使われない上いわくつきらしいぞ。」
(いっいわく付きだと?)
正直言って私は幽霊とかそういうの無料。前世にも幽霊退治とかあったけど、大体デマだったし。魔物はいいけど幽霊とはま怖いのだ。
「?以外だな。魔物はいいのに幽霊は無理なのか?」
ビクビクしているのが気づかれてしまった。まあ今世は前世と違い気が抜けれたし……
「えっええ」
「まあ大丈夫だ。行こうか。」
「うう〜」
最終的にクラノストについていくことになった。
◆◇◆
「うわ〜」
思っていた十倍やばかった。埃が舞ってるし、蜘蛛の巣もある。
「道具はあるからすぐにでも始めてるぞ。」
「いえ、それよりも掃除です。」
クラノストは頭の上にはてなが浮かんでいた。場所を綺麗にするのが基礎も基礎だ。
「埃被ってたら壊れるかもなん。」
「ああ〜」
とゆう事で掃除開始だ。私は細かいものを動かす担当。クラノストは大きな物を動かす。
「結構質良いもの多いわね〜」
さすが王立、と思いつつ物を整理する。
「サンティ嬢、これ使えるか?」
「駄目」
「これは?」
「バツ」
「これ……」
「論外」
クラノストはガラクタばかりだしていく。何もやってるんだか。案外これで片付けが進んだ。
「まあこんな所じゃない?」
ある程度片付いて来たら、そろそろ研究開始だ。クラノストがずっとソワソワしている。
「じゃあ始めようか。」
クラノストは魔道具いじりが好きなようでさっと工具を取り出した。
そしてちゃちゃっと分解しだした。
「セピノール様さすがですね。」
「……」
あっ集中モードに入っている。気付いたらすでにもう魔石がある部分になってる。
(ま〜私は構造とかよ〜くわかってるし。作ってたのも観てたんだけどね〜)
「サンティ嬢、魔道具とかよく知ってるか?」
「えっと魔道具には 魔石に魔法陣を書いて使えるようにする、くらいは。」
「まあ要約するとそれであってる」
(こちとら今の魔道具の基本を作りましたんでね!?)
「今、魔道具の魔石まで来た。白なんて珍しい!!」
補足すると魔石には下級から最上級ありまして黒っぽいのから白っぽいのに階級が上がっていく。これは白なので最上級である。
「白ですか〜すごいって言ってましたもんね。」
私が用意したんですから!て言いたい。
「それでこの魔石はな……」
「でっで魔法陣はどうですか?」
「ああ、それはだね……」
長い説明を要約すると、今と同じところだけを見ると空間魔法が元らしい。今はそれくらいしか言えない。
「……とゆうことだ。」
「へ〜あっもう夕方だね。今はもう解散しようか。」
「あっああ。」
「じゃあね。セピノール様。」
「ちょっといいか?」
クラノストに呼ばれ振り返るともじもじしつつ言い出した。
「その……兄と同じになるからセピノールじゃなくてクラノストと呼んでくれないか?」
「……」
(なにこれかわいい)
「分かりました!クラノスト様!」
そうして一旦それでクラノストとは別れた。
「やっぱりクラノスト様は弟感あってかわいいわ〜」
前世、兄や弟はいなかったけど妹はいた。でも男兄弟に憧れがあったのでなんだか不思議な気分だった。
◆◇◆
「キャロリゼータ、明日の持ち物ってなんだっけ?」
部屋に帰ると明日の用意をしていなかったことに気づき、即人に聞く。これ大事。
「えーとね、ノートとペン持っていけば良いと思うよ。何の授業あるかわからないし。」
「ありがと。」
キャロリゼータはやはり優しい。これ以上ない友達だ。
「あっそういえばサンティ、知り合いがあってみたいって言ってたって、前言ったよね?」
「ああ言ってたね。」
ご飯の時さらっと言っていた気がする。完全にはすれていた。
「その子同じクラスの子なんだけど、放課後会ってくれない?」
「いいよ〜。」
そんな事を話し、その日は寝た。
12/07、主人公が、クラノストとわかれたところを訂正加えました。




