生きることが面倒くさいヤバい奴
エッセイではないです! ただのヘドロです!
何なんだよ一体。虚無にもほどがある。無気力、アパシーっていうんだっけ? 何もしたくないし、何も見たくない。さっきまでdアニメストアでワンパンマンを見てたけど、飽きてみるのをやめた。そもそも、一回見た物語はあんまり見返すタイプじゃない。新しい物語にワクワクするタイプだからだ。
今こうやって書き出してるのは単なる暇つぶしだ。公募用に書き進めている、といってもまだ一万六千字くらいのラノベの続きを書くのが本当に辛い。次の場面や映像、セリフ、キャラの心情などを考えると、考えた瞬間から考えたくなくなってしまう。思考放棄だ。
元々、頭を使うのが得意じゃなかった。野球をやっていても、内野は考えることが多かったから、外野に行った。外野はポジショニングとかは多少あったけど、来たボールをとって返球するだけだから簡単だった。バッティングもそうだ。来た球を打つだけ、サインがあればバントやエンドランをするくらい。今までの人生で、俺は考えるということをしてこなかったのだ。しかしだからこそ、ようこそ実力至上主義の教室へというライトノベルに憧れてしまった。頭脳戦、そして残酷な主人公。俺はあれを読んで、ラノベ作家になりたいと思ってしまったのだ。分不相応にも。
就活を始めたばかりで辞め、大学を卒業した。なぜ辞めたかというと、俺の本心が「何やってんだお前、お前は本当に就職して社会のために働きたいのか」と問うてきたからだ。俺は馬鹿らしくなって、大学に来ていた企業説明会に行くのをやめたよな。そして晴れ晴れとした気持ちで地下鉄に乗って家に帰った。
別に、そのこと自体を後悔しているわけじゃない。
就活のためバイトを減らす、と決めた俺は、実家に帰ってきたよな。でもすぐにさっき書いたように就活をやめ、実家の近くでバイトを始めた。大学を卒業するとき、一緒にバイトもやめたよな。もしかしたら就職したがるかも、という俺の心境の変化を期待してな。でも結局俺は俺のままだった。俺は自分が分かってなかったのだ。今もわかってないかもしれないが。
大学を卒業した後、実家に住み続けるためには金を入れる必要があった。だからまたバイトを始めた。午前中だけで終わる四時間の仕事だ。スーパーの品出しだな。やっぱりバイトを探すときも俺は楽な仕事を探していた。要するに、楽に生きれればいいのだ、俺という人間は。特に楽しくなくても、幸せでなくとも、大変な思いさえしなければいい。そんな人間性を持っている。
しかしその頃の俺は、どうにかして一人で食っていくスキルが欲しかった。スーパーのバイトを生涯やりたくはなかったからだ。かといって、企業に就職して、スーツを着て組織の中で働くというのも嫌だった。となると、家でやれる仕事を身につけたいと思うよな。俺がまずやったのは、ウェブライターの仕事だった。仕事じゃなかったけどね。
どうやらウェブライターという仕事があるらしいと知った俺は、ウェブサイトに載る記事を書きながら教わる、みたいな仕事をやったよな。チャットワークだっけ? そんなアプリかサイトを使って連絡とってさ。クラウドワークスだっけなあ。忘れた。マジでしんどくて、途中で辞めようと何度も思ったよな。二階にある自室に行くために階段を上がろうとするとき、心が嫌だー! って叫んでたよな。練習生みたいなものだから報酬ももらえないし。でも俺は、持ち前の、途中で放り出せない気質のせいで、ニ十記事書いて仕事を終わらせた。あれはすごい。俺は忍耐力と責任力がある。おお、今自分のいいところに気づけたぞ。忍耐力と責任力ね。OK。
まあ、その後ウェブライティングは二度とやらなかったんだけど。きついし楽しくないし、やりがいもなかったからね。だって、ネットにある複数の記事からコピペして、情報と情報を繋ぎ合わせてオリジナルっぽい記事を書くだけだからね。つまり、他人の書いた情報を盗んでいるだけだったから。本当は、インタビューとかしに行って、生の声を届けたりする仕事なんだろうけど。
OKウェブライターは諦めましたと。というか辞めましたと。んで次は、動画編集だ。どうやら動画編集ができれば金がもらえるらしい、と知った俺は、ちょっとだけかじってみる。アプリをインストールして、実際に少し操作してみたよな。動画を切ったり、音を足したり、フォントを入れたりして、練習したよな。でもこれっぽっちも楽しくなかった。しかも、あ、無理だな、って本能で思った。だからすぐにやめた。多分向いてないって、すぐわかるから。
ウェブライターも動画編集もだめ、となると、残されたのは、作家の道だけだった。家でやれる仕事、とか検索した中で俺が生涯にわたってやれそうなのはそのくらいだった。よくあるプログラマー、あ、今思い出したけど、プログラミングもちょっとやってみたよな。ハローなんとか、って打ったりしてさ。でもあれは考えるのが苦手な俺には向いていなかった。絶対に。覚えることが多すぎて、バカな俺にはできそうになかった。プログラミングは多分バカにはできない仕事だ。
で、最後にたどりついたのが、さっき言おうとした作家の道なんだよ。漫画は絵描けないからまず目指そうとも思わなかった。でも小説はいけそうだと思った。試しに二千字くらいの小説を書いてみたら、意外と簡単にできて、これならいけるって思ったっけな。しかもその頃アニメから原作に手を出したよう実を読んで、ラノベってこんなに面白いんだ、すげーって思ってしまったんだ。よう実を書けるような作家にはなれないだろうなと思ってたけど、とりあえずラノベ作家になろうと志したんだ。
俺はとりあえず、起承転結を決めて、二千字の掌編小説をニ十本くらい書いた。それも結構時間がかかったけど、今から思えば設定とかキャラとかは何も考えていなかったから、全然大変じゃなかった。とりあえず書く体力をつけようと思ってたから。で、その後は五千、六千、七千……一万まで字数を増やして書いてったよな。それが一年くらいの話かな。大体。
そしてついに俺は、十万字くらいの話を書くことに成功した。それをGA文庫に送り付けてやった。なぜGA文庫なのかというと、一次で落ちても講評シートがもらえるからだった。しばらく待ち、返ってきた。結果は一次落ちだった。感想欄のところに、自分が考えたキャラの名前が書かれていたことにちょっとした感動を覚えたものだ。ダメ出しはされたが、決してきついものではなく、次はそういう所を意識して書こうという気になったんだっけな。デジタルで来たから、今でもスクショはとってある。記念にね。
次作は横溝ミステリ・ホラー大賞みたいなとこに送ったな。なんか、あんまり賞とか調べてなくて、なんとなくできた日にちに近かったから送ったんだよな。それは一次とかなくて講評シートもなかったから何もなかったんだけど、受からなくてああやっぱりなって思ったと思う。
でちょこっと小説の書き方を勉強して挑んだのが三作目。MF文庫に送ったやつだ。一次選考に通過したのは驚きだった。すごく嬉しかった。でもまあ二次で落ちた。講評シートに書かれてた言葉はやっぱり厳しいものではなかったけれど、めちゃくちゃ悔しかったのを覚えている。それも写真に撮って保存してある。
それから一年たつ今なのだが、時間がかかってようやく本文を書き始めたところだ。一年間は、小説、とくにプロットについてのお勉強や、プロットを考えては消し、考えては消し、を続けていた。もっと早く書き始めたかったが、今度は失敗したくないという思いが強すぎて、かつ相当サボってもいたので、時間がかかってしまったのだ。
結局、これでいいのか、というプロットの完成度ではあるけれど、書かなきゃ成長できん、一年も書いてない、という状況が嫌で本文を書き始めた。しかし一万六千字を過ぎたあたりで、今、挫折しかけている。面倒くさい。とにかく面倒くさい。次のシーンを想像するのが面倒くさい。こうやって自分の歴史を振り返ったり、思っていることをぶちまけるくらいなら造作もなくキーボードをたたき続けていられるのだが、やっぱり物語を創るというのは、思考することなのだ。だから難しい。とくに頭を使うのが苦手としてきた俺には。まあもちろん、ラノベ作家を志してすぐに、自分には向いてないな、と感じたのだけど。それでも俺は、やりたかった。向いてなくても、その方向を自分が向いている限り、向いているのだとこじつけて。あ、これ、いい考え方ですよね。向き不向きは、自分がその方向を向いているか向いていないかで決まる。これ、俺の格言です。メモしておくように。
……でもねー。
やっぱ俺、向いてないかも。
気持ちもね、そんなないかも。
面白い物語を書ければ、あとはどうでもいい。そう思ってたんだけどね。
いざ続きを書こうと思って頭の中で想像するのも、それを文章にするのも、けっこーきついものがある。それが現状。
じゃあ、いっさいやめて何か別のことをし始めるのか。それとも就職するのか。だって、もう二十六歳だぜ? 周りとはあんまり比べてないけど、危機感は迫ってきてるよ? 確実に。まあ、ラノベ作家になれたとしても現実はあまり変わらないだろうけど。それでも、自分の書いたものが作品として世に出て売れるということに、何よりも達成感を感じて気持ちよくなっているだろうな。それが俺の目的だから。だったから。いや、まだだったから、というのは本心じゃないな。まだ諦めるか諦めないか、決めかねているから。いや、諦めてないな俺は。だって、諦めるって、意味わからないもん。もう物語を考える脳になってきてるもん。書くのが日常になってきてるもん。
書くのは嫌、でも書かずにはいられないから、こんな小説じゃないへどろみたいなもんを書いている。
俺は呪いにかかったのかもしれない。もう、やめられないのかも。
……いやー、どうしよう。本当に。マジで仕事しようかな。つっても工場で働くとか、掃除するとか、頭を使わなさそうな仕事くらいしかやりたくないけど。働いて金貯めて、その先に俺は何を求めるんだろうと考えたときに、なんもないんだよな。だから夢というか目標を遂げるために生きたほうがいいんじゃないか、って思ってバイトし続けてるんだけど。きちんと正社員になって生活してみたら、その先に何かやりたいことが見つかるんだろうか。やっぱり書きたいってなるんだろうか。
わからん。でも、答えを出すときは近づいてきているのは確かだ。楽に生きるか、きつくても成し遂げたいことを追う人生にするのか。あれ? こうして文章にしてみると、絶対に後者はあり得ないな……。やべ、今さら気づいたのか俺。きつくても? きついことが嫌いだよな俺。ラノベ書くことって、めっちゃしんどいよな。待て待て。さかのぼってコピペしてみよう。
要するに、楽に生きれればいいのだ、俺という人間は。特に楽しくなくても、幸せでなくとも、大変な思いさえしなければいい。そんな人間性を持っている。
あれ? やば、真理かも。いや、わかってたけどね。うん、マジでわかってたけど。そうそう、プラスして、本心に従う傾向があるってのもあるよ。だから、楽したいけど、夢も叶えたい。そういう矛盾があるんだ俺には。でも夢を叶えるためには、楽していられない。どっちをとるって話だよな。人間性としては楽したい、サボりたいというのが本性。でも少年の心としては、夢を叶えたい!
あー。なんでそんな希望持っちゃったのかな。
やめやめ。うん。一旦この作業やめよう。もういい。
とりあえずこれを書くのをやめて、楽して生きる方法を現実的に考えよう。その上で、いや、やめよう。うん、本当にやめよう。じゃあな。
もし読んでくれる暇人がいたら、謝っておこう。悪いな、特に面白くなくてよ。