表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【2025年再投稿版】蒼炎のカチュア  作者: 黒桐涼風
第三章 翼を持つ者
58/60

3-6 セシルへ出発!

【コルネリア帝国とセシル王国の国境付近】


「さて……一休みも、そろそろ、終わりです。国境はこの先です。カチュアさん、エドナさん」


 カチュア達の現在地は、コルネリア帝国とセシル王国の、国境付近の何もない草原で休憩していた。


 休憩中のエドナと、座ってお肉を食べているカチュアの元に、どこかへ行っていたルナが戻って来た。


 すると、ルナが、エドナを見て驚いていた。


 そのエドナの全身はという。


「てっ! エドナさん!? 何んで、体全体がれているんですか? ルナがいない間、何があったんですか!?」


 エドナの服装が、なぜか濡れていた。


「はうう……河原に綺麗な花を見つけたから、もっと近くで見ようと思って、近づいたら転んで川に落ちちゃったんだよ」

「何をやっているのですか!」

『全く、その通りだよな!』

「川が浅っくって、よかったんだよ」

「はぁ~確かに、溺れるよりかはマシだと思いますが……」


(濡れて、シャツが空けているじゃないですか。サラシが巻かれているとはいえ、お胸が丸出しのようなものですよ。サラシが取れたら大変ですよ)


「あらあら~大変だったね~」


 今度は、カチュアに視線を向けるルナ。


「カチュアさんは、何していたんですか?」

「……お昼ご飯を食べていたの~。おいしいわよ~」

「『おいしいわよ~』っじゃなくって! お昼はさっき、食べたばかりでしょ!?」


(ルナの言う通り、お昼食べてから、一時間しか立っていません)


「お腹が空いちゃったから、つい」

「空かせるのが、早いですよ! そのペースじゃ、食費がバカ掛かりますよ!」

『全くだ』


(カチュアって、結構、食べるんだよな。カチュアの大きな胸は実は胃袋じゃないかって思ってしまう。確か、エドナも、よく食べる方だったような。主に肉を。だから、こんなに胸が育ったのかな? コンチクショ!!)


「取り敢えず、エドナさんの服を乾かしてから行きましょ。エドナさんは服を脱いで、乾かしている間は、カチュアさんのマントを羽織はおってください」

「わかったんだよ」


 エドナが足を一歩進もうとした。しかし。


 ズッコォォォォォォォォォ!!!


「はわわわわわわ!!!」


 ドーーーーーン!!!


 転んだ、エドナは、カチュアに突っ込んだ。そのまま、カチュアを押し倒してしまった。


「カチュアさん! エドナさん! 大丈夫ですか!?」

「はうう……何とか……カチュアさん、ごめんなさい、大丈夫ですか?」

「わたしは、だいじょぶよ~?」

「……この光景を見ると、改めて見ると不思議ですね」

「どーしたの、ルナちゃん~? 何が不思議なのかしら~?」

「此間のガイザックとの戦いの時です。カチュアさんって、まるで予知していたのでないかって思う程、ガイザックの攻撃を華麗に避けられていました。だけど、エドナさんの突進には、何故か避けられないませんでした。そこが、不思議なんですよ」


(そう言えば、付き合いは、まだ短いけど、カチュアが傷を負ったことは見たことがない。与えた人と言えば、このエドナしかいない。あれだけ、敵の攻撃を躱しているのに、エドナのドジによる突進は何故か避けたことはなかった)


「はうう! ルナちゃん!? それじゃあ、まるで、あたしが猪型の危険種のように言わないでくださいなんだよ!! ただ、転んでるだけなんだよ!!」

「ん~。何でだろ~? 相手の考えていることや、気配がわかるのよ~。だけど、エドナちゃんのは、全く分からないのよ~」

「……あ~。なんとなく、分かりました。できれば、分かりたくはないですが」

「どういうこと?」

「エドナさんには、悪意を感じないって、ことです」


(なるほど、それは一理ある。振り返ってみれば、カチュアが避けられる対象は、敵意ある攻撃だから、読心術どくしんじゅつで相手の行動を読んで、敵からの攻撃は躱せるんだ。エドナのドジは、それに該当しない。いくら、読心術が優れても、エドナのドジは読めないってことか。……この解釈でいいのか? 納得できないような、納得するような……)


「それだけじゃ、意味はわからないんだよー!」

「わたしも~分からないわ~」


(私は、分かりたくないよー)


「ざっくり、簡単に説明すると、エドナさんは神様に恵まれたドジってこと」

「まだ、意味が分からないんだけど、なんかバカにされている気がするんだよ」


 エドナはを膨らませる。


(エドナでも、怒る時はあるのか。あまり、怖くないが)




 ルナが起こした焚火でエドナの服を乾かしている間、カチュアのマントを羽織るエドナ。


 エドナはマントを脱いだカチュアを見つめていた。


「宿で準備していた時は、じっくり見れませんでしたけど、カチュアさん、お似合いです!」


 昼間にルナから受け取った被服を着ていたカチュア。


 新しい被服は、どちらかというとドレスに近い。ドレス全体の色は、カチュアのイメージに合う蒼色をベースにしている。さらに露出が高めで、胸元が広く開いているため、カチュアの大きな胸の谷間が見えてしまっていた。


「ルナちゃんには感謝ね~」

「感謝は被服屋のルルティさんにしてください」


(ルルティさんは、カチュアさんの体形に似せたマネキンまで作って、このドレスのような被服を作ってくれましたから)


「カチュアさんの靴も新しくしているんだよね? 他の靴と比べると靴底がかなり厚いみたいなんだよ」

「これは、武器屋のハルトさんに頼んで特注で作って貰ったんです」

「ハルトさんと? ってことは、それ武器なの?」

「はい。兄様から鉱石を貰ったので、それを使って武器にしたんです」

「でも、何で靴なんですか?」

「大剣が壊れたら、体術で戦いますから、靴を作って貰いました。それに、この靴はただの靴ではありません」

「はう? どういうところがですが?」

「それは、見た方が速く理解できます。一応、カチュアさんには、使い方教えています」

「強く蹴ればいいのね~」

「ここでは、やらないでくださいね。危ないので」

「はうう。楽しみなんだよ」


(私も説明を聞いていたが、確かに、危ないんだよな。まさか、そこに、()()()()()()()()()()()()使()()()()()()()()()




【国境前】


 再び、出発した、カチュア達。しばらく、セシル王国へ向けて歩いていくと。


「この辺が、コルネリア帝国とセシル王国の国境です」

「ようやく、着いたんですね」


(国境付近といっても、何もない草原だ。線とか引かれていないから、他国に入るイメージが湧かない)


「何者だー!」


 空の方から、声が聞こえた。空から、人らしき者が降りてきた。それも三人も。


(何だこいつらは? 空から降りて来ただけでも、状況が把握できないんだけど。どういうこと? 空を飛ぶのが普通のことなのか?)


 ルナは、空から降りた者の目の前に立った。


「わたくし、アルヴスの妹のルナです。こちら、通行許可書です」


 ルナが通行許可書を出して、空から降りた者に見せた。


「アルヴス殿の……。失礼しました。話は聞いています。私は、国境付近の警備を行う国境兵です。ようこそ、セシルへ」


 三人揃って敬礼けいれいをした。


「……と言いたいところなんですか。申し訳ございません。ただいま、セシルの入国は控えて欲しいんです」

「はうう! 折角、ここまできたのに! どうしてですか」

「それは……国の事情で我々の口からは言えないのです」

「そうですか」

「私は国を守るための国境兵。口も固いのです」

『口は関係ないのでは? どうするカチュア? 入国できないみたいだけど』

「……」

『カチュア?』

「……魔物」

「そうそう。セシル内で魔物が大量に発生して……あ!」


 ぼっそと、一言言ったカチュアに反応して口を滑らせてしまった。


「しまったぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!! つい、口を滑らせたぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


(どこか口が固いんだよ? 光の速さで口を滑らせたよ。てか、何で、カチュアが「魔物」って一言言っただけで、ここまで口を滑らせるんだよ!?)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ