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【2025年再投稿版】蒼炎のカチュア  作者: 黒桐涼風
第一章 蒼髪の少女
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1ー1 あたし、エドナなんだよ

 あたし、エドナって言うんだよ。ライム村という村で暮らす十五歳なんだよ。


 はうう? どこからか、どう見ても、十五歳に見えないって、どこからか、聞こえたんだよ。


 気のせいかな? うん、気のせいなんだよ!


 確かに、あたし村の人達と比べて背が低いんだよ。でも、村の人達には大きいとも言われるんだよ。あたしのどこを見れば大きいのか、よく分からないんだよ。




 でね、 でね。


 あたしの育った村のライム村はね、周りが樹木が密集みっしゅうしている森の中にある村で、そのライム村から一番近い村まで着くのが、歩いて四日ぐらいは掛かるらしいんだよ。


 「らしい」っていうのも、これは村長さんから聞いただけの話で、あたし自身は一度もこの村から出たことはないから分からないんだよ。


 ライム村って、マギ大陸の中で一番大きい国と言われているコルネリア帝国にあるんだよ。どういう国かというと、村から出たことがないあたしには分からないんでよ。


 村長さんが言うには、コルネリア帝国って国として誕生してから二十年とまだ国としては歴史が浅いんだって。


 ところで、二十年って、短い方なの? 


 それで、コルネリア帝国になる前は、アトラ帝国って言われていたらしいんだよ。当時のアトラ帝国の皇帝のマルクスという人は悪帝、または厄災と呼ばれていて全大陸の侵略し始めたんだよ。


 うーん~~。未だに、「皇帝」の意味が、分からないんだよ。国を治める偉い人見たいだけど、別の国ではそんな人を「国王」と呼ぶ国もあるらしいんだって。何が違うのかな?


 厄災っていうのは、例えば、蒼い髪と瞳を持ったと言われている伝説の女将軍おんなしょうぐんシェリアが活躍した時代では、メリオダスという人が厄災と呼ばれていたらしんだよ。


 だけど、別の時代にも厄災と呼ばれる存在が登場しているんだけど、それが人とは限らないんだって。魔物と呼ばれる動物? 見たいな、人の形をしていない存在も現れたらしいんだよ。


 形は様々なんだけど、その時代の災いの象徴が厄災なんだよ。


 現れたら、どうなるかっと、言うと。人の命や街、そして人々の築き上げた文明を一瞬で崩壊をするって、英雄譚えいゆうたんに記されているんだよ。とにかく、大きな体で体当たりしてくる猪型の危険種以上に危ないのは確かなんだよ。


 それで、そんな厄災とも呼ばれていた悪帝の人と戦って勝利を収めたのが『八人の空の勇者』と呼ばれる英雄の人達なんだよ。


 空の勇者って、何かというと言うと……あれ? うーん~~……分からないんだよ! 


 なんか、空の国から来た人達、見たいなんだよ。どういうことかな? でも、分からないことだらけだけど。つまり、その人達の活躍で人々を苦しめていた悪帝を倒したんだよ。


 悪帝を討ち取った八人の空の勇者達は、滅んだアトラ帝国に代わって新たな国としてコルネリア帝国を建国したんだって。


 村長さんに何万回も話してくれたんだよ。




 あたしは、ライム村から出たことはないんだけど、外の話だけは村長さんや村の人達から聞いているんだよ。


 コルネリア帝国には、あたしのお家よりも大きな建物がある街なんかがあるんだって。あたし以外の村の人達は街に行って食料や衣類など買って帰るんだよ。あたし、村から出ることを許されていないから、村長さんの奥さんのドアさんが衣類を買って来てくれるんだよ。だけど、すぐに着られなくなるんだよ。背は高くなっていないのに。


 街か~。いつかは行きたいなぁと思うんだよ。


 一応、村の外には出られるんだよ。


 でも、村の外に出ても、今のあたしは隣の村や街に行くことはできないんだよ。そんな、あたしが村の外でやることいえば、村の近隣にある森、ユグルの森で狩りをするぐらいなんだよ。

 

 そして、今日もあたしは、狩りをしにユグルの森へ出かけるんだよ。

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