神戸(こうべ)から、わが田舎町へ
地下で迷ったら、地上に出て周りを見る
山が北、海が南
山に向かって、右が、大阪方面
山に向かって、左が、明石方面
ほんと、私のような方向音痴にとっては、救世主のような町 神戸
山手には、異人館が連立
海沿いには、外国船や商船も寄港
三宮センター街や元町近辺で販売してる、革製品の靴やバッグは、どこかデザインがおしゃれ
親が貿易関係の仕事なのか、学校には、帰国子女が多かった
さらに、美味しいお肉もあるし、有名なパン屋さんや洋菓子屋さんもたくさんある
ところが、
この街、神戸に、ずっと住みたかったのに、なのに、なのに、親の転勤で、山沿いの、こんな田舎町に、私は居る
なーんにも、楽しい場所もありません
どこへ行くにも、車が必要です
たまに、家の周りに、ムカデも来ます
ハーッ、嫌になる こんな田舎町
暇過ぎて、寝転んだ
寝てしまってたようで、目が覚めた
何を考えるでもなく、ボーッとしてた
ウグイスが、ホーホケキョ、ケキョケキョ ケキョケキョ と鳴いた
もう春だなあ ケキョケキョ とも鳴くんだなあ
またすぐに、初夏だなあ
近くの川に、ホタルが飛ぶよなあ
綺麗だもんなあ
そしたら、またすぐに、夏だなあ
毎日、セミの大合唱だなあ
ツクツクボウシ鳴くまでは、暑いだろうなあ
秋が来たら、家の周り、赤トンボだらけ
顔にぶつかりそうだしなあ
冬は、何もなく、雪がパラツキまくり
でも、ヒンヤリとしたあの感覚は、いいよなあ
色々、考えてるうちに、何か幸せな気分になり、自然に笑えてきた
わが田舎町、いいやん、ほんといいやん
私、ここを好きになるかも
ちょっと好きかも
うーん、神戸と同じ位に、大好きになるかもなあ