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総集編 101頁〜200頁までの軌跡 その1

第8章[マーメイド・ラプソディ]中編〜後編


第101頁〜第137頁



「着いたー!!」


 海の中に開催されている海洋生物達の宴[マーメイド・ラプソディ]。


 人魚のイナベラによって連れてこられたその会場では、[武道大会]なるものが開かれていた。


 そしてその優勝賞品こそが今回の目標である[記憶を取り戻すための道具]だった。


 紆余曲折ありながらも、静紅は武道大会に優勝し、フレデリカの記憶を取り戻すための道具を入手することが出来た。


 記憶を取り戻すには[試練]というものが必要らしく、静紅は一切の躊躇いを見せずに試練を受けることを決意。


『そのまま感情に身を委ねてください。何があっても、その現実を受け止めてください。何度繰り返しても、何度心が折れても、たった一つの正解を目指してください』


 そんな声に耳を傾けながら、静紅は試練を受けるため眠りについた。



・・・・・



 試練は被験者の記憶から再現された場所で行われる。


 試練の舞台は[静紅の生まれ育った街]だった。


 試練の世界の設定としては、静紅は何らかの要因によってトラックに轢かれることを回避し、その代わりに六花が轢かれて亡くなっているというものだった。


 静紅にとっては地獄よりも辛い場所だった。試練中は、これが紛れもない現実で試練を達成するまで元の世界には戻れないらしい。


「六花が……死んだ……? あ、あはは……そんな、そんなわけ……ないでしょ……?」


 静紅は精神を蝕まれ、自分の胸をナイフで突き刺して死んだ。


 しかし次に目を覚ますと、前日の朝ではないか。どうやらこの試練では[死ねない]らしく、死んでも時間が元に戻る[死に戻り]をしてしまうようだ。


 フレデリカの記憶を取り戻すため、もう一度生きた六花と出会うため。静紅はこの地獄を終わらせるため奮闘する。


 試練の中で一人の少女が話しかけてきた。といっても頭の中に直接話しかける感じだ。


「苦労してるみたいだね後輩ちゃん?」


 言われても無理はない。かれこれ5回ほど死んだ後にこの少女と出会ったのだから。


 彼女の名前は[ナギサ]。なんと今のこの国の王様、紗友里さゆりと共に異世界転移をしてきたらしい。


 この声はナギサの残留意思のようなもので、本当は死んでいるがこの試練の中だけは生きているように話しかけられるのだとか。


 不思議なことにナギサは[死に戻り]を発動しても記憶を保持したままだった。孤独との戦いだと思えた試練にも、辛さを共有できる仲間がいたのだ。


 散りばめられた情報を元に、試練から脱出するための方法を手に入れた静紅はある場所へ向かった。


 そこにはこの試練の番人[嘘つきの成れの果て]がいた。


 彼女との決戦に勝利し、遂に試練から脱出出来る静紅。しかし試練から出てしまうとナギサとはもう会えなくなってしまう。


 それに元の世界に戻ったとき、試練中の記憶は消えてしまうらしい。


 残留意思ではあるが、ナギサと行動を共にした静紅は彼女を一人にしたくはなかった。が、最後の言葉のあとナギサは静紅を送り出して二人は別れた。


 目を覚ますと、そこには記憶を取り戻したフレデリカが居た。どうやら静紅は試練をクリア出来たらしい。


 しばらくマーメイド・ラプソディ内を散策した後、水中呼吸の加護の時間制限が来たので陸に上がることに。


 宿をとり、その日は泊まってから帰り道に出発しようという話になった。


 その夜、夜中に起きてしまった静紅は夜の海岸を歩くのも乙だと散歩に出かけた。


 海の海岸には、綺麗な月を見上げるイナベラが。


 どうやら自分という存在を見失っているらしい。人間なのか、魔物なのか、人魚なのか、はたまた名も無き化け物なのか。


 結局その夜は彼女の悩みを解決することは出来なかった。


 次の朝、村に偶然やってきたルイスという知り合いにイナベラのカウンセリングを頼んでみることに。


「ルナさんの言葉を借りますが、こんな言葉があります」


─────自分はなんにでもなれる。それ故に人生は美しい。


 その言葉を送られたイナベラは思う。


 何も焦る必要は無い。人間や人魚、魔物といった枠に入らなくても私は私なんだ、と。


 心の整理が着いたイナベラはルイスと静紅に礼を言う。


 静紅はまた訪れると約束し、海の村ウォーター・シェルを出るのであった。




今日の総集編は第8章の後編部分までの内容でした!


伝えたいことが多すぎて十分の一くらいしか書けていないので、良ければ本編も読んでみてください!

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