表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

242/1423

第115頁 だから私は涙を拭いた

儀式を開始した静紅は、現実世界に飛ばされる。


そこには異世界人のフレデリカも居て、

[呪文を唱える][何らかの原因で死ぬ]と発動する能力【再編】を持っていた。


2回目の【再編】後、静紅は六花ママを助けるために六花の家へ向かう。



 私とフレデリカは朝食を食べた後、すぐに出かけることにした。

 二週目は、私が病んでしまっていたので午前の時間をつぶしてしまったが、三週目は早く出たので時間には余裕がある。

 彼女には「朝から六花さんに会いに行くんですか!?わ、分かりました~」と言われた。手を合わせに行くのではなく、会いに行くと表現する辺り優しいなと思う。


 さて、事件が起きたのは午後5時。それまでにとにかく犯人から六花ママを遠ざけないと。


 私はテレビ屋のテレビに映った時間を見た。


「朝の9時…」


 六花の家に行くのにそこまで時間は掛からないが、蜜柑の家にも行きたい。正解を探すのも大切だが、私の体力にも限界がある。休憩を取りながらだと、時間はギリギリになるか…?


「お師匠様、今日になって急に忙しそうにしていますが何かあったんですか?」


「あー、いや。早く六花に会いたいなって」


「…そうですか」


 その時の私は、フレデリカの表情が曇ったことに気づくことはできなかった。早く六花と六花ママを守りたいと思うことでいっぱいいっぱいだったから。


『ねぇねぇ後輩ちゃん!名前は何て言うの?』


 2週目の最後から私の中で誰かの声が響いている。疲れすぎなのだろうか。

 私のこと後輩なんて呼んで、私先輩に憧れてるのかな?


 私は頭を振って無理やり謎の声を消すようにした。


『ちょっとー!聞こえてないの?あれ、調整ミスってるかな。おーーい!!!』


「うるっさいよ!聞こえてるからっ!!」


 耳元より酷い、頭に直接大声を出されたものだから私はキレてつい大声を出してしまった。

 何も知らない人から見れば急に大声を出した変な人と思われて…


「お師匠様!?どうしたんですか、大丈夫ですか!」


「え?あ、うん。大丈夫!ごめん」


(なに?聞こえてるんだけど)


 私は超小声で独り言のように謎の人物に話しかける。フレデリカは私の声に気が付いていないらしい。


『ごめごめ!あ、別に後輩ちゃんが疲れてるって訳じゃないからね!』


 うわ、心の中見れるのか。

 地味にデジャブを感じつつも、周囲に人が少ないのを確認して再び謎の声との会話を試みる。


(やけにテンション高いけど、どうしたの)


 初対面の人?に聞く態度ではないが、まぁ私の中に乗り込んできたんだからこれぐらいいいよね。


『ほら、私っていつもこんなのだったじゃん?それの名残りが残ってるんだよきっと!』


(知らねーよ!急に話しかけてきて…何のつもりだよ!)


『べっつにー?先輩としてガイドでもしてあげようかなって』


(……。はぁ、)


 やけにテンションの高い自称先輩さんに呆れながら、私はどんどん足を前に出す。

 私の家から六花の家までは徒歩五分ほどの距離で、直線距離で言えば300mほどだ。ただ歩くのもいいが、暇なので話に付き合ってやるか。


『私との会話って暇つぶしレベル!?まぁいいや。今は私との親睦を深める時間だからね!』


(へいへい。ねー、小声で話すの辛いんだけど)


 小声は喉がかすれるから苦手だ。


『あ、それは後輩ちゃんの思ったことを私が読み取るから無言でいいよ~』


(あー、以心伝心みたいな?)


 難しいことはよく分からないが、私の思ったことは彼女に伝わり、彼女の思ったことは私に伝わるので、わざわざ話さなくても会話が成立するということだ。


『そそ』


「お師匠様…私には興味ないんですか?」


「ん?なぁに、フレデリカ」


 私の後ろでフレデリカが何か言った気がしたので、笑顔で振り返る。が、彼女は目をそらして暗い表情をとる。


「…いえ、なんでもありません」


「そっか!ほら、早く六花の家にいこーよ!」


「……」


 くるりと方向転換して、遠くに六花の家が見えたので足が自然と軽くなる。


 この時の私は気づいていなかった。まさかあんなことになるなんて…。



 ・・・・・



「さーてついた!フレデリカ、インターホン押してくれる?」


「はい、六花ママさん元気ですかね?」


 いつ見ても懐かしいこの家こそ、六花の家だ。今は六花の両親しか住んでいないが。

 ようやく気付いたが、ここは儀式中の夢の世界のような感じの空間であって、本物の世界ではない。この世界で六花が死んでいたとしても、本当の六花は今も元気に生きている。


 …だとしても、さみしいことに変わりはないのだが。


「はーい!ああ、静紅ちゃんとフレデリカちゃん。今日も六花に用があるの?」


 六花に似た髪色と髪型に、微かなほうれい線が浮かぶこの女性が六花の母。通称六花ママ。

 本名は確か…何だっけ。


「六花ママさん、おはようございます。何度もお邪魔してすみません、今日も六花さんに会いに来ました」


「そうなのね!さぁさぁ、入って入って」


 私とフレデリカは六花ママに笑顔で迎え入れられた。

 靴を脱いでゆっくりとスリッパを履いて改めて内装を見ると、とても懐かしい気分になる。


 黒色の木材質の廊下に、ちょくちょく花瓶が飾られていて、落ち着いた雰囲気だ。

 両サイドには襖と扉が片方ずつ取り付けられており、確か扉が居間。襖が和室だった気がする。


「今日はもう一人お客さんいたのよ」


 三人で少し長めの廊下を歩いていると、突然六花ママが口を開いた。


「え?」


『後輩ちゃん、ちょっっとだけ警戒しておいた方がいいかも』


 え、なんで?


『嫌な予感がするの!死にたくないなら私の言うこと聞いとけーーい!』


 んな横暴な…。


 私が先輩さんと会話していると、六花ママが止まって扉を引いた。

 実質二回目の仏壇。


 やっぱり何回見ても信じられないな…。


「それじゃ、鳴らすね」


 私が一番前に座り、名前を知らないあの金属の鐘のようなものを鳴らした。


 チーン…


 と、綺麗な音が部屋中に響いてやがて消えていく。


「ふぅ…」


 六花ママが息をついて足を崩し、言葉を続けた。


「人はいつか死ぬの。それがいつかは誰にも分からないし、死がどんなものかも実際に体験して帰って来た人もいないから証明もできない。だから、死んでいった人の為にも私達は生きないとね!」


「六花ママ…、」


「そりゃさ、私だって娘の六花が死んで悲しかったよ。でも、夢に出てきて言ってたの。『悲しまず、笑って見送って欲しいな』って。だから私は涙を拭いた。あの子がそれを望むんだったら、私はそうするだけ。

 さてっと、ちょっとお茶でも飲んでく?」


 しんみりした六花ママを見て泣きそうになってしまったが、六花がそれを望まないのなら全力で我慢するよ。


「あ、いいんですか?ありがとうございます!」


「別にいいのいいの。お父さんは釣りに行ってるし、どうせテレビ見てるだけなら世間話でもした方が認知症予防になりそうだし」


 このあと、めちゃくちゃ世間話をしました。



こんにちは!秋風紅葉です!


昨日のPVが1200ぐらいでしたよ!凄いです!!

めっちゃ嬉しくて、飛び回りました。


これからもどんどん行きますので、ゆるーい感じでよろしくです!


話は暗くなりそうですが、私は元気なのでご心配なく(笑)


それでは皆さん、ちょっと早いですがさよならです!

もしよろしければブックマーク、評価して下さると励みになるのでよろしくお願いします!


さよーなら!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ