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第59-2頁 結芽子の戦い、科学の力



「人間の恐ろしさ…今ここで知らしめたるわ!!」


一歩結芽子が前に出て、大きく声を張った。


「センチピーサーちゃん、化学って知ってるかぁ!!」


 そう言いながら、結芽子の手の中に火炎瓶を出現させて、それをセンチピーサーの近くに投げ込む。

 火炎瓶の着地点から赤い魔法陣が広がり、そこから燃え盛る炎が生み出される。


「物が燃えるには空気がいるんや。だから、炎は周りから空気を吸い込む!」


 凄まじい量の炎は、周囲の空気を吸い込んで、更に熱量を上げていく。


 ぴしゃぁぁあ!


「でもな!吸い込んだ空気を出すために、炎は上に空気を押し上げるねん!」


 そう言われ、私が炎の方に視線を向けると、炎は吸い込んだ空気を押し上げているのか、煙が真上に上がっているのが確認出来る。


「これを上昇気流って言う!ほんで、次はこれや!!」


 そう言って、いつの間にか出現させていた流水瓶を火の中に投げ込む。

 割れた瓶の中からは今度は青い魔法陣が生まれ、そこから大量の水が生み出された。


「火炎瓶と流水瓶やったら火炎瓶の方が力は強いはずや!そう言うのは昔から相場は決まってるねん!

 一気に加熱された水は、蒸発して水蒸気になる。その水蒸気は上昇気流に押し上げられて上に大きな雲が出来る!」


「うっそぉ…」


 魔法の力は強大で、水蒸気が押し上げられて生成されたのは大きな積乱雲。

 真っ白で巨大な積乱雲は、センチピーサーの全長をすっぽりと丁度覆うぐらいに成長した。


「積乱雲ってな、遠くから見たら大人しそうやけど、真下は大雨降らすねん!」


 結芽子が指をならした途端、積乱雲から滝のような雨が降り出した。


「まだまだこんなもんちゃうで!次はこの子!」


 そして、今度は麻痺瓶を積乱雲の中に投げ込んだ。

 積乱雲が一瞬黄色く光ったと思えば、一瞬で真っ黒な積乱雲に変化した。


「そもそも雷ちゅうもんは静電気!この世界の麻痺はどうか知らんけど、麻痺って言うのはゲームの中やったらだいたい強い静電気が常に身体にまとわりついてる状態やねん!

 ほんで、積乱雲は静電気の発生度が桁違いに高い!雲が密集してるからな!知らんけど!」


 知らんけど!?大丈夫かな…


「麻痺瓶がそんな中に投げ込まれたら、凄まじい量の静電気が積乱雲に蓄積されて、それを吐き出すために雷を落とす!そんな光沢の高いもん身につけてたら良い的やろなぁ!」


 センチピーサーの外殻は大量に鉄分を含んでおり、確かに雷が落ちるポイントにすれば絶好の的だ。


「更にや!さっきの流水瓶で濡れた身体に雷が落ちたらその痛みは倍増されるやろなぁ、ほな、頑張ってぇな〜」


 これが…結芽子の戦い方…。

 化学に基づいた冷静な作戦構成、正確な投てき技術。

 それぞれが重なり合って、強い力を生み出すってことかな…。



 大量の電気が蓄積された積乱雲は、鉄分を多く含むセンチピーサーを目標に、雷を落とした。

 更に濡れた体ということも相まって、更に電気は強くなる。


 火炎瓶から生み出された炎による持続ダメージ、

 流水瓶から生み出された水による窒息、

 麻痺瓶から生み出された雷による痺れ、

 3つの要因から、センチピーサーにはかなりのダメージが入っただろう。


「…やったか?」


 発射後のやったか?は禁句だが、この際言ってしまったことは仕方ない。

 雷が落ちたことによって発生した煙の中に意識を向けて、じっと待つ。


「消えました…静紅さん!反応が消えました!勝ちましたよ!!」


 遠くから見ていた六花が声を上げた。

 六花の言葉通り、煙が消えたあと、その場に残ったのはセンチピーサーの亡骸のみ。


「「「「やったー!!」」」」


 これで大金持ちだ!と言うより、自分たちで何かを成し遂げたことによる達成感で私たちは、ガッツポーズで喜んだ。

 ほとんど結芽子の成果だけど。


「凄かったよ結芽子!さすがだね!」


「あはは、でも強いのはこの魔法瓶やで」


 そう言いながら、結芽子は魔法瓶を見つめる。


「そうは言っても、やっぱり計画性がある戦い方をしたユメコさんは凄いです!」


 フレデリカもべた褒めだ。それは私も同じで、結芽子の強さを再確認したのたった。




 草原に集まって喜んでいると、思わぬ人物がやってきた。


「あれ?センチピーサーが真っ黒焦げなの!…ルナ?」

「強い電気反応…焦げた草…濡れた地面…何かあったのかも…姉さん」



 私達の前に降り立った天使は、

 紗友里に仕える双子ロリメイドのルカとルナだった。









こんにちは!秋風 紅葉です!


久しぶりの新話投稿ですね!修正ばかりしていて、ストーリーが進められてませんでした!


さて、今回の結芽子の戦い方。化学の実験中に思いついたんですけど、多分間違ってるところもあるはずです!雷って静電気…だよね?みたいな感じで、化学ド素人が書いた物なので鵜呑みにしないでくださいネ!(笑)


それにしても、やっぱり久しぶりの創作だったので筆が進みませんでした……。表現も下手になっていて、大変でしたよ!これから調子を取り戻していきたいです!


そして!ラストに登場した2人組!ルカとルカ!

私の推しー!!

あ、コホン……。

えー、どうなるかわかりませんが、多分この章に大きく影響してくるかなと思いますので、注目しててもいいかもです!


それでは!次回もお楽しみに!


あ、ブックマークとか感想お待ちしてまーす!

評価ポイントが90を超え、総合PVも7000を超えました!

この勢いで、目指せ総合PV10000!!


これからも静紅達の冒険を暖かく見守ってくださると幸いです!

それではさようなら!!


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