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第1235頁 馬鹿みたいにデカいソレ


 その後クリエイターとしばらく会話し、彼女にはジャッジメントやナビゲーターのような敵意がないことを確認した私たちは警戒をとき、武器を納めた。


 彼女の意見を聞かずに警戒してしまったことを謝罪したあと、ニンナは首を傾げてクリエイターに問うた。


「クリエイターではなく、リエイさんに質問です。あなたは花園の工事を任されたとおっしゃっていましたが、これは一体どんな工事なんですか? 見た感じ、地質の調査に近い感じですが」


 工事現場にあったのは、高さ二十メートルはあるであろう[ボーリング]の機械だ。


 ボーリング工事は地面の掘削などに使われるらしいが……。


「特異点だけが採取できる花園の蜜通称[エーテル・マナ]を、全自動で収集できないかという実験を兼ねた工事です。ドワーフたちは新しいものに目がないので、喜んで働いてくれますからね」


「それは良かった。私がいなくても花園の蜜の採取ができるなら、大量に貯蔵していろんなものに使えるもんね」


 花園の蜜がどういう工程で生み出されるのかは知らないが、エーテル・マナは特異点である私の力[アミュリカ]使用時の体力消費を庇ってくれる。


 体力消費を庇ってくれるということは、私の体力の代わりにエーテル・マナを消費しているので、結果エーテル・マナは何らかのエネルギー……らしい、私には複雑でわからん。


「じゃあ工事がんばってね。私たちは花園の蜜だけ回収できたらそれで良いから……」


「手伝ってください」


「やだ」


「手伝ってください!」


「やだあああ!!!」


 首根っこを掴まれた私は必死に逃げようともがくが、クリエイターは想像以上の怪力だった。


 片手で私を掴み、もう片方の手の指を鳴らして私に[拘束具]を取り付けた。


 突然現れた拘束具は手錠のように二つの輪っかで一セットになっており、もう片方の輪っかにはフレデリカの手が繋がれた。


 私の右腕、フレデリカの左腕に取り付けられた鋼鉄の輪が「かちゃん」という音を立てて完全にロックされると、非常に強力な磁力でお互いを引き合わせた。


「どわっ!?」


「いやん、お師匠様ったら……こんな昼間から私の谷間に顔を……」


 取り付けられた鋼鉄の輪。


 間に鎖が無い分、破壊はできそうにない。


「その拘束具は私の合図でのみ解除されます。つまり私のお願いを聞かない限りソレは外れません」


「よしお師匠様逃げましょう、もう一生このままで生きていきましょう!」


「冗談じゃないよ……外してって言っても聞いてくれないだろうし……ああもう、分かったよ! でもメタリカが国際会議から帰ってくるまでね! あと工事の知識とか全く無いから!」


 大興奮のフレデリカを黙らせ、クリエイターの強制的な願いを仕方なく受け入れることにした私たち。


 私とフレデリカは一生このまま繋がれたままなのか、明日への道はどちらに伸びているのだろう。


「私はこのままで良いですけどね!! ね!!」


「勝手に心を読むな、この巨乳エルフ!」

 


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