1ー② 姉達
よろしくお願いします
「…ッ!ま、魔獣!!…2匹も!」
エルフが姉達を見て叫びました。まあ目が覚めたら顔の辺りをフンフンしていたトモエの顔と、集中的に胸の先端を突ついているミケを見れば当然だと思いますが…何故に先端を⁉︎
それに獣という部分も間違ってはいないですな。長女は銀色が少し入った灰色の猫であり次女はビーグル犬だから。断っておくけどリアルにいた姉達が猫や犬に転生したのでは無く、正真正銘実家で飼われていたペットなのだ。自分が産まれる前から実家に居たみたいで、自分が高校の時に天寿をまっとうした。森脇家カースト制度の序列3位と4位が姉達であり親父が5位、自分が最底辺の6位だった。ちなみに解りやすく説明すると次のようになる。
大元帥兼任のカイザー 母親
上級大将 実の姉
中将 ミケランジェロ2世
少将 トモエゴゼン
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
中尉 親父
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
俺ココ→ 兵長 夏生
ジークカイザー!と言う必要は無かったけど母親が絶対的存在で種族を超えて女性上位の帝国の様な家だった。そして、このカースト制度を撃ち破る魔術師は現れる事が無かった…素人童貞の魔法使いは誕生したが。…銀○英雄伝説大好きです。いまだについ見たくなりますネ!
そんな訳で年功序列で長女が猫のミケランジェロ2世、次女がビーグル犬のトモエゴゼンなのだ。
「…クッ!体が縛られて…ならば!!…ヴゴッ!!!!」
「ハイハイ、まずは私達の話しを聞いてねー」
エルフちゃんが魔法か何かをしようとした時ミケが腹部にネコパンチをかました。さすが姉貴、容赦が無ぇ。ちなみにエルフちゃんは発見した時に拘束済みです。気を失ってた時に擦り傷や打ち身をマキロン、カットバン、湿布で治療してロープで縛ってあります。酷いと思うかもしれませんが、敵か味方か良い奴か悪い奴か解らないのでしょうがないのよね。あと、姉達の能力で魔法みたいに治療することも出来たけど力を温存と言う名の『メンドクサイから嫌』という理由により当然の様に自分が治療しました。
「ミケ姉〜、女性に腹パンはダメだよぉ〜。そこのアナタも落ち着いてお話を聞いてね〜」
言葉よりも腹パンが最初に出る危険なビースト相手に落ち着いて話しも無いと思うが…
「……ウゥ…私を どうする つもり だ…」
エルフちゃんが、身体をくの字にして全身プルプルしながら聞いてきます。
ミケがこちらを見て顎をしゃくります。まるで『ちゃんとやんなさいよ!…失敗したら解ってるナ?』と言わんばかりです。
「…オホン!…俺達は気を失ったアナタを発見したから人道的治療をした。しかしアナタが危険な人物の可能性が有ったので拘束しておいた。」
「…治療 だと?…………あッ!」
自分の身体を見てエルフちゃんが治療痕に気が付いたみたい。
「…治療は感謝する。そして私は危険では無い!だから拘束を解いてくれ!!」
「悪党は皆、同じセリフを吐くのよ。」
ミケが『フン!』とばかりに猫なのに二本足で立ち、腕まで組んでエルフちゃんをギロリと見てツッコミます。ツンツンや腹パンかましてどっちが悪党なんだか…『あ"あ"?』とミケが目線をよこすのでこれ以上考えるのは止めよう。猫は虎の仲間なのだ…
「トモちゃんは〜、野球が良いと思いま〜す。言葉のキャッチボールだよ〜。その後トモちゃんと〜本当にキャッチボールを〜するのがイイと思うな〜」
優しいけれど願望だだ漏れなセリフ。天然でチョッと頼りないけど森脇家の慈母星的存在だったトモエからの言葉でエルフちゃんの聴き取り調査が始まった。…調査って、キャッチボールは何処にいった!?
…そういえば北○の拳のユリ○はヒロイン枠に入るのか?という議題で友人達とガチバトルした事がありました…若気の至りですね。ちなみに自分は今でも入らない派です。
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