1ー① イベント発生
よろしくお願いします
進む道は山道で車やバイクは使えそうに無い。自転車でも無理そうだ。もっとも自転車を使うと姉達を乗せて暴走族の如く3ケツ爆走&特攻しないとイケナイからやりたく無い…何に特攻するかは解らないが。悲しい現実だが弟は立場が弱いのだ…特○の拓は結構好きでした。
夜は危険がいっぱいなので、あの世界に行く。M市では高級な駅前のホテルに泊まり翌朝に異世界へと戻る。当然あの世界では姉達に色々とストレスでハゲそうな無茶をやらされてとても疲れた。入浴後に育毛剤を付け頭皮をブラシで叩いている自分の姿は情けなかった。…鏡越しに見る自分の目には光が有りませんでした。
遠くに草原が見え出し木々が少なくなってきた頃、姉達が林の中で倒れてる人を発見しました。少し離れた木に隠れて様子を観ても危険は無さそうなので姉達と頷き近付いてみることに。もちろん先頭は自分です。自分よりも強い神の使いの姉達は自分の後に続いていますが、何か?…人は環境に慣れる生き物なのです。生存競争の結果とも言えますが。
「あっ、耳!」
横に少し飛び出た細長い耳を見て思わず声が出ました。エルフです、エルフ発見です!姉達が飛び出し
「ミケ姉〜、ナツく〜ん。エルフ、エルフ、エルフだよ〜!」
次女のトモエがボールを見つけた犬の様に少し興奮しながら姉や自分に話しかけます。わっしょいわっしょいエルフ祭りの様です……まかでみ○っしょいは好きでした。
長女のミケは
「エルフ、それも女ね。」
とクールなセリフを言ってるけど、しゃがみこんで興味津々と指でツンツンしています。
こうしてはいられない!自分もミケに続けとばかりに枝を持ってさらに近付いたら
「…ナツオ、その枝でどうするつもり?それに、なんで下半身の方に向かおうとしてるのかしら?」
別にスカートっぽい中のお宝を護る門を拝む為では無い!…と自爆的な解答を心の中でします。
「ナツく〜ん。お姉ちゃん意識の無い人にセクハラは良く無いと思うな〜」
人では無くエルフだし!救護活動中の不幸な事故だし!で通るのでは?それに文化の違いで門は無くダイレクトにお宝の御開帳がッ!!と思ったのは秘密デス。思った事を言わないで幸せになれる事が世の中には多いのですよ。
「……ん…ウ〜ン…・・・」
エルフが気付いた様です。さすがに周りで騒がれれば目が覚めるとは思う。自分は下着ゲッフンゲッフンが未遂でしたが姉達は顔を近づけフンフンと臭いを嗅いだり色々な所をツンツンしているので当たり前ですな。ちなみに平均くらいの胸やお尻にもツンツンしていました……正直に言います。姉貴!交代してください、お願いします!!
エルフの意識がハッキリしてきたのか姉達を見て目を見開いて叫びました。
「…ッ!ま、魔獣!!」
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