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1ー22 それから と これから

よろしくお願いします。

1章終了です。




始めからあの2人には消えて貰う予定でした。相手が貴族やお抱え商人なので殺した名目が欲しくてこんな手の込んだ事をしたのです。そうじゃなければミケ無双やトモエ無双で瞬コロですよ。まあ、ついでに儲けさせて貰いましたけどね。自分なんかはこの程度の悪知恵しか働かないのです。所詮、中間管理職の係長ですから!


あの出来事の後は、皆が事後処理に奔走してくれました。大司教、伯爵、男爵はバカ孫と一緒に来ていた子爵家家宰と共に子爵の城へと向かい、残ったヴィラント商会は自分からの依頼でトートスの全財産の処分と現金化をしてくれました。


そして事後処理が予定通りに全て上手くいきました。

トートスの資産総額は約1700万セニ(17億)だそうです。なので契約内容に書いてある700万セニだけを現金で貰いました。

残りの1000万セニは大司教、伯爵、男爵、ヴィラント商会に各200万セニを、そしてヒゲダンディー個人にも200万セニをあげました。

主犯として共犯者達に渡しておけば今後の接触を牽制出来る種にはなりますからね。

それに遠回しに"特別な誓紙については余り深く聞いてくれるな"アピールでもあります。


そして共犯者達との色々なお話(・・)も終わり明日、王都へと向かいます。










翌日。

村長、ダメルフちゃん、ミーメちゃんが街まで見送りに来てくれました。他の共犯者達は『王都でも会う事も有るから』と各自のするべき事をしています。


「ナツオ殿、本当にありがとうございました。もはや感謝の言葉しかありません。是非お礼を ———」


「…あ~、こっちも利益があったので気にしないでくださいよ村長さん。」


「それでも是非お礼をしたいのです。…ここは私の事をお義父さんと呼んでもらう為にもむす——— 」


「それは絶対にお礼じゃ無いわね!むしろオレイ、オレイ詐欺よ!本当に感謝してるなら私の巨大像を作って村で崇めなさい!」


「…………」


引き攣り顔の村長。ざまぁ。

そしてミケは新興宗教でも作るつもりなのか?まあ村長をお義父さんと呼ぶ未来はマジで遠慮したい。


「じゃあみんな~元気でね~~。会いに来る時のお土産は~トモちゃんお肉が良いな~。」


「トモエ殿!私は必ずスグにでも(・・・・・)会いに行きます、スグにです!」


「「アンタだけは絶対に(来るな!)来ないでください!」」


ミケと自分のセリフが思わず被りました!…しかし今日のダメルフは一味違った。


「フフ、解っていますよ?本当は来て欲しくて仕方ないんですね!…これがアノ世界で知ったツン何とかと言うヤツですね、ウン、ウン!」


たった4文字のツンデレすら覚えられないおバカは、1人ウンウンと納得顔でした。…どうやらお漏らし事件から本格的にお脳がイカレタようだ。変な性質だけには覚醒して無いと思いたいが……恐るべしダメルフちゃん!


「…村長さん、コレを渡しときますよ。……これは誓紙みたいに魔力を流すと自分と連絡が取れる"名刺"という物です。」


「メ・イ・シ ですか……これで連絡が取れると…ほう………」


ダメルフちゃんはスルーして村長に名刺を渡す。この名刺は通信出来る優れ物で誓紙作りの副産物なのですよ。村長は名刺を触りながら凄く感心している様子。すると今まで黙っていたミーメちゃんが優しい笑顔を見せながら言った。


「私にもそのメイシという物をください。きっと私に必要になりますから」


「………必要になるの?…まあ、ミーメちゃん(・・・)ならあげても良いか………」


とりあえず名刺を渡す。ヒゲダンディーが王都で根回ししてた2ヶ月の間に、ミーメちゃんにチョッとしたカウンセリング擬きをしてあげたけど少しは良くなったのかなぁ?…もしかしてフラグ立っちゃってた!?


「ありがとうございます。…少し先になったら使わせてもらいますね」


…なるほど。ミーメちゃんとは王都でも会う予感がしますね!








別れの挨拶を終え街の門をくぐります。


「姉貴、姉ちゃん、さあ行こう!」


異世界に行く時に言った同じセリフをもう一度言います。

今度はワクワクしながら王都を目指す為に。








お読み頂きありがとうございます。

次は2章です。

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