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1ー12 商会にて

よろしくお願いします。

ブクマしてくれた皆様、本当にありがとうございます。

フードを目深に被ったミーメちゃんにバカ孫サイドのセルビア商会経由でヴィラント商会に案内してもらってます。

商会の前を通り過ぎただけですがセルビア商会は結構大きかったです。同じ通りにある他の店舗の4倍位の大きさでした。

商会の裏手へと続く道は荷車が頻繁に往き来をし、遅い時間にもかかわらず人の出入りもそれなりに有りました。

もちろん長くは留まってはいません。面が割れてる可能性がありますからね。

そしてヴィラント商会。

商会に着いた頃には閉店作業をしている最中でした。従業員が板で出来た外窓を閉め、商会の中からは何か作業をしている騒音が聞こえてきます。

バカのおかげで時間的余裕が無いのでダメ元で尋ねてみることにしました。

営業を経験してれば夜討ち朝駆けは当たり前なので逆にワクワクして来ますけどね。


「閉店作業のお忙しい中申し訳ありません。私はモリワキと申します。ある商品の売買についてとても重要なお話があり伺わせて頂きました。会う約束はございませんが支店長のマイヤーズさんに是非お会いしたいので、お取り次ぎをお願い出来ないでしょうか?」


と、アノ世界から持って来たビロードのケースに入った派手なネックレスをケースを開けて見せながら尋ねてみました。

応対してくれた中年男性従業員はネックレスを見て一瞬目を見開きましたがスグに営業スマイルに戻り『すぐに店長に聞いて参りますので少々お待ち頂けますか?』と奥へと向かって行きます。

教育がしっかりと施されキチンとした対応をする従業員を見るのは気持ちがイイですね。自分の部下や管轄下の店に欲しかったです。今更ですけど。

先程の従業員が戻って来て『店長がお会いになるとの事ですので、ご案内いたします。こちらの方へどうぞ。』と奥へと案内されます。

空気のような存在になってますがミーメちゃんも一緒について来てますよ?

奥にある部屋へと招き入れられ、『どうぞお座りください』と、ヒゲを生やしダンディーな中年に椅子に座るように促されました。

このヒゲダンディーがこの国で3本の指に入る大商会、ヴィラント商会のザラス支店長ロス-マイヤーズ。

…ヒゲダンディーの美中年、大商会支店長か…現代日本にいたら嫉妬されまくりだな。

世の中の中間管理職のおっさん達は皆、渡○謙や役○広司の様なイケてる外見をしたオジ様に少なからず憧れているのだ。

しかも大商会の支店長という事は、日本でいえば支社長という事だろう。さらに優秀そうな部下達………


キィィぃぃぃぃぃぃーーーーー、ジェラァスゥィィィィィィィィィィィィィィィィィーーーーーーーー!!



いくら若返って異世界に来て、現代日本が過去の事となっても羨ましいものはメッチャ羨ましいのだ!

これで…もし、……もしもだ、…もしもの話しだが……プラベートな部分もリアルが()充実していようものなら腹にC4括り付け自爆テロって爆発させてやりたいワッ!!

決してこれは自分の感情だけでは無い、感情だけでは無いんです!大事な事だから2回言ったゾ!


……中間管理職とは嫉妬深く業深き悲しい生き物なのである。近くにいたら優しくしてあげてください。





◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


一方その頃ミケ達が居る宿では………………


ダメルフちゃんの流した涙が床を濡らしていました。

泣くのは仕方がありません。人は本当に辛い時、悲しい時は泣いてしまうのです、だって人間だもの。

しかし、人は泣いた数だけ新しい引き出しを増やし成長出来るのです。きっとおバカなダメルフちゃんも明日にはちょっぴり成長している筈です。

たとえ女性としてのプライド、人としての尊厳をブレイクアウトして、涙と一緒に極一部の人達から"黄金水"とか"聖水"などと呼ばれる液体も一緒に垂れ流していても……。


「ミケ姉~、何か臭いよ~」


「たしかに、めっちゃアンモニア臭いわね!」


「「 臭っ!!」」


「………………」








…この日リリラルちゃんが新しい世界に覚醒して、新しい引き出しが増えたとか増えなかったとか……




お読み頂きありがとうございます。

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