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天の蜜、天の香り  作者: ふもふも
香りの行方
11/36

じゅういち


最初のころより縛りの呪もうまく解除できるようになった。

レーナが心を許してくれるようになってから(ここにレーナがいたら「それは『慣れた』であって『許して』んじゃない!!」ってキレてるとこだけど)香りも濃厚だ。

とろけたレーナは味もまさに甘露だ。


正直、夜中とかキスだけで我慢できてるって奇跡!!

あと少しで踏み越えちゃうギリギリなとこ。

や、もう踏み越えてもよくね?って気持ちになってる。


誰にもレーナを見せたくない。

誰にも触られたくない。

あの香りに触れたら、誰もが奪いたくなる。

絶対に誰にも渡さない...。


「おい、フィー。

 朝から壮絶に犯罪者顔だぞ」

馬を厩に預けていると、ロックが声をかけてくる。

「当然だ、画策してる」


空間断絶の術を強化しなくては...。

も、いっそのこと、外部からの接触不可の術使っちゃう?

半径1m入れなくしちゃう?

あ、でも俺には無効にしないと本末転倒だからね。

そこんとこを配慮して、こうしてみたら...あ、でもそうなると...。


「...うぇ!」って顔をしてロックはため息をついた。

「おい、その腹黒い脳みそを仕事に使ってくれ。

 休んでいた分、色々溜まってるぞ」

「仕事は俺より上が考えるから、俺の考えはどうでもいいだろ」

部屋に入り、ドサッと隊長室の椅子に座る。

机の上は書類だらけだ。

「何言ってんだよ!

 ...ったくフィー!

 だったらどうして昇級断ったんだよ

 どんどんいったら今頃トップの補佐くらいなってたよ?」

「ロックだってそうだろ。

 俺は定時に帰れなくなるし、面倒は嫌いだから断ってたけど、今は...あの時の判断に感謝したいくらいだね」

「こっちの話はいいんだよ!

 マジかよ~!

 どうせあの子のことだろ?

 レーナちゃんだっけ?

 ...っと!

 その目ヤメロ!

 普通に死ぬ」

散らばっていた書類をあらかた片付けて、ロックはため息をつく。

「ほら、これ、目通しといてくれ。

 ...で、あの子が妬まれていじめられたらどうすんの?」

ほの暗い目で笑うフィレスを見て、ロックは本能で震えた。

「そうだなぁ、敵将としてこの国に立とうかな。

 レーナのいない国なんて存在してても意味ないからね」

「...あっそ。

 じゃ、国を出る時は事前に絶っ対に言え。

 俺は無職になろうが、なんの未練もなく退役する。

 そして逃げる」


「いいよ」と笑いながら答えるフィーを見て、日頃執着のないやつが執着するとマジ凶悪!なんてロックは思った。


レーナちゃん人身供物おつかれ!

俺、カゲからそっと見守るから安心してね!!

なんせ死にたくないもんね!




いつもありがとうです(^^

相変わらず緊張してます

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