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絡み合う運命の導き  作者: マチャピン改三
プロローグ「午前授業後の過ごし方」
2/15

プロローグ2「喫茶店でのお話事」

 授業が午前中で終了し、午後は放課となった金曜日の午後、私たちは駅前に来ていた。

 七校からもっとも近い駅は、このあたり一帯のターミナル駅だ。もっとも、かろうじて新幹線が通っている程度で、他に4路線しか走っていない地方の物なのだが……。

 それでも、このあたりはそこそこの賑わいを見せており辺りには施設も充実している。

 そんな駅構内の、とある喫茶店での出来事。


 初めに思ったのは、懐かしい。そんな感想だった。

 この店に入るのは何年振りだろうか? あの時は、まだお兄ちゃんがいたときだから少なくとも八年はたっている。

 そう言えばあの時も、今と同じ。この校内が見えるこの席に座っていたっけ。

 たしか、お父さんが魔法大学の知り合いに呼ばれてしばらく家を空けていて、帰ってくるときに家族三人で迎えに来たんだったな。

 まだあのときは、あんなふうになるとは思ってなかった。

 なんでお兄ちゃんは、突然…………。

「……というわけなんだけど、芹奈ちゃんはどう思う?」

 私――御剣みつるぎ芹奈せりな――がそんなことをふと考えていると、隣に座った同じ学校の友達――佐原さはらあさひ――がそう言った。

「え? あ、ごめん。聞いてなかった。もう一回言ってくれる?」

 あさひは、「えー」とか言いながらも、笑顔でいってくれた。

「いや、さ。ほら、最近面談期間じゃん。なんかよくわかんないけど新一年生を対象にして能力の方針とか得意な属性ごとに今後のこととか先生と一対一で話し合う」

「そうだね。だから私たちも2時ぐらいからここにいるわけだし」

 教師の数は一学年も生徒全体の人数の四分の一程しかいない。

 そのため、面談は一週間の面談期間を設けて一日に一クラスずつ行っているのだ。

 私たちのクラスは一組で今日は最後のクラスがやる日だ。

「で、今日がその最後の日なんだしさ、まだまだ時間もあるし折角だからこれから誰かの家にでも行こうって話」

「それで、他の二人は?」

 私は、あさひを挟んで向こうに座っている残りの二人のほうを見た。

 氷室ひむろ沙織さおり水瀬みなせ美琴みこと。二人ともあさひと同じく七校に進学してからできた友達。

 二人は揃って、首を縦に振った。

「なるほどね。私次第であさひの目論見が潰せるわけだ」

 思考を途切らせたお返しに、そんなことを言ってみる。

「いや、目論見って……。私はただたんに、みんなともっと仲良くなりたいなーって思っただけで、そんな変なことは……」

 ここで、変なことって? ときくこともできるが、そこまで行くとあさひがかわいそうなので、誘導尋問めいた事はここまでにすることにした。

「大丈夫。ただなんとなくからかって見ただけだから。それよりさ、私の家ってここから歩いて十分ぐらいのところなんだけどいい? 学校で会ってると思うけど、お父さんもお母さんも七校の先生だから今はいないと思うし」

 三人の口からは、これといった反対の言葉が出るわけも無くそのまま私の家に行くことになった。


どうもこんばんは、マチャピンというものです。

さて、前回の話とつながってねえ。とおっしゃる方、もう一度タイトルを見てください。「絡み合う」ってかいてあるでしょう?

なので本作は、複数の視点で物語をお送りしていきます。

前回のあの方たちは、次の次あたりで出てきます。

それまで、しばし待ってください。

それでは、本日はこの辺で。

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