始まりの刻
この作品の設定などが出てくるので読んでいただいた方がわかりやすいと思います
穏やかな風と温かい日差しの指す森の中に大きな神殿のようなものが建っていた
「魔物よ我が力に応えよ...」
その中では日々魔物や精霊の召喚実験が行われていた
ただし魔物や精霊は人族が呼び出すには器となる入れ物が必要となる
その器が僕だった
多分まだ10歳なってない頃
盗賊らしき集団に攻め入れられ村はすぐに壊滅した
そしてそいつらは今では禁止されている召喚魔術と召喚聖術を研究していた
村にいた子供はほぼ全員捕まりこの実験の生贄にされた
そもそも魔物や精霊は1度召喚してしまえば何回でも呼び出したり操ったりでき
魔物と精霊は能力を持っていてよく戦争に利用されていた
魔物を器に入れ召喚に成功するとその魔物の能力を器となった人間が使えるようになる
精霊は器がたとえ殺されても精霊本体が死ぬことはなく召喚した術者がまた器に精霊を入れれば何度でも使える道具として使われていた
「今日は7人器にされて誰も出てこなかったな」
誰かが呟く
ここは地下牢の中だ
捕まった人達がここに入れられている
階段を降り地下牢のその先に召喚部屋がある
俺の村にいた他の奴らはもう器にされた
多分明日が俺の番だろう
何をするわけでもなくただ床を眺めてい生きている
ガチャ/
黒いローブを羽織った人が来た
「おい、203出ろ」
どうやら俺の順番は今日だったらしい
今日の召喚術者は成功してないらしい
相当焦っている
「ここで座ってろ」
足かせを地面に固定され動けない状態にされた
「魔物と精霊よ我が力に応えこの器と我に力を.....」
どうやら俺は魔物と精霊を同時に召喚されようとしてるらしい
長い術式を読み終わり俺の周りに魔法陣が出来上がった
その瞬間魔法陣が赤から黒へと色を変えていった
「まずい!魔力暴走だ全員逃げろ」
俺一人残され見物していた奴らも逃げて行った
足かせを外さないと俺も逃げれないが
そもそも逃げる気力もない
魔法陣の中に精霊らしき弱い光と暗く歪んだものが現れた
そして渦を巻きながら俺の体の中に入っていく
その瞬間半径約2kmのクレーターができた
今作品が初投稿作品なのでできれば気を緩くしてこれからも読んで頂くと嬉しいです