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黒石の魔女  作者: ku
2章 新たな家族
39/44

そして稽古の日々

 急遽、彼女の部屋で回復祝いが開催された。

 この間シャーベットを作るときに運び込まれたテーブルが用意されて、立食形式で果物や菓子類が並ぶ。

 玉になるほど噴き出ていた汗を拭い終えたアデリーヌが、今は大人しくベッドに戻り半身を起こしている。菓子を見て喜んでいるので好物ばかり並んでいるらしい。今ばかりは小うるさく栄養がなどと言うまい。

 ルカも姉の横にくっ付いてはしゃいでいる。しきりに先ほど歩いていたのをどうやったのか聞いているようだが、彼女も興奮したように話している。姉弟仲が良いのは良いことだ。

 壁際で眺めていた私に近付いてきた伯爵の手には淡い色合いのシャンパングラス。酒気は強くないと思うが、すでに顔は赤いし眼が涙ぐんでいる。

 そしてあろうことか、私の前で屈み込み、膝をついた。止める間がなかった。

 気付いた執事長がにわかに血相を変える。

「ドナード様」

「良い。オニキスよ、改めて礼を言わせておくれ。私も妻も、ルカも、またこの目であの子が自分から歩こうとするのを見れただけでも……」

 言葉が詰まり、口元を空いている手で押さえて壁を見る伯爵。涙脆くなかろうか。親とはこういうものか。

 取り敢えず持っていたハンカチを渡す。

「まあ、一人で立って歩けるようになるにはまだ先ですし。これからは本人の努力次第ですから」

 私のした事といえば、違法すれすれの手段で体感させて体に無理やり覚えさせたくらいである。当然褒められたことではない。

「後遺症の話もあるそうですし油断は禁物です」

「ああ、分かっている。だがこうまでしてくれた者は今まで誰も……」

 ああ、また涙目だ。

 処置無しと途方に暮れたように顔を上げれば、遠目で見守っていた執事長の生温かい視線とぶつかった。

 何となくで互いに肩を竦め合う。……ここ最近で一番親近感が湧く相手と出会えたような気がする。

 その後、多少落ち着いた伯爵を立ち上がらせて放置気味だった奥方様の方へやり、誘われた姉弟のもとで一緒に菓子を摘んだ。

 私がこの屋敷で魔法を披露したのはシャーベットのときから二回目で、しかもごく基本的な魔法だったのだが、美味しい食べ物と姉の回復でインパクトが強かったのだろうか。ルカが頬を上気させてすごいすごいと連発しており忙しない。飛び跳ねる彼の肩を抑えて果物が飛び散らないよう警戒中である。

「ご歓談中申し訳ありません。オニキス殿、お聞きしたいことが」

 こそっと話しかけてきた執事長は、やはりまだ身体操作のことを心配しているらしかった。アデリーヌが後ろで気にしなくていいのよと諌めているが、むしろ彼の態度の方が安心する。

「確実なことは言えませんが、目視した限り異常はありませんね。数日、ひと月と順に経過を観察していった方が良さそうです」

 とは言ったものの、これから先は私のやることはない。せっせと毎日身体強化を練習していれば、いずれは改善される、はずだ。あの痛みは伴うだろうから、彼女の忍耐次第だが。

 ベッドの上の彼女は今までにないほど意気込んでいる。歩くのが嬉しいのなら問題ないだろう。

「左様でございますか。でしたらこちらでも意識して様子を窺っておきます」

「助かります」

 ほっと安心したような彼の様子に、彼ら使用人らも気を揉んでいたんだろうなと思い至る。当たり前か。昔より減った中でも残った古参の使用人達だ。日の浅い雇われよりは親密だろう。

「ところで、強化魔法の使い手は剣士や拳士にも多いと聞きますが、オニキス殿も何か嗜んでおられるのですか」

「まあ冒険者なりに護身くらいは。どちらかというと魔法がメインですかね」

「魔法主体で、防衛目的の身体強化ですか。なるほど。その齢で身につけられているのは、いやはや……どんな訓練をされたのか聞くのも躊躇われる」

 そんなものなのだろうか。魔法は綿密に習ったが基礎と応用止まりだし、格闘に至っては本格的な手習いはつい最近始めたばかりだ。

 恐らく私程度の魔法を使う者はそれなりにいるだろうし、少なくとも実家の本家は相当な実力者ばかり揃っているのではなかろうか。

「ぼくもっ、ぼくもやる」

 そんなことを考えていると隣から必死そうな声が聞こえてきた。

「ルカ様?」

「ぼくも魔法やりたい」

 ぎょっとする執事長の気配を感じつつ、これは、何と言おうか悩む。

 ルカの魔力の程度は一般人に毛が生えた程度しかない。もちろんリムロウや養成所にいる少女達のような例があるので、使うこと自体に問題はない。

 しかし魔力量が少ないのにわざわざ複雑な魔法を勉強する必要もないのではないか。というか、人体への後遺症について彼と話しているときにその話題はいけない。

 そう言おうと口を開くが……きらっきらさせて見上げてくる純粋な瞳に再び口を閉ざす。ちら、と傍を見れば執事長が渋い顔をしてこちらを窺っていた。さらにその奥で伯爵もこちらを見ている。

「そうですね、ルカ様はお若いですし、簡単な初級魔法くらいならご自分で覚えるのも早いかと」

 私が無理矢理覚え込ませる方法は使わないから駄目だろうかと暗に含んで視線で訴えるのと、くるりとルカが振り返ったのは同時だった。

「ねっ、ねっ、いいでしょ。おとうさま、おかあさま」

 執事長ではなく先に両親の方に訴えたのは計算してだろうかと考えてしまった。

 あまり彼のこういった我儘を聞いたことがなかったのだが、彼らも似たような反応のようだ。

 戸惑いながら子供の肩を抑え、もごもごと唸る伯爵。

 すぐ横で奥方様も困ったように眉を八の字にしていた。

「う、うむ」

「だめなの……?」

「……いえ……」

 涙目になったルカに怯む伯爵。ズボンまで掴まれて見上げられる執事長。

「オニキス、だめ?」

 この後、最初に根を上げた伯爵によって、ルカに魔法を教える教師役を新たに任じられることとなる。

 

 

 

 

 

「聞いたよ、君がアデリーヌ嬢の足を治したんだって?」

「どこからの情報ですかそれ」

 顔を出した恒例の訓練で、真っ先にそんなことを言われる始末である。

 いくらなんでも早すぎる。ドナード伯は完全に回復したわけではないからまだ公にはしないでおこうと言っていた。それから数日しか経っていないのだが。

「どこからって、冒険者ギルドであの依頼が取り下げられたって騒ぎだし、少し調べれば君が以前に受けた依頼も分かるさ。まあ、多少権限の行使もしたけれど」

 では、今ここのギルドでは職員らにその情報が知れ渡っているということか?

「君のことだからてっきり用心していると思っていたけど」

「すみません初耳です」

 初めて訪れた時以来、一度も顔を出していない弊害がこんなところで出るとは。

 今回の報酬は特例で直接渡してくれるということだし、冒険者活動はスーシュの方で間に合っている。うむ、今後もこの街のギルドに行く予定はない。もし冒険者の間で噂になっても知らぬ存ぜぬを通そう。

 そう考えていたら彼が笑っていた。

「知らないふりをするんだね」

「知らないふりで宜しくお願いします」

「いいよ。気にならない訳じゃないけど、それよりこっちに集中してもらいたいし」

 今日も今日とて殴られます。

 もう少し慣れだとか楽になってきたとかがあってもよいと思うのだが、慣れた分だけ本気を出されていっている気がしてならない。

 言いたくはなかったが、女性であることを明かしてみた。多少の手加減をしてくれないかという打診である。

 真顔でこう返された。

「ああ、最初の打ち合いで気づいたんだけど、武芸に男女は関係ないからなあ。言いたくないのかと思って黙っていたよ」

 これが本当に常識なのか。

 男でも女でも対応を変えないのはある意味平等なのかもしれないが、平時は女性に気を遣っていると言っていたので色々と間違っている気がする。打ちのめして回復薬を投げて解散、はその方針に抵触しないのだろうか。

「しないしない。君だから」

「どういう意味でしょうか」

 そんな話をしながら休憩を取りつつ、再び柄を握り直す。

 我慢できるとはいえ、打ち込まれた肩と脇が鈍く痛みを訴える。身体強化をしたからといって痛みが消えるわけではない。

 自分ができる強化は四段階ある。


 一段階目、僅かに動体視力が上がったり、転びにくくなる程度の効果。

 二段階目、目に見えて動作が速くなり、瞬発力が向上する。

 三段階目、戦闘時に敵の剣戟を見切り、返り討ちにすることも可能だが、筋肉痛や眼精疲労に気をつける必要あり。

 四段階、酷使した肉体が悲鳴をあげて下手をすると骨折したり、感覚が鋭敏になったまま戻せなくなったりする可能性あり。


 実戦で使えるは三段階目までだ。ディアクに対しては常にその状態を維持している。それで返り討ちどころか見切るのも精一杯なのだから、溜息も吐きたくなる。

 右に重心が流れる気配を辿り、踏み込むように彼の右脇へ。

 耳の傍すれすれを刃物が通過するが緊張しないよう意識し、返す手が戻ってくる前に。

 す、と下段から人差し指を向ける。

 速度を重視し初級の雷魔法【感電】を放つ。

 自分と彼の間の空間に青い光が走り、ぱぢぢっと音が鳴る。

 伝播した小さな雷がそのまま身体を抜けて痺れさせる流れだったのだが、驚いた彼が剣を薙いだら音も気配も霧散した。

 えっと驚いたのは自分の方だ。魔法を打ち消されたのか?

「雷撃? 魔法士か」

「今のは」

 そのまま剣が襲ってきたので一旦間合いを離すと、ふっと不敵に笑った顔が見えた。

「剣聖のことは知りたくないんじゃなかったかな」

 良い性格をしている。

 使っているのは木剣だし、何か彼自身の技能として魔法を無効にする技があるようだ。道理で、不意打ちのつもりだったのに冷静に対処されたわけだ。

「それにしても素晴らしい処理速度だ。昨日今日で身に付いた業じゃあないな」

 話しかけているのか独り言なのか分からない間にもう一度迫る。

 一拍前は床を向いていた剣が顔の前にある。

 がっ、がっとナイフの根元で押さえては横に避け、距離を詰める。あと一歩下がると彼にとって有利な間隔が空いてしまう。剣に速度が乗る前に防ぐか躱すかしなければならない。

 しかしその先が中々上手くいかん。彼の皮膚に刃を当てられた試しがない。手足の短さも相まって難易度が高すぎだ。まるで目視できない風圧に吹き飛ばされる羽虫のような気分だ。

 彼の方は何故か知らないが愉しそうに目を細めている。

「僕の欠点は時間制限があること」

 そう言いながら戦う男に、笑いどころなのか迷う。

 時間制限があること自体知らなかった。夕方から夜中まで継戦しても衰えた様子がないのに、どうしろと。

「君の欠点は、決定打がないこと」

 淡々と、しかし確実に相手の急所を狙ってくる。見るより先に受け止め、流し、考えるより先に突く。

 滑らかな攻防一体の動きは次第に速まり、僅かでも躊躇すれば打ち倒される。そして追いきれなくなれば容赦なく地に転がされた。

「体重を乗せたところで大した力にはならない。遠心力、速度、武器の重さを加算してようやく殺傷力を得ている。その自覚はあるようでも、得物は変えない」

 長物は慣れていないし、銃があれば楽かなと思ったがこの体躯ではどちらにしろ無理だ、反動がきつくて使いこなせない。将来も女性体型なのを考慮すると、威力の高い武器を期待することは今後もできないだろう。

 今のところ負担のない戦い方が、急所を狙いつつ攻撃を躱すことなので、確かに彼の言う通りである。魔法を使わせてくれるのなら手数が増えるのだが……

「いつでも不自由なく全力を出せるとは限らない」

 などと格好良く言いながら【火球】を切り裂かれた。

 今度こそ眼でその様子をよく観察した。

 よく視たら剣に魔力がまとわりついていて刀身を保護してあった。術式すらないただの放出のようだが、あれでは何をしてもバッサリ斬り捨てられそうだ。

 魔法で油断を誘えないかと考えていたのだが、それだけで隙を作ってくれるほど優しくなかった。

 動作も俊敏過ぎだ。どうやっても追えないなら諦めて行動を予測するしかない。次に踏み出す足の方向、力の流れ、切っ先の向かう所、それら全てを知覚して足を動かす。視線はただ目の前に固定する。

 訓練は週に一度か二度。最初は上手くいかなかったが慣れてきたのだろうか、暫くすると相手の動きに合わせた行動を取れるようになり、すぐに吹き飛ばされることもなくなってきた。

 彼はとても嬉しそうに口元を綻ばせていた。





 暫くした日のことだ。

「あれだけ言ってもブレないのは凄い。若者ならこの辺りで『これが新しい力だ』とか『必殺』とか言ってでたらめな技を覚えてくるんだけど」

 それは一体どういう戦法なのだ……?

 本気で謎だと顔に出ていたのか、彼が小さく吹き出す。

「ごっこ遊びに興じたことはないのかな」

 ない。記憶が正しければ、今世も前世でもそのような機会は存在しなかったはずだ。

 ああ、と思い出す。テレビアニメか書物の影響か、お嬢様が歌いながら踊っていたのを。架空の物語に入れ込むとそういうこともあるかもしれない。

「僕の言った欠点についてどう思う」

「決定打がなくても結果が出せるなら、力押しは諦めます」

 できれば楽なんだがと落胆する。

 生死を問う戦いならば死ねばよい。負けなければいい、という目標ならもう少し楽だ。まあいずれにしろ人体は血を流しすぎれば動けなくなるものだ。あるいは全身の骨を折られてもそうだし、薬を盛ることもできる。

「ううん、さすが、ロープを便利と言い切る価値観なだけはある」

「それ、たまに引き合いに出しますが、どういう意味ですか?」

 かねてから気になっていたことを聞いてみた。時々ネタにされるのだが、そんなに気に入るほど面白い話だったか。

「いいや? ただ、君は人を殺めることができるタイプだなと思ってね。……殺したくて殺すんじゃなく、結果的に殺した、という方で」

「激しく誹謗中傷を受けている気が」

「ははは。否定しない君も中々だぞ」

 揚げ足取りな会話に疲れる。

 お子様には聞かせられないような倫理観の話題で盛り上がる教師と生徒。誰もいない時間で本当によかった。

「でね、そろそろ真剣に変えたいんだけど」

「却下で」

 さりげなく爆弾発言を落とさないで欲しい。ただの訓練で刃傷沙汰は御免だ。

 すかさず取り下げたが、彼は案外真面目な顔をしていた。

「木剣もいいけど緊張感が足りない気がして。ほら、君って急所とか関節くらいしか守らないだろう。もう少し防御も覚えないと」

 う、と詰まる。

 確かに言われてみれば、回復薬があるからとはいえ毎度打たれ過ぎであった。

 どうしてかと考える矢先に、屋敷の魔物訓練のせいかと思い当たる。食うか食われるかの死闘から慣らされた上に治癒魔法の使い手が多かったのでどんどん怪我を負っていたような。

 生存していればオーケーですという戦法は戦法ではない。ただのサバイバルだ。

「……意識するので木剣でお願いします」

「試しに替えてみよう。僕もいつもの重みがないと違和感があってね」

 それは貴方の問題であって私は関係ないだろうと抵抗したが無駄だった。あれよあれよという間に別の部屋に置いてあったらしい武器を持ってくる。

「…………」

 真剣か、と対峙する相手の得物を眺める。

 もう抜いているし定位置で構えているのでどうあっても逃げ出せないのは諦めたが、どれほど違うものなのかは気になる。というか先に教えてほしい。

 あれに刃物を持たせるとか本当に死んでしまわないだろうなと誰かに詰め寄りたい。

 これまでのように軽傷ならと放っていた剣戟もある程度躱さなければいけなくなった。血が流れ過ぎると動きが鈍り、最悪死に至る。だが全部躱すのははっきり言って不可能なのである程度は覚悟しなければならない。防御というか、いかに見極めて回避するかにかかってきそうだ。

 モノは変わったが型は同じだ。いつ見ても滑らかな動きで剣が持ち上がる。来る、と思った時には彼が迫ってきていた。

 脇を狙った突きを避け、 腕を切りつけようとしていなされ、そのまま押されるのをナイフで受け流し………刃こぼれしているんですが?

 目を疑いつつ金属質な音を立てて切りつけ合う。これは、こちらも武器を強化しておかないと保たないなと思い、抜け出すタイミングを見計らっているのだが隙が生まれない。そうこうしているうちにナイフにひびが入った。


 キン!


 柄を弾かれる。前に構えている右腕と右肩が無防備になった。

 これは、逃げられない。死ぬ。

 もうそれは反射の域だった。

 発動を意識すらしなかった。ただ本能的に、足元から出していては間に合わないと理解しており……

 不思議そうに手元を見る彼の顔は珍しい。


 ガッ。

 

 手の中に現れたナイフをしっかり握り込み、腕を引く。丁度、彼の剣が振り上げられる瞬間に間に合い、受け止めることができた。だがこれも刃が駄目になる。

 舌打ちしたい気持ちを抑えて、普段なら足元から出し入れするナイフを袖の影から抜き出す。刃こぼれしたものは投げつけた。

 あてずっぽうに投げた割にはいい位置だった。わずかに首を傾けて右を通過するナイフを回避された。

 すかさず魔法を解放する。


 室内を放電する光が照らす。


「ぐっ」

 顔を伏せてその場から飛び退くディアク。彼の右耳が赤くなり、辺りにパチパチと光が弾けていた。

 一方、投げ捨てられたナイフが壁に当たって落下したが、そちらはもっと激しく火花が散っていた。

「また雷撃、付与魔法か」

 耳元を触り頭を振り払いながら彼が分析する。

 無言で肯定を示す。だがこれは隠し武器だったのだ。本来ならただの訓練で見せていい戦法ではない。

 答えている時間が惜しい。取り出した武器に魔法を付与する。今度は強化系の術式を───

「……ふふ」

 ぞくりと、背筋が冷えた。

 思わず手を止めて彼を凝視する。

 俯いていた彼の肩が、微かに揺れているように見える。その手には今も真剣が握られたままだ。

 起き上がった彼は笑っていた。

「あーあ。魔法は効かないって教えたのに、反則じゃないか」

 くつくつと笑っている。

「うっかり、楽しんでしまって、……困るよ」

 困るのはこっちだ。

 何だその危ない性癖は。



 再び滅多打ちにされた。

 次回からずっと真剣を使うそうだ。初めて、サボタージュというものを真剣に考えたくなってきた。


 

 

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