第一章)第三十四話 通行人A
今回は短めです
朝にカブトムシ騒ぎがあったが、とりあえず、セレーナと一緒に外に朝飯を食べに行くことにした。別に家で食べてもいいのだけど、貴族っぽい味はなんというか、舌に合わないので、庶民風の味のほうがいいのだ。ちなみにセレーナもこの点では同意見らしい。
「・・・なんというか・・・貴族の料理って、高級素材とかをとにかく使っているって感じで一番いい組み合わせって感じがしないと思う」
「ああ、その点では同感だな。あんだけいい素材を使っているんだからもう少しいい組み合わせもあるだろうな」
「・・・うん、そう思う」
・・・セレーナの表人格って、2種類の口調がしょっちゅう変わるけど、何か条件でもあるのか?まあ、話をした数自体が少ないから今のところ確実なことは言えない。『計算行動』を使えば『事実に限りなく近い推測』を出せるだろうけど、あくまで推測だし、それに『計算行動』自体脳に負担をかける。その為、一度睡眠を取るまでにできる回数は限られている。常時狙われる危険があるわけではないし、『計算行動』で大体いつセレーナが狙われるか分かっているのだが、それでも出来る限り節約しておいたほうがいい。さっきも言った通り、『計算行動』は俺の前世の友達の『知識』と違ってあくまで推測だからな。
セレーナと一緒に中央通りを歩いて、俺の行きつけの店に向かう。
「・・・そういえばさ・・・」
「なんだ?」
「・・・これから行く店って、その・・・大丈夫なの?」
「? ・・・ああ、あそこの人達は別にそのへんの通行人Aみたいな反応はしないから大丈夫だ」
そう言って、適当にそのへんのこちらを見ていた通行人に目を合わせると、ビクッ!!、と本当に音が聞こえてきそうな勢いで震え上がり、そそくさとその場から去っていく。
別に俺は、威圧とか殺気とかを出しているわけではないのだが、噂とかによってめちゃくちゃ怖がられてしまう。まあ、今のところ、俺にとってメリットはあってもデメリットはないので気にしないが。
「・・・つうこうにんえぇ?」
「・・・そこは気にするな」
次話は今日の20時かも?




