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黒天の破壊者  作者: Solu
第一章 暴食の大陸編
3/60

第一章)メイドさん>母親な第三話

やっと、主人公以外が出てきます。

 「セイちゃん、おはよ~♪」


 翌朝、高いソプラノヴォイスと共に部屋の扉がバンッっと、開かれる。

 朝からうるせーなー。

 夜泣きは我慢してやってんだから、もうちょっと朝は静かにしてくれよ。

 という気分で始まった、今日。

 扉を開けたのは、俺の母親、セリム=イルヴィナス。美人というより、美少女といった外見だ。俺と同じく金髪碧眼で、髪型は少しウェーブがかかったロングヘア。碧い眼は、パッチリとしていて、元々の童顔を更に幼く見せている。身長は、160cmはないだろう。歳は、見た目15、6歳かな?外国人の顔は日本基準じゃわからん。


 「あうあいようるせえよ


 忘れているかもしれないが、あくまで俺は1歳児だ。その為、舌が全く回らない。つまり、意思の疎通が全くできないということでもあるのだ。

 だから、こうなる。


 「きゃあ~~♪かわゆぃ~♪」

 「あああいうあらやかましいからあまれだまれ!!」

 「あら、余れって、かわゆぃね~♪」

 「いいいいあきうくないちいちだきつくな!!おおおああかこのおやばか!!」

 「なんか、会話が成立してるようにも聞こえるわね~♪」


 成立しとらんわ!!

 ちなみに、俺はこの母親が苦手だ。単純に疲れるから。ついでに、俺の口調も変化してしまうからなー。ああ、早くメイドさん来ないかなぁ・・・。というか、かわゆぃねって、どこで覚えたんだろう?


 「お姉様、そのくらいにしたほうがいいのでは?」

 ガシ

 「ん?」

 ポイ

 ヒューン、、、ドゴンッ

 「うぐふッ」


 俺の母親を静止させてぶん投げたのは、メイド服を着た少女。

 整った顔立ちに、緑色の髪をポニーテールにした髪型。髪と同色の眼。身長は、母親のセリムよりも少し低い。155cmくらいか?常に無表情で、何を考えているのかわからないのが特徴で、気配を消すことに関しては、おそらく超一流だろうね。部屋にいて全く気づかせないこともよくあった。ちなみに、セリムを投げ飛ばしたのは、魔法による身体能力強化らしい。

 さて、疑問に思っている人もいるかもしれない。なぜ、奥様ではなく、お姉様なのか!!

 俺も聞きたい。

 すごく疑問なところだ。

 あぁ?

 なら聞け?

 うまくしゃべれねぇんだよッ!!


 「み、ミレイちゃん、いきなり壁に投げるのはどうかと思うわよ・・・」

 「これは失礼、お姉様。ですが、セイト様がウザったそうにしていたもので」


 壁の破片を落としながら歩いてきたセリムに、メイドさん、ミレイ=ナサさんが何故かお手拭きを渡す。ナサって宇宙局かよとは思ったが、異世界だから気にしない。渡されたお手拭きで汗をぬぐいつつ、またも俺ににじり寄ってこようとするセリム。

 そこに立ちふさがったのはミレイさん。


 「あくまでも、私の邪魔をする気?」

 「結果としてそうなるかもしれませんが、セイト様がウザがっているためしょうがありません」

 「どう見ても、嬉しそうだったじゃない!?」

 「目がおかしいのでは?おそらく、お姉様以外の誰が見ても、ウザがっていたように見えたと思います」

 「話が通じないわね、こうなったら直接攻撃よ」

 「そうなったら、私も実力行使です」


 そして、殴り合い(ミレイさんが一方的に吹き飛ばすだけ)を始める2人だった。





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