第一章)第二十五話 平民出身の貴族
帰り道、俺はセレーナに色々と聞いた。
まず、元貴族ということ。家名はエレメント。つまり、フルネームは、
セレーナ=エレメント
これを聞いて、俺はあの異常とも言える魔力については納得した。
エレメント家は、二代前の当主が魔法技能だけで貴族になった家だ。ちなみに、平民が貴族になる為の条件は、普通3つある。
国に大きく貢献する。
それなりの財産がある。
そして、貴族になることを国が認める。
一つ目の「国に貢献する」は、具体的に言えば、国の都市に向かってきた魔物の大群を退けたや、とてつもなく便利なものを開発した、などだ。エレメント家の場合は、国に230種の魔法式の提供、当時の当主の禁級魔法、『大地の怒り』による魔王討伐などだ。
二つ目の「それなりの財産がある」は、勿論、金銭面もあるが、優秀な後継や所有している魔法なども含まれる。エレメント家はたいしたお金はなかったようだが、その膨大な魔法式も一種の財産と言えるので、何とかなっていた。
そして三つ目、「国が認める」は、3通りのパターンがある。統治者に認められること、政治に直接関わっていて、統治者に対して影響を及ぼすことができる上級貴族に認められること、その両方に認められることだ。エレメント家の場合は1つ目、統治者、つまり王に認められた。逆に言えば、上級貴族には認められなかったようで、他の貴族からの圧力は相当だったようだ。おそらく、セレーナが奴隷に堕とされたのはこれが関係していると思っていたが、次の話でその考えが間違っていないことがわかった。
セレーナが次に話したのは、奴隷に堕とされた時から俺と会うまでのことだ。
元々、他の貴族からしつこい嫌がらせ(嫌がらせの域ではなかったけど)を受けていたが、抵抗するとそれを口実に家が潰されると父から言われていたため抵抗できなかったこと。上級貴族のウィングロード家の次男によって弟が殺されたこと。復讐しようとして奴隷に堕とされたこと。移送されている時にケルベロスに襲われて、目が醒めたら《奴隷の首輪》が外れていたこと。グリフォンに襲われて気がついたら俺がいて、俺がグリフォンから守ってくれたと思ったこと。などなど、大体俺が予想した通りだった。ちなみに、俺がグリフォンを倒した訳ではない事と、セレーナに別人格があるということを話すと、まあ、予想は出来ていたがとてつもなく驚かれた。が、納得したという表情もした。
「・・・それなら色々と辻褄は合うかな」
「・・・すんなり受け入れるんだな」
「嘘をつく必要性はないと思うからね」
「・・・何でそんなに俺を信用してるんだ?」
「・・・・・・直感?」
「なんだそりゃ?」
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その後、同じようなやり取りをしてから、街のすぐ近くまできた俺達の背後に唐突に何かの気配が出現した。
「「ッ!?」」
俺とセレーナは同時に後ろを向いて、気配の発生源を見た。
そこには、
Gがいた
次話投稿は少し遅くなると思います。早くても一週間後です




