第一章)そのまんま使ってる第二話
説明回です
前話から三日経ちましたよー。
今日も、家族がいない。
つまり、暇だ。
今日は、人歴五三六五年、三〇三日。一年は三六五日じゃなくて三六〇日だし、カレンダーの月とかないんだよね、この世界。
そうそう、魔法のことが大体わかったよー。まとめると、次のようになるかな。
魔法というのは、理論を構築することで、その理論の効果を再現することができるものらしい。この時に構築された理論を、魔法式と言って、魔法式に使われている理論は、あっていれば結構大雑把でもいいようだ。ただ、出力を上げたいなら細かいところまで突き止めなきゃならない。しかし、もしその過程で、間違えた理論にしてしまうと魔法を発動した時効果が現れなかったり、暴発することがある。
魔法には系統があり、基本属性と、特殊属性に分かれているようだ。基本属性は、火、水、雷、風、土、治癒の6つ。特殊属性は、光、闇、対抗、精神、次元、創造の6つ。系統分けは、魔法の効果によってされる。例えば、5級魔法の『火球』は、ものを燃やすことができるから火属性ってな感じで。
それから、魔法階級なるものがある。魔法階級とはそのままの意味で、魔法の階級のこと。階級は、5級、4級、3級、2級、1級っと、強くなればなるほど数が小さくなるが、1級の上に、特級というのがある。特級の上にも一応あるが、今いる人間の中で使える人はいないようだ。
ちなみに、構築された魔法式は精神に保存されているから、理論を忘れても魔法そのものは使えるようだ。
まあ、こんな感じ。
魔法を使うため方は、当たり前だが、いくつか条件がようだ。
一つ目は、魔力。まあ、魔力の保有量に個人差があるものの、ほとんどの人は魔力を持っているため、これはクリアできるようだ。
二つ目は、属性。魔法発動後の改変により、基本属性の六つと、特殊属性六つに分けられるが、これには適性があり、ほとんどの人は1、2属性しか適性がないようだ。もちろん、適性がない属性の魔法は使えない。そのため、理論がわかっても使えないということがよくあるらしい。ちなみに、適性を調べるためには、専用の道具があるようだ。
三つ目は、魔法式の理論があっていること。魔法式の理論はかなり大雑把でも問題ない。例えば火を起こすとき、「何かが燃える」でもいい。もっと火力を高めたければ、「空気中の酸素が燃焼する」とすればいい。しかし、「空気中の窒素が燃焼する」とすると、間違っているため発動しない。発動しないのはまだいいが、アレンジして「空気中の酸素と水素が燃焼する」などにすると別の魔法式になってしまい、爆発する。なので、魔法式があっていることも、条件の1つだ。
この三つがちゃんとしてれば魔法が使えるようだね。
それから、今持ってる知識で必要なものとしては、
お金の単位は、ゴールド(G)。硬貨は、1G硬貨、10G硬貨、100G硬貨、1000G硬貨、10000G硬貨があり、紙幣はない。お金の価値は、100円=1Gくらい。
食文化は、肉中心。野菜などはほとんどなく、あるとしても米(生)や、レタス、りんご程度。
魔法があるためか、科学は発達しておらず、学力水準もかなり低い。
身分は、奴隷、平民、貴族、王族に分かれており、姓があるのは貴族以上のみ。
この世界のほとんどの人が左利き。俺は右だが。
こんな感じ。
あと、元日本人としては見過ごせない情報。
この世界では黒髪や黒目、白髪や赤目は珍しく、そして忌み嫌われ、忌み人と呼ばれる。理由は簡単で、昔の人間と魔物の戦い、《人魔対戦》で、人間側を裏切って魔物側についた者たちがその色だったからのようだ。ただ、現在はほとんど忘れられていて、覚えているものは老人か研究者程度らしい。
最後の一文は、ちょっと疑問を覚えた。だって、書物に書いてあったんだよ。疑わしいな。
ちなみに俺の外見は、日本の時の面影なんて全くない。金髪碧眼だし、背もかなり小さい。って、これはまだ赤ん坊だからか・・・。
ああ、重要なことを忘れてた。
この世界での学力は、ひどいものだ。
学力は、理科関係なら研究者が中学生並みかそれ以下といったひどいもの。その他も小学生並かそれ以下。
いや、ホントにひどすぎっしょッ!!
説明は、知識=強さのやつをそんまんま使ってます。つまり手抜き!!