第一章)プロローグ抜かしの第一話
異世界転生、というものをご存知かな?
死んで異世界に行くってやつだ。
読者様の中には、自分がなってみたらあーするだろう、とかこーするだろうとか、考えたことのある人もいるだろう。まあ、実際に異世界転生するというのは、悪いことじゃなかった。
でも、前世の自分の死に方が鮮明に思い出されるのはちとショックだわ。
子供助けて、乗用車を受け止めたっていうのに、更にトラックが来るんだもん。あんなのさすがの俺でも無理だわ。
え?
おかしい?
俺が?
まあ、自分自身、結構頑張ったなーとは思ってたけどね。これは半分努力で手に入れたものだから、別にずるというわけでもないけどね。ちなみにもう半分は、とある人に教えてもらった分。
ちょっと、前置きが長くなってしまったね。
俺は、稲富誠斗。前世では高校一年・・・といっても、入学そうそう死んだけどな。今の名前は、セイト=イルヴィナス。歳は一歳。暴食の大陸中最大の国、ミニマム王国、上級貴族のイルヴィナス家の長男。最大なのに、国名がミニマムって、どうなの?と思ったが、気にしないことにした。
ちなみに、大陸は全部で7つ。傲慢、嫉妬、憤怒、怠惰、強欲、暴食、色欲。簡単に言えば、七つの大罪だ。まあ、なぜかこの世界の人達は七大罪と言う。細かいことは気にしない主義なので、別にどうでもいいが。
そうそう、この世界には魔法やら魔物やら魔王やらもあったりいたりするぞ。魔法は、その関連の書物を読んでないからわからないけど、魔物や、魔王関係なら少しはわかる。ざっくり言って、
魔物→魔獣
→魔人→魔王
的な感じ。
説明めんどいから、自分で理解して。
あ、そうだ。転生時に、神様とは会わなかったけど、ずるは手に入れたよ。タイトル見れば、大体予想はつくっしょ。
ん?
なんで、こんなふうに説明ばっかしてるって?
暇だからだよッ!!!
今日一日、俺以外誰も屋敷にいないし、今日に限ってお父様の書斎の鍵が閉まってるしッ!!
というか、一歳児だけに留守番させるとかおかしいだろッ!!
俺じゃなかったら、危ないよッ!!
あァ?
急に切れんなってェ?
読者が質問するからだよッ!!
っと、これは被害妄想か・・・。
というか、我ながら相当痛いな、この一人芝居。
はあ、今日、これからどうしよう・・・。
暇だなぁ・・・。