やっちゃ駄目だから・・
「ちっ・・張られてやがる・・」西田
家に一旦帰ろうとしたが、すでに、六本木のヤクザ小野に張られている。
当然と、言えば、当然。
坂本が、浦田を罠に嵌めたと、思い込んでいる。
(くそっ・・浦田の兄貴は、警察に撃たれ死んだ・・・
すべて、坂本の罠・・だが、さすが兄貴か・・坂本は、取った。
だが、金攫って逃げやがった・・ナンバー2の西田・・・
浦田さんの娘と付き合ってたのも、用意周到・・くそがっ)小野
だが、すべて間違いである。
小野は、攫われてる最中、別の場所に下ろされたので、真実が見えない。
(くっ・・女も居ねえし、庭場の六本木にも帰れねえ・・
健二頼ってみるか・・)西田
だが、健二自体も、東京に持ち家は無い。ホテル暮らし。
あるのは、広島の部屋だけ・・
「えっ?・・もう、東京居ないの?」西田
「ああ・・明日戻るよ。」健二
行動範囲は、以上に広い。健二と龍也
とりあえず、健二の薦めで、ホテルに暮らす事に。
長期滞在なら、割と安く泊まれるビジネスは多い。
「なるほど・・・考え方次第では、部屋借りるより安いし、便利だな。
まあ、困るのは、服の洗濯くらいか・・・」西田
もっと、金があれば、クリーニングなどに出すが、手持ちの100万じゃ
少し、心もとない。何より、収入源が無い。
結局犯罪で生きて行くしかない。犯罪者の悪循環
(・・・これが、アウトローの生活か・・切ねえな・・・)西田
大阪
「あっ・・ごめんなさい・・」健二
「バッ!」 バスタオルで隠す大阪真美
「う・・うん。」真美
風呂上りに、見てしまった・・
そう、外すのだ義足を・・・
「やっぱ、嫌なんだ、見られるの・・・
胸や、アソコより、先に、足隠した・・・別にいいのに俺・・」健二
「いやっ・・やっぱ・・なんつうかな、あっ!」真美
健二が真美を支えに行く。
濡れたままの真美を。
「・・また、くだらない事言っていい?」健二
「・・ええよ。」真美
「いつでも、支えてあげる。」健二
「・・ふふ・・タイミング抜群やな。」真美
最初に言っても、ただのうわべだけと分かる。
遅すぎても、嘘にしか聞こえない。
ナンパのうまさも、ここにある。タイミング。
押すときは押す。引くときは引く。
一週間後を待ちきれずに一旦大阪にやって来た健二
「ご飯食べいこか。」真美
健二は、ただ笑う。笑みが溢れる。
真美が、バスタオルで隠しもせず、手を広げ健二を誘う。
「いやっ・・後で・・・」健二
「んっ・・ええよ・・・」真美
だが、エッチの時は、わざわざニーソックスを履いてくれる真美
「いいのに・・・別に・・」健二
「うん・・・エロくないじゃん・・義足だと・・」真美
健二は、もう真美の義足に変な感情が・・気持ちが・・
あの、義足の・・・
あの・・輝いてた、憧れの・・・と。
やさしく、終わった後の口づけも済まし街に出る二人
「あっ・・ねーさん、お疲れ様です」街のチンピラ
「・・・・・・・」少し、死んだ様な目で、睨みつける真美
「・・・・ふふ・・」健二
「・・あっ・・すみません・・デート中でしたか・・では」チンピラ
顔は、動かないが、目だけで、健二の方を見る。
軽く微笑む健二。
「当てていい?」健二
「嫌。」真美
「あれっ?嫌なんだ・・・」健二
「・・うん・・七光りって、思われるのが・・・
だから、自分で、せっせと、キャバクラで働いてるし。」真美
「てか・・健二なら、もう、分かってるか・・」真美
「まあ・・どっちかってのは・・・」健二
親分の娘か・・女。
「どっちて?」真美
「娘か、女。」健二
「娘だよ。」真美
「うん。よかった。」笑顔の健二
(ふふ・・よかったって・・ええ人に愛されたんやな・・私)真美
「今日、超~~~~~高級おごったる。」真美
「しゃあ!」健二
仲いい二人。
大阪真美 21歳
関西最大の暴力団
いや・・日本最大の暴力団、大花組の組長の娘。
健二は久しぶりの彼氏。
義足になった事で、やはり、男を本気では寄せ付けなかった。
まだ、義足になった理由は健二には教えてない。
「・・帰って・・舐めていい?」健二
「ぶっ!・・どこを?」真美
「・・・・・・」健二やさしく、とろける目
「・・・・ええよ。」真美(・・うん・・健二になら・・)
なんとなく、どこかは・・・
でも、いい。すべて。受け止めてくれる人・・
(愛してるよ・・すべて・・それに、もう、実は調べもついてる。
本名、大花真美・・あの大花組の組長の一人娘・・・
てか。いい名前・・・大きな花は真に美しい?
本当いい女。多分、もう、この日本に出てこないほど・・)健二
手に入れれば・・・もしかしたら、見えてくる・・
あの、仕返し、云々よりも、極道界の上位が・・・
ダブル・・トリプルでおいしい。
何より愛している。
博多真美と同じ位・・・・
渋谷
事務所に戻って、一人で考え事をしてる、ナンバー3の荒尾
事務所に飾られている、暴走族が、持ってるような旗を眺める・・
(・・・みんな気づいてねえ、バカばっかりだから・・
ACE OF DRAGON FACK・・・
F・U・C・K・・・Uじゃ、無いのかって?・・・A?
違う・・そこじゃない・・よく見ないから・・
少し、崩したような、英語で書かれてるから、気づかなかった・・
この旗は、健二と龍也が作った・・初期の物。本物
最近作った奴は、ACE OF DRAGON FUCKて書かれてる。
みんな、そうだと、思ってる・・
だが初期のこの旗には、こう書かれてる・・・
ACE OF DRAGON FACT
最後の文字は、Kじゃなく、T・・・
FACT・・事実、真実、真相・・・
真実の龍が、エース?・・・龍也が、やはり、頭なのか?
一応、健二が頭だが・・この二人、だいたい仲いいのか?
学校も、健二が、行ってれば、龍也は、避ける・・
なるべく二人で居ない・・狙われるからか?)荒尾
少し風向きが、変わっているからか、気になる・・
たった、一文字の違い・・・
本当に、UをAに間違えただけかも・・・
しかも、龍也が、荒尾に持ちかけた・・・
「今度の襲撃、健二を一人差し出せば、丸く治まる」龍也
あの、坂本を、うまく利用したように・・・
健二の独断の事だと・・・
裏切り・・・
ホテルでくつろぐ龍也
携帯を片手に・・
「なあ、真美さん、俺と付き合ってくれよ・・・
健二は、他にも、女居るし・・・」龍也
なぜなら、愛して・・いるから。
言えなかった・・・
俺も好きだなんて・・・
いつも、健二の二番手だった・・
だが、動き出す。
本物の龍に・・・
俺がエースに・・
電話を切り、ベットに横たわる龍也
(どの道、あと、数ヶ月もあればエースオブドラゴンが、東京制覇だ・・・
だが、俺達三人は、表に出れない事ばかり・・
いつまでも、裏方で生きて行くしかねえ・・・
だから、最後のこの分け前は、三等分より、二等分・・・)
「ぶははははは・・・どっちでもいいから、死ねや!」龍也
でかい金と、女を思うでかい気持ちは、クズを加速さす。
親友の女でも・・・抱きたい。
親友の女だからこそ・・・
駄目なものほど・・・
むしゃぶりつきたいっ。