表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/41

切なく・・噛み合わない気持ち。

 

 翌日の渋谷の事務所 ほのぼのした昼。


「ようっ。早いな」

「もう、昼だし。」龍也

「あれっ?健二は?」

「学校行くって言ってたよ。次の獲物決まった?荒尾君」龍也


エースオブドラゴン ナンバー3 荒尾19歳

健二や、龍也よりか、一つ年上の男。

東京出身。二人に劣らず、クズ。

健二が現れる前まで渋谷のトップだった男。


「決まってるよ。マジ、やべえの・・

 今、策練ってるよ。本当にやべえから・・・」荒尾


(またか・・もう、辞めたい・・けど、もう、戻れねえ・・

 坂本さんも、浦田さんに、やられたみたいで、俺も狙われてるし・・)西田


坂本の所のナンバー2だった男。

エースオブドラゴンを、抜ける事さえできない。

六本木のヤクザから、狙われている。

六本木襲撃の真実は知らない。


(女も、取られたまま・・・くそっ・・・

 すんなり、あと、5年もすれば、俺の時代だったはず・・・

 坂本さんも引退して・・何より、あの浦田さんの娘と付き合ってたのに・・

 もう、六本木じゃあ、これで、安泰だった・・・

 愚連隊卒業したら、そのまま浦田さんの組入る予定だったのに・・

 今、逆に、その組から狙われるなんて・・・)西田


なるほど・・・


(しかも、聞けば聞くほどクズだなこの三人・・

 坂本さんと、同じ歳だった、この、荒尾・・・

 この歳で、もう、何人殺してんだ・・イカれてやがる・・

 俺達のガキの喧嘩のレベルじゃねえ・・ただの殺人集団だ・・)西田


現実離れしすぎている。

もう、世に出す事さえ、タブーなほどの犯罪の数々。

この日本に、まだ、ニュースになってない、見つかってない

凶悪犯罪は、まだゴロゴロある。


「次の獲物は殺しは無し。強盗だ。覆面被って誰だか分からないようにな

 ただ・・シャレにならん額だぞ・・・これがラストだ。だから」荒尾

「・・億?」龍也

「もちろん。最低10の桁は在る」荒尾


「マジか・・・すげえ。これ行けば遊んで暮らせる」龍也

(たしかに・・俺も、逃走資金で欲しい・・もう、この東京から逃げよう

 いずれ俺は、見つかる。顔バレてるしな・・」西田


「俺も・・最前線で、働くんで・・・分け前を・・」西田

「・・ああ。逃走したいんだろ?5千万くらいでいいか?」荒尾

「おお。助かります。・・ぜひ・・死に物狂いで。」西田


(よしっ・・実行部隊決まったな・・・だが・・・)龍也


「荒尾さん、ちょっと・・」龍也

「ん?ああ」荒尾


二人で出て行く。西田が事務所に残る。


「ういっす~。・・あれっ?龍也と、荒尾君は?」


夕方、ふらりと、やってきた健二


「なんか、次の獲物の下見だとかで、昼出て行ったぞ。」西田

「ふ~~ん・・・」健二


何もない。間。

二人だけ。息苦しい。会話が、無い・・


「飯でも行く?」健二

「ん?ああっ・・あの・・俺・・金が・・」西田


家にも戻れず、当然バイト何かも出来ない。

カツアゲをしたくても、あまり、目立ちたくない。


「ああ・・そっか・・いいよ。気にしなくて。

 帽子深く被って行こうよ。」健二

「ああ。ありがと・・」西田


出て行く二人

ファミリーレストラン


「これっ・・」健二

「うおっ・・いいの?」西田


封筒に入れた100万を西田に渡す健二


「まあ、少ないけど、とりあえずの・・・

 んで、次で、抜けて逃走するって?」健二

「ああ・・俺が居ても、エースオブドラゴンに迷惑かかるし・・」西田


(まあ・・そりゃそうか・・・だが・・・龍也よ・・

 どうした?・・荒尾と組んで、俺を飛ばすつもりか・・・

 分かってるよ・・・くそっ!。困った男だ・・

 さっき、真美からメールが、来た・・・

 龍也君が、しつこいんだけど、どうしたらいい?って・・・

 本当、女癖だけは、悪いな・・しかも、俺の女って、知ってんだろ?

 いやっ?知ってないのか?遊びの女と、思って・・・

 本気なのか?龍也が?・・・)健二


「・・・どした?」西田

「・・・んっ・・ああ・・・

 なあ・・西田・・・先に言っとくわ・・・」健二


「なんだ?」西田


「もし、エースオブドラゴンが、割れたら・・俺を信用してくれ」健二

「・・・なんとなく、気配が悪いな・・たしかに・・

 次の獲物が、でかいからか・・・」西田


「まあ、それもだな・・」健二


「心配すんな・・当たり前だ・・お前は、坂本さんにも手出さなかったし・・

 坂本さんの女も、犯さずに助けてくれた。

 今、真剣に付き合ってくれてるみたいだし

 それに、俺は、龍也に女取られたまま・・・」西田


「女の話はよそう・・お前が、足りないだけだ」健二

「ふっ・・うれしいよ。はっきり言ってくれる事も・・」西田


(まあ、信用できる健二は・・

 意外だったな、こないだ見た・・

 ステゴロの喧嘩もハンパじゃなかった・・マジ強いぞ。坂本さん以上だった

 東京取るな・・いずれ・・いやっ無理か・・表に出れねえ事ばっかりか・・

 もったいねえ・・素直に東京取って、上納金で暮らせばいいのに・・)西田



「・・まあ、最悪、福岡に逃げ場所あるから、福岡でやり直せばいいから

 一緒に行ってやるから」健二


「ああ・・お前に付いていくわ」西田


割れそうな気配・・・


今、エースオブドラゴンは、この東京の荒れるガキの不良グループでも

頭ひとつ抜けている

何より、渋谷と、六本木を押さえた。

あと、有名な不良チームは、池袋と、浅草・・・


ちなみに、兵隊たちは、上が、強奪強盗殺しをやってるとは知らない

ごく一部の兵隊だけが、参加している状況。

だが、でかくなりすぎた組織は、いずれ崩れだす。

その重みに耐え切れず・・

頭が明確でないのも原因・・

少し、健二が、頭として、やさしすぎるから・・・

それに・・派閥・・でかくなってくると自然発生する。


今、エースオブドラゴンには、三つの頭が、居るようなもの


健二。龍也。荒尾。


どれが・・エースだ?


フラリ現れる頭の健二

東京で取り仕切る荒尾

隠れて、若手をまとめている龍也


たしかに、東京に居る期間が、圧倒的に短い健二。

これが、不協和音を生み出す・・・

それに、女も増えた・・・

大阪、博多・・・

だが、これは、健二の策略。逃げ場所を確保しているようなもの

後がないのは、龍也に荒尾

龍也に居たっては、広島でも、やんちゃしすぎで、目を付けられている

荒尾も、あまり顔晒して表に出れない状況

龍也も、実は、見られている・・

六本木ヤクザ

浦田の子分、小野に・・・


過去最高級のクズ達が三人も揃うエースオブドラゴン

歴代の東京の不良チームの中でも、最強最悪のチーム。

愚連隊最高傑作のチーム。



博多


「最近、広島の大将見ねえな・・・」地元の悪

「暇だな・・・せっかく仲良くなったのに・・」地元の悪


「また、来てんな・・あの子・・・」地元の悪

「あれ、広島の大将の女じゃ、なかった?」地元の悪


「ありゃりゃ・・・」地元の悪

「ありゃりゃだな・・・ナンパされてるわ・・」地元の悪


意外に・・・困った女・・・

だいたい、駄目な女に程、好きになってしまうもの・・

なぜだか、わからない・・

自分だけの物にしたいだけなのか?

本当に魅力があるから、欲しいし、モテるのか?


普通に、真面目な天然の博多真美

んで・・・


「んっ・・・あっ・・あっ・・」

オシャレなホテルで奏でるリズム


本当に泣くほど愛しているのに・・

こんな女に限って・・



ヤリマン・・・。



人の切なさを知らない女。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ