表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/41

クソだせえ女。


ホテルに戻って来た健二


東京に来る理由は、金を稼ぐ為。

強盗。強奪。

これは、復習だと、自分に言い聞かせてある・・




ぶざまだった。

伸びた首。

穴と言う穴から垂れ流れる体液、異物。異臭。


東京にも、仲のいい女は居た・・・

1年前までは。





涙が流れ出す。


貧乏が嫌いだ。

幼少期の、腹が減ってるのを、我慢してた気持ち、体の不調・・

未だに、途切れることのない記憶、痛み。


自分の指を舐め続けた。

ただ恋しかった・・・

帰ってこない親・・・

だからか、今でも、女の前では、子供の様に甘える。

なぜか、博多真美とエッチしてる時も涙がでた。

やさしく抱きしめられたから

抱きしめてくれた感覚で、少し昔の記憶の一部が押し出された様な・・




くだらないナンパした女だった、いやそうだった

たまに、都合よく遊ぶだけの女

俺は愛してはいなかった・・・

本当にクソかもしれないけど・・俺と一緒の貧乏の匂いがしたから・・


勇気を振り絞り、

恥かしさも何もかんも、押し殺して俺に頼んだ

「勝手かも知れないけど、助けて・・」女



金のトラブルで、出てくるヤクザや不良。

これが、本当かどうかも・・・疑う自分


一度エッチしただけ・・


「考えさせて・・少し・・」健二

そうっ、ちょっとだけ・・ちょっとだけだから・・

自分の貧乏だった嫌な思い出の胸の痛みが、また、きたから・・



やっぱり気になったから、向かったお前の家

携帯電話も、料金払ってないから止まってるし・・


家に行って、分かった現実

家具も、まだ何も無い部屋、

限られた服の数での、オシャレ。

だせえなって、思ってた俺が居た。

大体同じ服を着てくる女。

いつも、お金が無いからと、言って、遠慮ガチに・・・

おごってやるって、言っても、安いものしか頼まなかった。

気づかなかった・・こんなにも困窮してたなんて・・


一度だけ来た事がある。

その時は、お前は嘘を付いたんだ・・・

まだ、引越して来たばっかりだから、何も無いって・・

ずっと、ないじゃん・・



汚いなんて、思えなかった。

悪いけど、警察が来る前に、女の首吊った遺体を降ろした

俺のこんな、僅かな量の涙じゃ、綺麗に流しきれない



「・・君は、彼女の、知り合いになるのかな?」警察

「・・・・彼氏ですっ・・」健二(せめて、俺の女で・・)


警察に聞けば親の、在りもしない借金を払い続けてたみたいだ

毎日取立てに、やってくるヤクザ・・

その兵隊の不良グループ・・

騙されてただけ・・・ただの詐欺。



会いたいよ・・・ごめん・・・

本当は、愛してたから・・・

愛してないと、俺、エッチなんてしないから・・

俺の幼少期の貧乏の思い出が、止めてただけなんだ、素直な感情を



僅かに得た情報で、正義で立ち向かう。

手下の不良グループは分かった。

だが、大人数の不良達の前にたどり着けない

その奥に・・若者の後ろに隠れ続けて出てこないヤクザ・・

あれが、そうだ・・どこの・・どいつだ?

突破できない・・・たどり着けない・・・



だが荒々しい波が、引いていく・・・

ただ声も出さずに歩いてくる女

義足・・・

すぐ分かった・・カクッ・・カクッと、歩くリズム。

こんなに綺麗な女性が・・・

何が悪いんだと、言わんばかり

いや、それを、補うほどの、能力を持っているのか・・


子供だった・・まだ俺が・・・

そう・・ただ・・勝てばいい。

貧乏を忘れる為に・・

もっと、愛されたいから・・



ホテルのベッド


「ふ~・・・また、思い出してた・・・

 どうせ、ヤクザの親分の女か何かだろ・・・それか娘か?

 だが・・・・・輝いていた・・・綺麗だった・・・・・・」健二


何もかも、見透かされてたような・・・

俺の、くだらない子供のプライド・・・

正義が負けるわけないと、思ってた、くだらない言い聞かせ・・


僅か一瞬だったし、俺は、グチャグチャにやられて、腫れた顔

誰も、今、あの時のガキが、この俺、ヤクケンだとは思ってない・・




そう、あの、義足の女・・・・・・・大阪真美さえも。



「止めれるもんなら・・・・止めてみろやっ」健二

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ