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エース オブ ドラゴン


博多真美にメールを送っておく

正直に。


~~~~~~~~

こないだ、本当に、さみしかったし、

色んな事疑って、本当に辛かった。

だから悔しくて、同じ事してやった。

ごめんなさい。会いたいよ。あいしてるから。

もう、しないからこんな事。

~~~~~~~~


恥かしい内容のメールだ・・・

まあ、年下の男のメールとすれば、こんなもんか?

いやっ。少し、感情的と言うか・・

愛してるとか、くだらない愛の言葉を言い慣れてるのか・・

素直なのか・・・


完全に俺の歯車が、狂いだしてる

今までなら、女の一人や二人、なんとも思わないクズなのに。


意外に、すぐ返信が来る

じゃあ、なんでさっき、電源切れてたんだ?って思うけど・・

恐くて見れない・・・

どうした?ほんとうに・・・

でも、仕事中だからかな?簡単なメールだった


~~~~~~~

よしっ。ゆるす。

~~~~~~~


なんとか・・・まだ愛し合っている。

てか、これが、最高の返信か・・・

これで完全に撃ち抜かれた。

普通の子って、こんなに、いいんだ・・・



いつの間にか寝ていた新幹線の中

恋は、体力使うのか・・・

予約してあるホテルに向かう

東京には、部屋を持ってない。ホテル暮らし。

このホテルは、龍也にも、教えない。

龍也もそうだ。いざと言うときの為。

そりゃそうだ・・俺達東京じゃあ、クズって言われてる。


たまり場の渋谷に向かう


「おいっす!!」

「おつかれっっす!!」

「おつかれさまです!」


「おお・・龍也は?」健二

「事務所に居られます」兵隊


たまり場の裏に、こじんまりした事務所がある。

事務所と、言っても、隠れ倉庫に近い。



陰で見てる不穏な空気・・・

小走りに走って行く若者


「坂本さんっ、来ました。ヤクケン!」兵隊

「ああ・・ぶっ潰してやるよっ。この東京のクズがっ!」坂本


何度か、小競り合いをしている・・


坂本、19歳

六本木をシメる有名な不良チームの総長

現在東京で、喧嘩最強の呼び声高い

硬派な男で、六本木じゃあ有名なアウトロー


「坂本さん、側近の龍也、俺に、やらせてください。

 女取られてんです・・龍也に・・」西田


西田18歳

坂本のチームのナンバー2

付き合ってる彼女を、龍也に取られた。・・寝取られた。



ヤクケン・・・・


渋谷喧嘩愚連隊

エースオブドラゴン総長 

高橋 健二 偽名 18歳 関西方面出身

通称 ヤクケン。

東京のクズ。渋谷のトップ。


ちなみに、ナンバー2は、龍也



中学生が考えた様な安易なチーム名

正式なチーム名は、ACE OF DRAGON FACK

・・長い・・字余りっぽい


まあ、みんな、チームメンバーも、街の不良も

ドラゴンエースって、呼んでる。

渋谷のドラゴンエースの方が言いやすいし、

本当にそうだと思ってる輩も多い。


だが・・・


「くっ・・ヤクケン~・・タイマン張れやっ・・」坂本

(くっ・・坂本さんっ・・まさかこんなに、卑怯とは・・)西田


お互いすでに、大人数にボコボコにされた後

渋谷の路上で、倒れる二人

六本木の頭と言うプライド。自信のある、腕っぷし。

タイマンにならずとも、日時を決めての全面戦争でも・・の考えだった。

正々堂々と、二人で突っ込んで来た六本木だが・・



「おいっ・・やれっ」健二

「ばっ!何すんだ?やめろやっ!」坂本


坂本を押さえつけて、ズボンとパンツを下ろし四つんばいに・・


「ぶははは何あれ?」

「ケツにロケット花火5~6本挟まれてるよ。渋谷のど真ん中で」

「はあぁ?あれ、六本木の大将の坂本じゃねえか」

「マジ?あの、今東京ナンバー1の呼び声高い?」

「嘘だろ・・・」

「すげえ、見ていこうよ。歴史に残る事件だぞ」

「ばかっ!あの、座ってるのが、渋谷のヤクケンだよ!」

「うおっ・・こええ・・逃げよう」

「ああ・・見てただけで、とばっちり食らうぞ」

「ああ・・東京のクズ・・関係ない人間まで無茶苦茶するぞ」


「シュボっ」火を着ける龍也


「キュイーーーン!!!キュイーーーン!!キュイーーーン!!」

「うがああああ」坂本

(くっ・・コノヤローぶち殺してやる)西田


「くっ・・お前ら、生きて返したら、絶対ぶち殺してやるぞ

 舐めんなよ、これでも、六本木の頭だ俺ぁ~」坂本


「・・・コンビニで、カッター買って来いやっ」健二

「はいっ」兵隊(マジこええ・・健二さん)


買ってくるカッターナイフ


「チャキ・・チャキ・・チャキ・・」カッターナイフの刃を出す音


「ふっくだらねえ・・脅しなら俺には・・うぎゃああ」坂本


(脅しなんか、しねえよ・・ウチの大将だぞ・・・・)龍也


カッターナイフで、耳を、そぎ落とそうとする健二


「まっ・・待ってくれ。すまん。俺が悪かった。

 頼む・・金・・金も払うし。傘下にも入る・・」坂本

(くっ・・坂本さん・・)西田


「コラッお前等~何やってんだーー」


当然来る警察


「ああ・・仲間同士の、くだらない喧嘩っす・・なあっ?そうだろ?」龍也


「・・・はい・・そうです。・・

 大丈夫です・・仲間内の揉め事なんで・・」震える坂本


(・・・終わった・・・敗戦・・・汚ねぇ・・・

 圧倒的人数と、暴力で押し切りやがった・・・

 しかも・・すでに、攫われていたとは・・・)西田 


「まあ・・仲間内で、そういうのならしょうがないな・・

 血も、出てるから、早く手当てしてやれよ」警察


「はいっ。ご迷惑おかけしました」素直に深く頭を下げる健二


(うんっ。好青年だな。すべての不良の頭が、こういう子なら

 もっと、治安も良くなるんだろけどな・・)警察


好青年・・・たしかに普段は悪くない印象。


「おいっ・・こっちだ」龍也

「お前もだよ」兵隊

「くっ・・」西田


事務所に連れて行かれる二人


「ぶはははは、くっ付いてるよ、ケツと、ケツ」龍也

「結構アロンアルファーって、強力だな

 おいっ、まだ、いっぱい買って来いよ」健二


裸にされ、四つんばいのまま強力ボンドで、くっ付けられる二人


「・・・・・・っ・・」坂本 強力に・・・かみ締める唇


「うっ・・うぐっ・・・う・・」みっともないが堪えきれない涙

(もう・・死にたい・・こんな奴らに・・)西田


・・・クズ。

東京のクズ・・・

歯向かってきたものには、ドコまでも植え付ける・・恐怖を・・

「ちょっと、待ってくれよ。傘下にも、入るし、金も、用意する・・

 頼む、それだけは!」坂本が懇願する。


「んんっんん。んん」口をテープで止められた女性


「くだらねえ女と、付き合ってんな?

 対して、かわいくもねえ・・・龍也、いいよ・・おごり」健二

「じゃあ、いただきます」龍也


当然攫ってくる。坂本の女

もう、絶対レイプされると、諦めた・・・・

(すまん・・・俺何かの女で・・)坂本


「・・・だが、まあ、助けてやる。

 坂本・・お前の力も借りたいんだ・・・

 これから、よろしく頼むよ・・・・」健二


(うまい・・さすが・・)龍也


「おお!・・本当に・・・すまねえ・・」坂本 

(捨てたもんじゃねえな、渋谷の大将も・・)西田


もう、二人と彼女には、健二が、神の様に見える・・

アメとムチのような・・

最善の詰め。

でないと、生きて返せばこいつらは、殺しでもやりかねる。


ただ、やればいいってもんじゃない。

追い詰められた人間の復讐の炎は、簡単には消えない



でないと・・・こんなクズが生まれる。


「・・・・っ」 ニヤッと、笑う健二


東京・・・クズ。


悪党のカリスマ。引き寄せる、恐怖で兵隊を。

本当に、二重人格なのだろうか?

東京でだけ、躍動する。クズが。


東京の、街が悪いのか・・・

あの、義足の女が悪いのか・・・

あの時言われた言葉・・

俺の方を向いて笑った・・・


「正義が勝つなんて、子供の幻想ね」


無い。俺には、自身。自分自身が・・・

中途半端・・善でも悪でもない・・

大人になりきれない・・まだ子供・・・

そして足りない・・素直な感情が・・・

だから・・がむしゃらに・・・せめて極悪に・・・


あの・・、俺が、ボコボコにやられた夜。

俺を助けてくれた夜・・・

ヤクザ狩りを始めようと思った夜。


せめて、あいつの為に・・・



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