最後の夜。
最後の夜・・・
盛大に行なわれるエースオブドラゴン解散式
「20年後に、また、会えたら、気兼ねなく声かけてくれや」ヤクケン
「どうして、最後は渋谷じゃなくて、六本木なの?」ひとみ
エースオブドラゴンの本拠地、誕生地は、渋谷。
「ん?最後に俺の声が聞こえる様に・・・」ヤクケン
すでに、東京では、すべての人物がヤクケンと、接見禁止に・・・
特別に、エースオブドラゴンのメンバーだけ石川が認めた。解散式を。
「じゃあ・・お前等、解散しろっもう、0時になる・・・」ヤクケン
「はいっ・・では、またいつか」
「うううヤクケンさん・・」
「荒尾くんっ・・西田くんっ・・うう・・」
「行こうっ笑顔で送り出そうや・・」
「ああ・・」
もう、会えない・・・会えても20年後・・・
まだ、男共はいい・・・またいつか殴り合える。
だが、女達・・・恋は、今しか、出来ない・・・
東京中に散っていく兵隊・・
何度も何度も、堪えきれず振り返る、若者達・・
まだ居る・・あの人達は。離れても、すぐ分かる。
華やかな東京では、汚れきったクズの色が一番目立つ
認められたのは、0時まで・・
それ以降、ヤクケンと、付き合いした者も、関東所払い。
これが最後の夜・・・
「けん・・龍也、もう、俺達も出発するぞ」荒尾
「だな、先行ってるぞ」西田
「ああ・・」ヤクケン
荒尾と西田も東京から出て行く・・・
タクシーに乗って離れて行く二人・・
石川の配慮・・0時になったら、退去開始してくれと・・
ギリギリまで、大目に見ると・・・
0時に、残り2~3分前
「・・ひとみ・・・もうっ・・・」ヤクケン
「・・うん・・・・・・・・・・」ひとみ
最後まで残っていた、ひとみ
もう、とっくに、最後の言葉も聞いた。
今でも・・・・愛してるよ・・・
ひとみも、ゆっくり歩き出す。
ずっと、ひとみの背中を眺めるヤクケン・・・
そして何かに気づき、丁寧に長く頭を下げる。
(振り返りたいっ・・でもっ・・駄目・・・)ひとみ
そして、目の前に兄の石川が・・・
「おにいちゃん・・・」ひとみ
「振り返るなよ・・ここが、大事だぞ・・」石川
「・・うん・・分かってる。」ひとみ
もう、終わった事・・恋も・・エースオブドラゴンも・・・
「・・・なったな・・0時・・・終わった・・
ありがと。みんな・・そして・・・」ヤクケン
六本木の街中に・・・
いやっ、それさえ通り越して、東京中に聞こえそうなほどの大声で・・
「悪党でっ!!!ごめんなさいっ!!!!!!」ヤクケン
(ふふ・・・許すっ。さよなら・・ヤクケン・・愛してるよ・・ぐすっ・・)
ビルの屋上から見てる田代
(なんだそれ・・ほんっと・・・・愛してたよ・・・ぐすっ・・)
これまた、ビルの店の窓から覗いてる佐藤
もう、かなり歩いたはずだが・・
僅かに、聞こえた、ひとみ
「ぁ・・・うで・・ごめ・・さぃ」(悪党で、ごめんなさい)ヤクケン
「うっ・・うう・・うわあああん」ひとみ
「・・・聞こえたか?」一緒に歩き出してる石川
「うん・・悪党で、ごめんなさいって・・・」ひとみ仲良く兄の腕に絡まったまま
「本当な・・・悪党のプライド取って、何もかんも、捨てやがった・・」石川
「振り返っていい?・・・・」ひとみ
「・・・止めとけ・・・・・」石川
「バッ!」っと、兄に絡みついた腕を振り切り、振り返るひとみ
「うっ・・・うわああああああんんんん!!」ひとみ
(バカ・・もう居ないんだよ・・)石川
もう、そこには、誰も居ない・・・・
振り返えらなければよかった・・・
ただ・・誰もいない・・・
自信が無いから・・
もうこれ以上、愛せる人なんて、いないから・・
ただ、静けさだけが漂う街。
僅かに、あの人の煙草の匂いが風に乗って流れて来た様な・・・・
ヤクケン、東京追放・・・・
歴史から、消え去る。
初めて、六本木の夜に雑踏の五月蝿さが、消えた日・・・
悪党の恋・・・
クズにも、花は咲く・・・
東京一の恋が・・・夢幻のごとく・・消えて無くなった夜・・
さよなら、とは言わずに・・・
愛してるよ、と言って・・・・
東京クズ 完
クズ 葛
ウィキペディアから抜粋
利害
雑草としては、これほどやっかいなものはない。
蔓性で草地を這い回り、あちこちで根を下ろす。
地上部の蔓を刈り取っても、地下に栄養を蓄えた太い根が残り、
すぐに蔓が再生するので、駆除するのはほとんど不可能に近い。
世界の侵略的外来種ワースト100 (IUCN, 2000) 選定種の一つである。
クズは根茎により増殖するため根絶やしにすることが困難である。
花
濃紺紫色の甘い芳香を発する花を咲かせる




