駆け引き無敵姫
長い時間、歩きながら考えても、答えが出ない
自分の部屋の中を、一応調べる
別に、女の影は、ないけど。
「女の子、呼んだ事もないから、髪の毛とかも、落ちてないし・・
携帯みられても、最初っから、女の子の登録一杯入ってるし・・
写メもないし・・発信着信履歴もいつも消すし・・・」健二
(可能性は・・大阪真美と、博多で、遊んでたの見られた?
でも、言ったしな、違う子ナンパして遊んでたって・・・
職業の事は絶対わかんないだろうし・・・
何?本当に?・・・メールするか・・いやっ・・今高速か・・
う~ん・・・嘘つきっ??
いや・・本当に、好きだよ・・・俺。何?いったい?)
魔法が解けない・・・
結局、メールを選択
~~~~~~~~~
ごめん。意味が・・・
もし、俺が悪いとこ、誤解があったら、謝る。
変わらず仲良くしたいから真美ちゃんと。
~~~~~~~~~
しばらく返信が無い。
この時間が異様に長く感じる。
もう、終わった恋なのだろうか?
それとも運転中で見れないから、
パーキングに入るまで、見ないのか?パーキングまで距離があるのか?
どうした俺?・・・これが恋なのか?
結局、その日は、返信が無かった。
もう、終わった?・・・・
やはり、考えられるのは、真美が広島に来て・・・
エッチは、普通だった・・・
帰り際?葵ねぇとは、すれ違ったけど、別に何も無し・・・
分からない・・・
だが、来週三日くらい泊まりにおいで・・ご飯食べさせてあげる?
じゃあなぜ、すぐ連絡くれない?
次の日
急に、博多真美から電話
「・・・もしもし・・・」健二 不安だが・・・
「本当にごめん。携帯の音切れたままだったの。
メール気づかなかった。嘘つきってのは・・・
ほらっ・・名前・・・嘘つきっ」博多真美
携帯の音が切れてて、気づかなかったと・・・
もう、嘘にしか聞こえない・・・
今時の子が、何時間も携帯チェックしないだろうか?
たった、一度の連絡の遅延で、こんなに、疑心暗鬼になるなんて・・・
だいたい、なぜ、音を切る?確かに、一緒に居る時に鳴らなかった携帯
・・・彼氏居るのか?
聞けない・・・本当にミスかも・・
完全に、止められた・・・俺の勢い・・普通の女の子に
魔法を掛けられた・・
だが、理解した、俺も、・・ああ嘘つきだった・・・
郵便物とか、見たのか・・・
偽名なんだ・・高橋健二って・・
「ごめん・・忘れてた・・お水関係の仕事だから、
源氏名ってわけじゃないけど、一応グレーの仕事だから・・・
ごめん、癖で・・・てか、嘘ついてたと、言うか・・・
普段から、ずっと、その名前で生きてるから・・・
えっと・・・悪気は本当に無いから。ごめんなさい。」健二
なんとか、ああじゃない、こうじゃないで、乗り切る。
だが、本名は、真美にバレた・・・くそっ・・
いずれ、何もかも分かるか?
東京に向かう新幹線、当然龍也も一緒だが
昨日すでに、伝えている・・
「俺、大阪で、一泊して行くから」健二
「ああ。博多でナンパした子ね。」龍也
そう、電話は、頻繁にしてる二人
やっと、会える。しかもお泊り。
昼に大阪に到着、出迎えてくれる大阪真美
「ふふ・・いこか」大阪真美
「ふふ・・」健二
なんか、とにかく笑みがこぼれる。
多分、猛烈に好きなんだと・・
もう、博多真美の事も忘れてる。
家に着いて荷物を置く。
すぐ、真美が、かなりのキャバ嬢だと言う事が、分かる。
多分家賃30万くらいするなって、すぐ分かるくらいの部屋
「いい部屋でしょ?」大阪真美
「うん。よく、こんな俺にナンパされたね」健二
本当にそう思う。かわいいし、金持ってるし・・
それに多分・・有名人だ地元で絶対・・・
「本当、不思議やわ。しかも、博多やで、出会ったの」大阪真美
「あっ・・本当だ。運命?」健二
「ふふ・・かわいいチンピラ・・」大坂真美
多分この真美には。すべて、見抜かれている。
ん?もしかして、博多にも、見抜かれてるの?チンピラなのが?
今日の、出勤を休んでくれた大阪真美
本当に不思議な感覚・・
知らない街で、真美がすごく輝いてるのを見せ付けられる。
街を歩けば、次々に挨拶して行く、キャバ嬢やホスト
若手のヤクザさえも・・・
只者じゃない・・・
やはり・・
でも、それが、またすごくいい。
聞こえてくる街の声
「真美さん、彼氏作ったんかな?」
「かわいいやん。似合っとるわ」
「へーーあの、真美さんのお目に敵うとは」
「なんか、光ってんな、でも、ヤクザって感じじゃ・・」
「大阪の子ちゃうな。東京っぽいなしゃべりが」
大阪に来れば、東京の方のしゃべりに聞こえるみたい
東京に居れば、大阪・・まあ、関西の方のしゃべりに聞こえるみたい
俺が、真美の方みて、恥かしく笑ったから、
多分真美も、俺が街の声でうれしくなって笑ったって分かったから
少し、恥かしそうに、しゃべりだす
「へへ・・変な感じやな。博多で、広島の人間と知り合い、今大阪」真美
「へへっ。本当ね。・・・ねえ・・もう・・・帰ろっ」健二
(ふふ・・)真美
愛を育む。
「早く、エッチしたかったん?」真美
「うん・・それもあるけど、なんか知らない街で、真美さんが、
知らない人と仲良くしてるから、何か・・不安になったと言うか・・
寂しかったと言うか・・・俺、浮いてたから・・」健二
たしかに、浮いている・・・
大阪の街にフィットしてない・・
言葉もあるが、何だろう・・気配・・・
途中、博多真美から、電話と、メールが来てたが出ない。返信もしてない。
同じ事してやる。
・・・・くやしいから。
本当に・・・さみしかったから。
次の日、昼に駅まで送ってもらう
「東京の帰りまた、寄っていい?」健二
「ええよ。住めば。大阪。私の家」大阪真美
「マジ、うれしいよ。ありがと。
本気で考えていい?」健二
「ええよ。何やってるか、しらんけど、
今、一番、ギラギラしてるぞ・・・この日本で」大阪真美
さすがというか、うれしくもある。
とりあえず、一週間後くらいにって言って東京へ、出発。
駅のホームで、博多真美に電話を掛ける
「プ・・・プ・・・プ・・・プ・・・・・
現在、電波の届かないとこに居られるか、電源の・・」 電話からのガイド
「・・・っ」健二
マジか?・・・・
もう、どうしたら?・・
会いたい・・・
完全に、強力な魔法だ。恋の駆け引きと言う・・
もう、さっき、電話出なかったのや、メールの返信しなかったのが、
本当に後悔してる。
因果応報?
今までの相手の気持ちが、よく分かった・・・
普通って、言っちゃあれだけど、
普通の子って、こんなに、すげえの?
今まで、飲み屋の女と、ばっかりだから分かんなかったけど。
もう、心の中が何か、黒いグチャグチャしたものが、
ゆっくり、うごめき続けてる。
ただ・・会いたい。