皐月、日々を打ち返す
五月になると、日々は忙しくなる。
連休はあっという間に過ぎ、疲れだけが残る。それでも、次から次へと用事はやってくる。考える間もなく、飛んできたボールを一つずつ打ち返すような毎日だ。
実家の用事、病院、買い物、掃除。子どもたちの行事や運動会、保護者会。娘の頑張る姿に胸をなで下ろし、終わったあとにどっと疲れる。
自分の中で、天使と悪魔が言い争う日もある。
逃げたい気持ちと、やってきたじゃないかという声。その両方を抱えたまま、今日も起きて、家事をして、外に出る。完璧じゃなくていい。続けることが大事だと、自分に言い聞かせる。
写経をし、運動をし、日記を書く。できる日は全部やるし、できない日は何もしない。それでいい。何もない日が幸せだと気づくのは、いつも少し後になってからだ。
雨の日もあれば、初夏のような暑さの日もある。体調も気分も一定ではない。それでも、生活は待ってくれないから、私は今日もボールを打ち返す。強くなくていい。遠くに飛ばなくてもいい。自分の陣地に落ちてこなければ、それで十分だ。
皐月は、踏ん張る月だった。
倒れないように、投げ出さないように、日々を打ち返す。その繰り返しの中で、私はちゃんと生きていたのだと思う。




