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語るよ佐井田さん。—記憶の波にさらわれて—  作者: 猫田笑吉


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10/11

第10話:飲み会アシスト作戦!味噌汁の妖精を追え

第10話では、佐井田さんが翔子の恋愛アシストに挑戦します。

居酒屋のざわめきの中で、笑いと小さな駆け引きが交錯する――

恋も味噌汁も、少し具だくさんがちょうどいい。そんな物語です。

その夜。

居酒屋「魚神うおがみ」に、笑い声と焼き鳥の匂いが漂っていた。


「佐井田さん、こっちです!」

翔子が手を振る。

カウンターの奥では、あの“味噌汁の妖精”こと、営業の松尾さん(32)が笑っていた。


佐井田はすっと座る。

「作戦開始ね」

翔子「はい……って、作戦なんですかこれ」


佐井田「もちろん。恋愛アシストには段取りが必要なの」

ポケットから小さなメモ帳を出す。

『観察対象:松尾。笑うと犬っぽい。弱点:味噌汁。』


翔子「どこからの情報ですかそれ」

佐井田「動画記憶。3日前の昼食シーンより抜粋」

翔子「盗撮みたいに言わないでください!」


松尾「翔子さん、飲みます?」

翔子「あっ、あ、はい!ありがとうございますっ!」


佐井田(小声で)「目をそらさない、翔子ちゃん。相手の瞳に3秒、心を映すの」

翔子「そんなに長く見たら照れます!」

佐井田「じゃあ2.8秒」

翔子「誤差!」


松尾「はは、どうしたんです?二人で理科の話でもしてました?」

翔子「あっいえ!味噌汁の濃度の話を!」

松尾「……?」


佐井田「翔子ちゃん、落ち着いて。恋は味噌汁じゃないのよ、具だくさんにしちゃダメ」

翔子「何の例え!?」


――場が少し和む。

松尾が笑った。翔子もつられて笑う。


その瞬間、佐井田はそっと呟く。

「……いいわね、その顔。ちゃんと“動画に残る恋”になってる」


翔子「えっ?」

佐井田「恋は記録じゃなく記憶。でも、あなたの今の表情――多分、私の中の永久保存版よ」


翔子は赤くなった。

「佐井田さん……それ、ちょっと反則っす」


佐井田「ふふ。恋って、だいたい反則よ」


――夜は、赤飯色に染まっていった。

第10話を読んでくださり、ありがとうございます。

佐井田さんのアシスト術は、今日も絶妙でした。笑いの中にある小さな恋の芽は、次にどう育つのでしょうか。

次回もお楽しみに。

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