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日本神話の大団円  作者: ナゴヤハシ
8/15

第8話 帰ろう島根へ〜



 その後、ようやく嫁自慢に区切りが着いたので


素戔嗚「お前らどうやって帰んだよ」

清津「確かに、ここ海の中だし」

七寿「ここで素戔嗚の神域閉じたら俺たち死ぬし」

素戔嗚「あー…どうすっかなぁ……」

すると

 

ドゴォーン!!!!


 まるで落雷が落ちたかのような音が海底に響いた。


清津「はぁ!?」

七寿「なんだよこの音」


すると、素戔嗚は音がした方を見て。


素戔嗚「……あぁうん…わりぃ、少し待ってろ今閃いた」


 素戔嗚は神域を広めながら奥の方へ歩いていった。

 

清津「…この海に海底火山なんてあったか?」 

七寿「知らねえが、あったとして、地響き無しで今噴火するのか?」

清津「素戔嗚、歩いていっちまったけど……」


 ――――――――――数分後


素戔嗚「待たせたなぁー」ズルズル


素戔嗚が何かを引きずりながら2人の元へやってきた。


清津「え、人?」

七寿「……あソレって…………」

素戔嗚「俺の仕事は渦潮を作るだけじゃねぇ、稀に力を抑えられなくなった同じ境遇の奴を抑え込むのも仕事だ。」


 そう言って、清津たちの前にその連れてきた者を投げる


清津「赤毛だ」


長くて美しく赤い髪、少しボロボロだが黒い漢服を思わせる服を着て、口元を隠すようなベールをつけている。

体格から見ると男のようだ。だが体がボロボロで火傷を負っているようだ


清津「てかなんでこんなにボロボロなんだよ」

素戔嗚「さっき俺が少し殴ったから」

清津「え…ひど……あ、もしかして家族?」

七寿「素戔嗚、コイツァ」

素戔嗚「俺の()()()兄貴であり、計らずしも俺が追放された理由を作っちまった神だ。」

七寿「…そうか……でもなんでここに?」

素戔嗚「俺がここに封じられた時から既に居た、最初は俺も罵詈雑言や暴力の限りをこいつにしたが…こんな事をしても母上は帰ってこねぇし、産まれてすぐに親父に首を斬られて捨てられた後に封印なんて…って途中できずいた」

七寿「捨てられ……た…か」

清津「ならなんで殴ったりしてんだ?」

素戔嗚「コイツは自分の意思と関係なく、伊邪那岐おも焼き殺す炎を体に溜め込んで放出するから、俺が殴って熱を奪ってる」

清津「あ、さっきの音は熱が放出された音だったのか」

素戔嗚「そ、まぁそんな事しなくてもコイツは自責の念で体を傷つけガチだからな」


素戔嗚は倒れている男の頭部を指でつついた


七寿「とりあえず分かった、お前は収監中、コイツは反省中って訳か」

素戔嗚「平たく言えばな。」

清津「それで……その、この神?は誰なんだ?」

七寿「火之迦具土神、伊邪那美を……母さんが死んだ原因の神だ」

清津「えぇー!!」

 

 思わず清津は後ろに1歩下がった


清津「(てか、ヒルコと素戔嗚は自分のお母さんが死んだ原因を前に良くこんな冷静だな!あ、でもそうか、産まれてすぐって、言ってたな)殺したのは迦具土の意思じゃないんだもんな」


 2人は静かに頷いた。

 すると、ゆっくりと落ち着いた息遣いが聞こえて横たわっていた男が起き上がった。


清津「あ、あの…だ、大丈夫か?」

迦具土「!」


 清津の澄んだ青い目と迦具土の燃える業火のような目があった。途端に迦具土は顔を赤らめてしまった。


清津「?」

迦具土「っ///」

 

素戔嗚「兄貴!自己紹介」


 と、素戔嗚が声を少し荒らげて言うと。迦具土が震えながら


迦具土「火之迦具土神……名乗る権利すらないが、弟の願いだ…仕方ない」


迦具土はやや自信なさげに答えた。


七寿「あー、こんな感じになっちまったか」

素戔嗚「まだマシになった方だ、俺がここに来たときなんか、一言も喋ろうとしなかった」

清津「卑屈なんだな」

素戔嗚「まぁ、親父からの開口一番の台詞が【生まれてこなければよかった】だからな」


すると、清津はキリッとした顔で言った


清津「ヒルコ、俺、神在月行きたくねぇ(キリッ)」

七寿「突然なんで」

清津「そもそも、お前を捨てたり、自分の息子にそんなこと言う神に会いたくねぇ!(饒舌)」

七寿「清津///(トクゥン)」

素戔嗚「お前良い奴だな」ワシワシと頭を撫でる


 すると、迦具土はゆっくりと清津に近寄り

ぎゅっ

と抱きしめた

 

清津「ふぇ?」

迦具土「優しい子だ(´ω`*)」ボロボロ


だが、迦具土の手は段々と崩れていく


清津「ちょっ!!崩れてる崩れてる!!」

素戔嗚「大丈夫だ、すぐに再生する火傷のままだが」

清津「てかなんで崩れるんだよ!」

素戔嗚「元の火傷のせいもあるが、ほら、お前の場合」

清津「はいそうでした!ろ過装置搭載してましたね俺!!」

素戔嗚「良かったなぁ迦具土兄貴」

清津「何が良かっだよ!こんなに……って……え?」


 先程まで崩れていた手が再生していた、だがそれだけではない、火傷も綺麗に消えていたのだ。


素戔嗚「やっぱりなぁ、傷口完全に浄化しちまったから、火傷のまま再生しなくなった。」

七寿「なるほど、火傷の残穢を浄化したのか」


 迦具土は清津を抱きしめながら確かめるように清津の顔を見て

 

迦具土「…人ではないのだな、だが良い子だ」

清津「ら、らしい、、ありがとな」


 迦具土はスンスンと清津の首の匂いを嗅ぎ

 

迦具土「清い匂いだ、俺の炎も浄化できるのか…熱くはないだろうか?」

清津「めっちゃあったかい」

素戔嗚「迦具土兄貴、そろそろ」

迦具土「……ああ、俺が触れる権利すらなかったな、穢らわしくてすまない((´・_・`))」


少し名残惜しそうに言って、清津から離れた


七寿「んで?どうやって帰ればいい?」

素戔嗚「簡単に言うと、コイツの炎と俺の水を使って返す」

清津「?」

素戔嗚「俺の神気と迦具土兄貴の神気を合わせると、鏡みたいなもんが出来るんだよ」

七寿「それで?」

素戔嗚「行きたい場所を強く思い描きながらその鏡の中に入ると、その場所に行ける」

七寿「へぇ、ど〇でもドアみたいだな」

清津「もしくは妖怪〇ォッチの雲外鏡」

素戔嗚「まぁ、そんなもんだ、迦具土兄貴」

迦具土「ああ」


 迦具土は炎をリング上に操り出した、素戔嗚も水を操り、炎のリングに重ねると虹のような薄い膜が出来た


素戔嗚「ほら、家でも何でもいいから思い浮かべて通れ」

迦具土「…気をつけるといい」


 そう言って迦具土は清津の口に口付けた


清津「んっ?!!(俺にそうゆう趣味はねぇぞ!!)」

七寿「このクソガキ!!さっきから抱きしめたり、口つけたりしやがって!俺だってしたことねえんだぞ!!」


 そう言って七寿が清津から、迦具土を離す


迦具土「少しばかり加護を、と思ったが…………やはり俺などの加護などいらんか…嫌だったら弟にでも頼んで外してくれ」

清津「いや、やり方があんだろうが!!」

素戔嗚「もう諦めろって、挨拶だと思え、唾液接触が1番やりやすいんだよ」

七寿「欧米か!?てかお前ら毎日そんなことしてんのかよ!?」

素戔嗚「してねぇよ気色悪い」

迦具土「程度の低い冗談だな」

七寿「お前ら似てんな!!うちの子に変なこと教えないでください!!」

清津「お母さんかよ」

七寿「もういい!帰るぞ」


 七寿はそう言って、清津の腕を引っ張り膜を通るべく歩く。

 

清津「あ、ありがとなー!」

七寿「世話になった」

 2人は膜を通り抜けて、帰って行った。


迦具土「………()()()が探していた奴はあの愛し子か」

素戔嗚「そうだな、黄泉には知らせるなよ?」

迦具土「分かっている……触れた所で、また崩れるだろうからな」

素戔嗚「火傷が治っても、清い者が触れたら崩れちまうもんな」









迦具土「もし、死ねるならば、俺は…生まれて初めての幸せという感覚を味わえるのだろうか」








 ―――IN島根――――公園――4月26日――AM5時30分


 2人は膜を通り島根に帰ってきた。早起きして散歩をする老人が公園を通り過ぎるが、そんなことは2人には全く関係ない。


清津「あ、ほんとに公園だ」

七寿「んー!御霊の姿が多いとやっぱ疲れるなぁ〜」


 と七寿が背伸びした

  

清津「ななちゃん先生、これからどうすんだよ」

七寿「とりま今日は帰りな、明日学校だし〜」

清津「あ、うん」

七寿「ま、一日に3人の神に会ったんだし多少情報を整理する時間も必要だろ?」


 そう言うと、七寿は清津をさっさと家に送り届けた後に自分も家に帰ってしまった。



 七寿は倒れるように自分の部屋の布団に身を倒し。


七寿「瀬織津姫…思い出しても俺の事は憶えてないのだろう…なら……今生は――どうか」
















  俺を見てくれますか?





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