第5話 これだから神は!
2人はお互いに乱闘を始めてしまったのだった
諏訪「キャーヒルコ様かっこいー(棒)」
清津「だんだん興味薄れてきてんじゃねぇか」
諏訪「神様は応援されたり信仰されたりすると、力が増すらしいですよ」
と、諏訪はまた、棒読みながらもヒルコを応援していた。
清津「つまり、恵比…ヒルコを応援すればいいってことか」
諏訪「はい!」
清津「てか、君は曲がりなりにも奥さんなんだから、旦那さん応援しろよ」
諏訪「無理です!」
清津「即答かよ」
――――ヒルコVS意富加牟豆美命――――
まだ激しい乱闘は続いていた
七寿「桃ちゃんも武神だもんなぁ、でもそれを自分のために使ったことはねぇようだな」
七寿はアカツキの拳を受け止めながら言った
アカツキ「何を言う、当たり前だ、それが我の運命だ!!」
七寿「だからダメなんだよ、桃ちゃんは!」
アカツキの顔面に蹴りを入れた後に腹にまた1発食らわせた
アカツキ「ぐっ!!」
鼻の骨が折れ鼻血が出たようだ、恐らくほかの顔の部位の骨も相当破損しているのでだろう。
七寿「どうした?早く治さねぇと動きが鈍くなるぞ?」
アカツキ「これくらい、傷のうちにはいらん!!」
だが、アカツキの動きは目に見えて悪くなっていた。何度も攻撃を繰り出すが、全て空振り
七寿「こんな動きで俺に勝てるわけねぇだろ!!」
アカツキ「ぐあっ!!」
七寿はアカツキの頭を地面に踵落としで沈め、動かないようにアカツキの肩を外した
七寿「天界ルールで3秒数えて立ち上がれなかったら負けな、いーち、にーい」
アカツキ「っ!!」
アカツキは足で地面を蹴って、七寿の顔面に向けて膝蹴りをしようとしたが
七寿「おせぇんだよ」
アカツキの攻撃は避けられ、アカツキの七寿の喉に拳が入った。
アカツキ「ぐっあっ!!!」
気絶してしたようだ。
七寿「自分のリーチくらい生かせよ、テメェの神域だろうに」
と呟いていると、清津と諏訪が走ってきた
清津「大丈夫なのかよ?」
七寿「怪我してないから大丈夫だ」
清津「違くてアカツキの方」
七寿「清津、アカツキって何」
清津「あ、ああ、会った時に流石に桃ちゃんは不味いと思って、でも、意富加牟豆美命も長いから…」
七寿「アカツキってか?確か徳島の桃の品種名だよな」
諏訪「アカツキ…なんかいいかも、響き的に」
清津「そんな事より、大丈夫なのかよ」
七寿「ここはコイツの神域だ傷なんてすぐに治る」
すると、アカツキの指が動き、ゆっくりと目が開かれた。諏訪は起き上がるアカツキの手を優しく握って支えていた。
諏訪「なんで…神域の神気の力を使わなかった?」
アカツキ「……そんな事をしたら、お前の寿命が進んでしまう」
諏訪「は?貴方は私の外見が変わったくらいで心変わりするのですか?」
アカツキ「しない(即答)」
諏訪「なら」
アカツキ「…元々、この戦い自体に意味などない…そうだろう?兄上」
七寿「あ?お前を納得させるって意味はあるけど、これ戦いの内にも入んねぇよ」
と、七寿は首をゴキゴキ鳴らしながら言った。
清津「そうなのか?」
七寿「そもそも、神同士の戦いは同じ土俵、同じ条件にならないと成立しないんだ、そうゆうルールなんだよ」
清津「だから能力系アニメみたいにド派手じゃなかったのか」
七寿「そうゆうの想像してたのか、俺たちの力は自然環境に依存してるんだ、ここは此奴の神域だから俺の力は使えねぇ」
諏訪「馬鹿な奴」
清津「いや旦那さんでしょうが」
諏訪「その旦那が馬鹿な真似をしてるから言ってるのよ。わざわざ苦手な肉弾戦までして、何考えてるんですか」
清津「(肉弾戦苦手なのか)」
アカツキ「…相手とは対等な戦いをするべきだ」
七寿「そもそも、こんなのは神同士戦いじゃねぇんだよ俺相手の小競り合い如きに対等だの不平等だの言ってんなよ」
アカツキ「だが!」
七寿「テメェの力をテメェの為に使わねぇ甘たれが、俺に勝てるわけねぇだろ、だから彼奴にも呆れられたんだろうが」
清津「え、?」
アカツキ「ッ!」
アカツキの顔が少しばかり引きつった
諏訪「とゆうか、貴方は瀬織津姫をお慕いしていましたよね?義理の姉としても友としても!!なのに何誘拐してるんですか!」
諏訪の怒りも頂点に達する直前だった、片手には先程の奇襲の時に七寿が投げていた巨大な錨を持っている。
七寿「お嬢さん、それ俺の…」
諏訪「片目くらいは差し上げます」
と、諏訪は自分の体より大きな七寿の錨を振り上げた。
清津「要らねぇよ!!」
アカツキ「それで良いのなら」
と、アカツキも正座した。
七寿「てめぇも受け入れんなヤンデレ愚弟!お嬢さんもそれ返してくれー!!」
諏訪は仕方ないとため息を着きながら錨を下ろした、
諏訪「分かりました、私はもう何も言いません。」
清津「ふぅ(安堵)」
七寿「よし(安堵)」
2人が安心して息をついたその時
諏訪は笑顔で錨をつかみ直し
諏訪「だけどこの錨は許しませんと言っています!!」
思い切り、錨をアカツキの頭に向けて振り下ろし、錨の先端が彼奴の頭に刺さった
ドゴォ!!(頭から鳴ってはいけない音)
アカツキ「っ!!!!」
七寿&清津「「だぁー!!」」
――――数分後――――――
頭から血を滴らせながらアカツキが起きた
清津「だ、大丈夫か?アカツキ」
七寿「男前になったじゃねぇか」
諏訪「頭冷えました?」
アカツキは自身の頭に手を起き傷を指で撫でると
アカツキ「ああ……久方ぶりの鼓の傷だな」
老若男女すべからず卒倒するレベルの耽美な笑みを浮かべた。等の3人はドン引きしているが
諏訪「げっ(引)」
七寿「……誰だよお前(引)」
清津「え、何、どうゆう事(引)」
諏訪「この夫、……私が殴ったりして自分に傷ができる度にこうなんです」
七寿「なんでだよ!!」
アカツキ「愛する子が我に唯一残せるものだからな」
清津「傷がか?!」
アカツキ「もちろん、会話や逢瀬も記憶しているが、物として残しておく事は困難だ、神域の物は我の物になるのだから」
七寿「んで?」
アカツキ「だが、この傷は鼓が付けた鼓の傷だ」
清津「なんか俺、次の台詞わかる気がする」
アカツキ「つまり、この傷を治さず残して置ければ、鼓の傷は我の体に残り続けるわけだ。」
清津「ヒルコ、ひたすらに気持ちわりぃんだが」
七寿「本当にな、いいから早く血を止めろよ、お前の周り血まみれだぞ」
アカツキ「断る!昔の傷は殆どが打撲痕だった為に痕も残らず治りも早かった、だがコレの神の神気が練られた武器で傷つけられた傷なら…ゴフッ」
諏訪が神域に実っていた神気を含む桃をアカツキの口に突っ込んだのだ。すると、みるみるうちに血が止まり傷が癒えた。
諏訪「いい加減になさい!!」
アカツキ「だが!」
諏訪「どうせこの先も貴方は私を離さないからよいでしょうが!!」
アカツキ「当然だ!お前を今更離すわけが無いだろう!!」
諏訪「っ///(照)」
七寿「そこ!勝手にいい雰囲気なるんじゃねぇ、残されたこっちの身にもなれ」
清津「なんか居た堪れない」
少し場が荒れたが、一応納まったので4人でじっくり話し合う事になった。神域の桃の木の下で、4人が座っている。
七寿「とりあえず、清津は俺が保護する。それで良いな?」
アカツキ「小競り合いとは言え、負けたのは俺なのでかまいせん。だが、何時でも来てくれ瀬織津姫」
清津「あ、ああ、まぁ島根だから遠いけどな」
諏訪「うちの夫がすみません」
七寿「別にいい、正直コイツの所に行くと決めた時点でこういう事になるのは想定内だった」
アカツキ「兄上、瀬織津姫の神としての器は何処にあるとお考えですか?」
七寿「これでも結構前から、アホ親父に瀬織津姫を探せって言われていて、器も探していたが現世では見つからなかった」
アカツキ「左様でしたか、我はこの神社より出ることを禁じられている故、お力になれず」
七寿「構わねぇよ、アホ親父だって俺が天界追放されてるから頼んだんだろ?」
清津「待て待て!俺って探されてたのか?!」
七寿「そう言えば言ってないな」
諏訪「先に言いなさいな」
七寿「清津はアホ親父と母様のお気に入りだったからなぁ」
清津「え!?ってかヒルコの両親ってまさか!」
七寿はニヒルな笑みを浮かべ
七寿「伊邪那岐命と伊邪那美命」
清津「日本神話ツートップじゃん!」
七寿「そんな大層なもんじゃねぇよ」
清津「大層な事だわ!!」
その時、一瞬神域が揺れ、アカツキの神域内に1本の矢が射られた。
アカツキがその矢を引き寄せて、矢を見ると、矢文のようだ。それを開いて読むと。
アカツキ「兄上」
七寿「あ?」
アカツキ「今年の神無月に瀬織津姫を連れて天界に戻るようにと、父上からです。」
七寿「はぁ!?」




