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三度目の人生を満喫したい  作者: 八尋
第1章 転生
6/12

5.新たなる生活

 んー……ふぁー……


 眠たいなぁ。


 寝すぎた時の怠さとは違う、何か身体の重さを感じながら目を覚ます。


 結構長い時間寝ていた気がするんだけどなぁ。


 自分が寝ているのは小さなベッドのようだ。恐らくはベビーベッドだろう。


 何か視界に違和感を感じながらも、自分が今いる位置を把握する。


 首が思うように回らず、目だけでキョロキョロと周りを見渡すが、誰かが近くにいる気配はない。


 しかし、生活音や女性の楽しそうな話し声が聞こえる。


 正方形に近いかなり広い部屋の扉から見て右側の壁に、扉のついていない出入り口がある。


 そちらの方から水を流す音や、食器同士が当たる音、それに話し声や笑い声が聞こえてくる。


 この頃、ようやく頭が回りだし、自分が【神界】から転生したことを思い出す。


 ここで違和感の正体に気がついた。


 視界の左上にHPと書かれた緑と、MPと書かれた青のゲージが見えているのだ。


 これがゼーウス様の説明にあったもので間違いないだろう。


 しかし、こんなものが常時見えていて、この世界の人たちは気持ち悪くないのだろうか。


 いや、これが普通だから可笑しく感じないのか?

 

 頭を少し動かしてみるが、目に映る景色は変わるものの、ゲージだけはずっと同じ位置に見え続けている。


 一体どんな仕組み何だろう。


 物語に登場するフルダイブ型のゲームみたいな感じで面白いな。


 でも、ここはゲームじゃない。死んでも生き返れない。


 あんな痛い思いは二度としたくない。


 ゼーウス様の話では、「ステータス」と言うと、自身のステータスの詳細が表示されるらしいのだが。


 女性たちはそれなりに離れた距離にいるようだし、一応別の部屋だ。


 小さな声であれば気付かれないだろう。


 「ステータス」


 僕は極限の小ささで声を発する。


 すると、ウィンドウのようなものが出現する。


 そこには様々な情報が表示されていた。


 [名前]  ライル=ベリル=アドルクス

 [年齢]  0

 [種族]  人

 [性別]  男

 [職業]  —

 [称号]  アドルクス公爵家長男

 [Lv]  1

 [HP]  53/53

 [MP]  58/58

 [攻撃力] G(潜在:SS)

 [防御力] D(潜在:SSS)

 [魔法力] F(潜在:SSS)

 [知力]  D(潜在:EX)

 [SP]  0

 [加護]  最高神ゼーウスの()()()加護Ⅰ

 [魔法適性]  

  火・水・風・土・光・闇・木・雷・氷・無

  神聖魔法・回復魔法・時空魔法・呪術魔法・精霊魔法

 [固有スキル]

  〖獲得経験値超増加〗〖獲得SP超増加〗〖限界突破〗〖絶対防御〗

 [取得スキル]

  なし

 〔アイテムボックス〕

  空


 Lvが1なのは当然として、このステータスはどうなのだろうか。


 他の人と比べないと何とも言えないが、恐らく潜在能力は異常だろう。


 最低評価がGだとすると、防御力と知力が高いのか?


 確か、魔法の種類は前々世のものと変わらないとゼーウス様が仰っていたはずだ……


 だとしたら、ゼーウス様……


 これはやりすぎですよ。


 公爵家というのもやり過ぎ感があるのに……


 全種類の属性と属性外魔法が表記されている。


 それともこの世界では、みんながみんな全種類の適性を持っているのだろうか。


 それはないだろう。


 もしそうだとしたら、この[魔法適性]の欄はいらないだろう。


 それに〈加護〉とは?


 最高神ゼーウスって表示されてるってことは、ゼーウス様は神々のトップだったのか……


 確かに御威光を放っておられたし、それっぽい雰囲気は感じた。


 はぁー。色々用意してくれるとは仰っていたけど、ここまでしてくださるとは……


 何かあったら助けてくれとのことだけど、ここまでする程のことが起こる可能性でもあるんだろうか。


 まぁ、今はゼーウス様のお気持ち、ということにしておこう。

 

 あの世界には戻れないようだし、この世界で楽しく生きよう。


 ありがたく生きさせてもらいます、ゼーウス様。


 ふぁー。眠たい。


 詳しいことはもう一度寝てからにしよう……


 僕はまた深い眠りについた。


 ・・・・・

 ・・・・・

 ・・・・・


 さて、よく眠ったことだし、今日はステータスにあった〔アイテムボックス〕というものについて調べてみるか。


 「ステータス」


 また、今日も昨日と同じように声がするので、極力声を抑える。


 その小さな声にも反応して、あのウィンドウが現れる。


 そこで僕は昨日から気になっていたことを確かめることにする。


 何かこの〔アイテムボックス〕の表記だけ他のと違うんだよな。


 押してみるか。


 ウィンドウの〔アイテムボックス〕の部分に触れると、新たなウィンドウが出現する。


 しかし、そこには何も表示されていない。


 ゼーウス様の話だと、この世界では人間は全員〔アイテムボックス〕という収納スキルを持っているということだった。


 その大きさはそれぞれのMPに比例するらしいけど……


 恐らく、ここで入れたものを確認できるんだろう。


 どうやって入れるんだろう?


 取り敢えず言葉にしてみる。


 「アイテムボックス」


 すると、視界の一部が歪み、空中に黒い小さな窓が現れる。


 その窓には奥行きがあるように見え、恐る恐る手を入れてみると……手が中に入っていく。


 今の短い腕でも底に手がつく程の、とても小さな異次元空間であることがわかった。


 空間は平面的で、真横から見ると、入れた手が途中から消えているように見える。


 これはかなり便利なのではないか?


 荷物運びにはもってこいじゃないか。


 この世界の人々は結構楽な暮らしができるのでは……


 等と考えていると、お尻のあたりがあたたかくなる。


 これは……


 「オギャー、オギャー・・・」


 これに関しては、恥ずかしすぎる。


 未だ首も座っておらず、自分で思うように動けない。


 その上言葉も発せられないので、泣くしかないのだが……


 自分が出したものを誰かに片づけてもらうというのは、言うまでもなく恥ずかしい。


 特に高校生の状態からの転生だったので、そういうのは……


 しかし、片付けてもらわないと気持ち悪いし……


 それと、もう一つ恥ずかしいことがある。


 昨日もそうだったのだが……食事だ。


 生まれたばかりの赤ちゃんの食事と言えば、ミルクなのだが……


 粉ミルクなどがないのか、栄養的な意味なのかはわからないが、母乳なわけであって……


 母ではない、ウェットナース、所謂乳母が授乳してくれるのだが……


 早く離乳食になってほしいものだ。


 そう思っていると、さっきも食事をくれたウェットナースが泣き声にすぐ気がつき、世話をしに来てくれた。


 はぁー……


 ゼーウス様、高望みなのかもしれませんが、ここは何とかならなかったんですかね……

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