実家に集合
足が動かなくなると
人は車椅子に乗る
リハビリとして
時間を区切り歩行練習をする
柔らかくした物を
食事として出され
自分の意思が消えると
あれは
生きている身体に成り果てる
小さなコップに
少量のビールを注いで
上手いと言う顔が
生き返ったかのようで
いつもは飲まないから
いつもは食べないから
いつもは、いつもは、が続き
楽しい、楽しいと言いながら
一時間も経てば
横になっている
それを含めて許容なのだ
自分の不利益を悪とする
人間の皮を被った悪魔よ
それを悪いとは思わずに
のうのうと生きている
昔の人間が悪魔を創造したのは
今のあなたの姿を見たからだ
天使と神が
なかなか居ないのは
人間を模してあるからだ
あなたの周りに居る天使は
一面しか見せないのだろう
車椅子に乗っけて
全体を見て
これで良しとやる
家族写真が無かろうと
思い出話がズレていこうと
集合したい時に
集合できるのが
一番優しい人なのだ
それに成れない者に
口にできる文句は無いのだ